人外ものお伽噺の名手、小石川先生の作品。
奴隷商人に殺されかけたところを獣王に助けられ、保護され、王宮での暮らしが始まったきつねの少年。
苦しく大変な生い立ちなのに、まっすぐで正直で優しくて、とてもいい子です。
獣王に感謝して、愛情をもって、尽くし、獣王が大好きになります。
獣王は少年時代の命の危機に、きつめの少年に救われたことがあり、ずっと再会し、番うことを願ってきていました。
片や恋愛感情、片や友愛感情。
優しくゆっくり育まれていく愛情のやりとりが素敵です。
きつねの少年が奴隷商人につかまる前に一緒にいた仲間たちと再会し、信頼と愛情、つながり、少しづつずれが生じて事件が起こります。
事件を乗り越えて、とってもきれいなハッピーエンドを迎えます。
きれいで優しくて胸温まる作品です。