青井秋先生、お久しぶりの新刊は2012~2013年に連載していたものをコミックス化したもの。緻密で繊細な絵柄が美しく、それだけで魅了されてしまいます。今回は下宿先の書生・章吾×人見知りの駆け出し作家・慎太郎のお話。お互いが物書きということで作品を通して心通わせていくような、静かでしっとりとしたテンポで展開していきます。悩みながらも静かに灯りがともる恋心を見守りました。二人はキスまで。文学的で幻想的な作風と、繊細で詩的なモノローグが印象的でした。全体的に低温ですが、凛とした空気感が好きです。★4.5
「ゆうづつは藍にとける」全6話
「盂蘭盆会」描き下ろし8p
「あとがき」描き下ろし1p
「197p」