道端で拾ったおっさんが未来からやってきた幼なじみだったという不思議なお話。他、同じタイムマシーンを介したお話。
設定がSFファンタジーですが、ぶっ飛んでいてゆるゆるで、でもそれもアリだなと思わせてくれる作品です。幼なじみの死を後悔し、助けるために未来からやってきたたかし。足立のいない未来から足立を助けるために作ったタイムマシーンで、自分も救われる未来を作り出していく、ファンタジーとは思えない程感動を呼んでくれます。未来と今のたかしが対峙したり、あだ名を呼ばれただけで未来のたかしだとすぐに納得してしまったりと設定が甘々な部分もありますが、それ以上に愛を感じられます。
また、もう一つのお話も同じ様にタイムマシーンによって幸せな未来を作り出すお話。どちらも本当に愛が深くて感動します。面白いのが、2つともとてもいいお話なのに、それを引き起こすのが古いお風呂を改良して作ったちゃちなタイムマシーンだということ。見た目もすごくおもちゃっぽくて子供騙しのようなものなのに、国家が厳重に管理しているというアンバランスな設定が、少し重いお話を明るく軽くしてくれています。最終的にあのフォルムがとても可愛くて愛しく思えました。