ネタバレ・感想あり夜明けのリトルマーメイド【電子限定描き下ろし付き】のレビュー

(4.7) 58件
(5)
43件
(4)
12件
(3)
2件
(2)
1件
(1)
0件
ぜひ読んでほしい!
2025年3月12日
冒頭から胸がぎゅっとなる掴みで、子供の頃に出会った信章を忘れられず片想いをしている心が主人公。彼を通して、恋愛に限らずどこかで体験したような~その時心が疼いているんだけど、ついつい流していってしまうような些細な行動、繊細な気持ちがしっかり表現されていて、作者さんの才能に感心しきり。ほろ苦いんだけど、根っこの部分に肯定感とか愛があるから苦みが皮肉とかイヤミじゃない、優しさ純粋さに救われる素晴らしいお話。
いいね
0件
何度でも巡り会う
ネタバレ
2025年2月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初作家さんですが、作風がとても好きです!ふたりの最初の出逢い、運命のような再会、片想いの終わり…心くんと信章くんの純粋で綺麗な物語にナレーションがぴったりはまり感動的です。
心くんの信章くんへの変わらない”好き“という愛おしい気持ち。信章くんの心くんから愛されているという嬉しさと幸せ。
想いが伝わり物語のハッピーエンド、そしてこれからのふたりを想像して幸せな余韻に包まれました。
心くんがとっても純粋で可愛く、ポロポロ流す涙に泣けちゃいます。好きを諦めなくてよかったなぁと。
”途中の日のお話“はふたりらしさが垣間見えてほっこりします!雰囲気のある魅力的な作品。上野さんの他の作品も読みたいです!
エッチなシーンはありません
2025年1月31日
おかしなタイトルを付けてしまいましたがエッチシーンのないBLが読みたい方におすすめしたいです…!でもめちゃくちゃわかりやすくラブラブという訳では無いので万人受けするかはわからない……お互いをわかっているようなわかっていないような曖昧さが良い感じです。タイトル通り、ラストに向けて夜が明けて行くような作品です。
一途
ネタバレ
2024年11月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 約20年くらいの片思い。泡となって消える前に、思いを告げることができ、恋を諦めなかったマコトに朝が来た。

ノブアキは、言語化しないと「心」がわからない。
少しアスペルガー的というか、経験から「こうした方がよいのだろう」と判断し、行動する。

それが、他者からみれば気持ちの入っていない行動に見えるのだろう。
でも、マコトは好きの欲目か、ノブアキを理解したいと思う。驚かされることも、傷つくことがあっても。

ノブアキは、マコトから心を教えてもらうことになる。マコトの名前の漢字が「心」というのも隠喩な気がする。

ほんのちょっと出会っただけ。ほんのちょっと、触れただけ。でも、好きは深く長く保たれる。
いい子なんだよなあ。

ちょっと切なくなるときがあるけれど、ハピエンです。エチはなし。

語りが多いこともあって、人魚姫に因んで、絵本を読んでいるような、御伽噺のハピエンのような感じ。
読了後、染みる。
受けの一途さ
ネタバレ
2024年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ そういう描写はないけど攻めはノブアキくんかな?受けは潮くんかな?
潮くんがずっと変わらずノブアキくんを見つめて、何かするでもなく、ノブアキくんが映画行きたいと言えば付き合う、そんな関係がノブアキくんにとって居心地が良かったのかな。あと自分にないわかりやすい感情も。
なん度も読み返し、読み買えば読み返すほど色んな感情や感想が出てくるお話でした。こんなお話が好きです。
運命力
ネタバレ
2024年10月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 運命という言葉がわりと出てきてたけど、確かにこれを運命と呼ぶのかも。愛情深い両親の元、優しい優しい子に育ったマコト。一方で両親不仲の元で育ったノブアキ。理由はわからんが他人の『感情』どころか自分の『感情』すらわかってるかどうかもあやしい…。ドライというかサイコパス?そんなノブアキに恋したマコトは長い長い間、ノブアキを想い続けます。健気さの極致よ。ハッピーエンドで良かった。だってノブアキの事をわかってあげられるのはマコトしかいないと思うから。いつまでも心に残る作品でした。
長い片思い
2024年9月19日
難しいタイプの男に恋してしまって、悲恋の人魚姫のようにマコトも泡になって消えちゃうんじゃないかとドキドキしました…!本編ラストよかったですね!小話「途中の日のお話」素敵です!長い片思いに泣ける!
読後感を表す言葉を持たない自分が歯痒い😩
2024年9月17日
お伽噺。
人魚姫。
BL作品としては、とても珍しいストーリー。
ポテト先生が唯一無二の存在だと再認識します😶

これから購入予定でしたら長文レビューを参考にされると良いです。私には綴る語彙が見つけられませんでした💦★は5個です‼

心理学など勉強されてる方なら、
攻めの思考が独特である理由や彼の様なタイプを◯◯と分類できるのでしょうか。

諦めない(一途)な受けくんが人魚姫です。
大人になっても実家住まい。
両親から恋人居るのかな⁉って時々心配されながら成長している様子(笑)

風変わりでイケメンの王子様に恋をして、友だちとしての出会いと別れを繰り返しながらハッピーエンド♦までの1冊でした。
なんとも…
ネタバレ
2024年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ なんとも不思議なラブストーリー
一途なマコトが長い歳月をかけて彼とハピエンになったけど
お互いが愛し合っていると言うより
大好きな人とずっと一緒にいる事がマコトが求めていた幸せで
愛する事や感情が欠落している彼が自分を必要とし
愛され求められる事によって、これが幸せなのかと受け入れた
お互いぽっかり空いたものを埋め合えた関係になったんだなぁ〜…と
これは恋愛感情で一緒になった恋人たちより
深い気がする
末永くお幸せに
心くんに癒されました
ネタバレ
2024年9月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ ちょっとぶっ続けで上野ポテトワールドに浸ってみましたが、面白いですね。心くんの人の良さ、長い片思い、人魚だと思ってたノブ。何度も一緒に映画をみて、なんだかしっくりこない感じとノブの心のない感じ。凹凸がぴったり合うような2人で一緒にいることが出来て良かったなと感じました。なんだか伝えるのは難しい、まずは読んで感じていただきたいですね。
人魚姫をモチーフとした長い長い片想い
ネタバレ
2024年8月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 潮心(うしおまこと)は中1の夏休み、夜の海辺で永浜信章と出逢います。歌が好きなマコトは、声変わりしてからは夜中に海に向かって歌っていました。そこに突然信章と名乗る少年が現れて、マコトにそのまま歌うように言います。一生懸命歌って気がつくと信章は眠っており、マコトは慌てて毛布を取りに行きますが、戻った時にはもう信章はいませんでした。その時の不思議な心地良さが忘れられずに高校生になったマコトは、信章と同じクラスになります。見ているだけで満たされるマコトは信章と直接関わることは無く、3年生になって一度だけ友達を交えて映画に行きます。二人になった帰り道で、マコトは信章が夜の海辺のことを覚えてはいるけれど自分のことまでは覚えてないこと、そして嬉しいがわからない、心というものがわからないという信章の内面を知るのでした。3度目の出逢いは大学3年になってから、この時二人は夜明けの街でキスをします。そしてまた離れて…と、もどかしくじれったい恋はどこまでも静かで乾いた空気感のもとに進んでゆきます。ただ一途に信章を思い続けるマコトの願いに応えるかのように、二人は何度も再会します。その偶然にわざとらしさは無くて、「運命力」が恋を成就させるファンタジーとして成立しています。海辺、歌声、王子様など人魚姫のモチーフを散りばめつつ、世間という人の波から浮き上がった二人がゆっくりと結ばれてゆくお話。エロなしです。
いいね
0件
面白かった
ネタバレ
2024年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ ナレーションっぽい流れでストーリーが進む。感情の起伏が薄いように見える信章を一途に想い続けるマコト。マコトは基本心で想っているだけ。でも、久しぶりの出会いの時などに突然「今だ!」という行動に拍車が掛かる。感情はダダ漏れだ。そんな様子が数年単位でやってくる。これはマコト視点の展開だが信章視点の展開を見てみたくなる。信章のあのなかなか動かない表情の中でどんな気持ちが右往左往していたのか。
すごい。。。。
2024年8月26日
ナレーションでストーリーが進むのが朝ドラみたいだと思いました。読後もすごい良かった!もっと評価されて良い作品だと思います。
すごいのがノブアキが99%真顔。。。。wwwなのにどことなく感情が垣間見えるのがまたすごい!!作者様の画力?構成力?
正直どんなにハイスペでもノブアキのような感情欠如者はごめんですが、そんな彼を良いと思い、想い続けるマコトも変わり者なんでしょうね。
エチシーンはありませんが、(逆になくてええw)こんなに満足できる作品もあまりないと思います。
うわ〜〜
2024年6月25日
この攻め(なのか?)私は大っ嫌いですね。怖いです。感情を出さずに殴る系の人に見える。
でも可愛い心くんの長い片思いが実ったこと。
あと先生のリアルな心理描写とセリフの言い回しが恐ろしく上手い事に星5です。こんなBLもあるんだなと関心しました。漫画としては本当に素晴らしかった。
これは……
2024年4月5日
*良い…良かった…めちゃくちゃ良かったです。
初上野ポテト先生作品でした。うわぁ…こういう作品を描く人なんだ…御伽話を思わせるような、丁寧語だけれど淡々とした語り口のモノローグ。キラキラしたトーン使いや派手な効果線もなく、シンプルな、でもセリフの数倍雄弁に語るような人物たちの表情。ノブアキなんかむしろ無表情に近いのに、なんなんでしょうこの胸に迫り来る心理描写は??
この作風、好きです!
他の上野作品はまだ読んだことがないので、機会を得たらどんどん読んでみたいと思います。
はぁ良かった…良かったねぇマコト…よく頑張った,ホントに!(ジワジワ、涙が)
じんわり染み入るお伽噺
2024年3月30日
とてもとてもおとぎ話みたいでした。
叙述が優しく再生され、海へ音は吸い込まれ、何だか新しい感覚で読み終えました。
長い長い片想いのお話。
じんわり心に染みていき、心地よい浮遊感でいっぱいです。
私はとっても好きなお話でした。
すきなんです。
2024年3月12日
理由はいっぱいある。でもそれを言葉にできないししたくない。何度も読んで何度も嬉しくなったり悲しくなったりします。ただただ大好きな作品。
長い年月を超え一途な思いに感動しました
ネタバレ
2024年2月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノブアキから結婚の話を聞いた後、マコトが1人で号泣するシーンにウルッとして、自分も心がギューっと苦しくなりました。
ノブアキが感情の表現が苦手な為、顔の動きがあまりありませんでしたが、ノブアキの感情が動くシーンや表現豊かなマコトの描写がとても上手く描けていて、物語に引き込まれました。
この作者さんの今やってるWeb漫画もおもしろいのでこちらも読んでみましたが、他のも読みたくなりました。
いいね
0件
独特なお話
ネタバレ
2024年2月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 独特なお話でした。でも試し読みから続きが気になって買い、最後までどうなるのか読めない展開で、なかなか味わえない読書体験でした。信章はいわば無害なサイコパス的な人なのかな。人の心が、感情がわからなくて、でもそれを自覚していて、周りと同じように振る舞おうと周囲を観察している感じ。誰にどう思われようと何も感じないけど「普通」を目指して、溶け込もうとしている感じ。でもそんな無機質な信章に惹かれ、遠慮深く、付かず離れずの距離感で関わり続けた心は、信章に少しずつその存在が染み入っていったのかなと思いました。心が最初から信章に対して恋愛感情むき出しで、独占欲とか嫉妬心とか相手の全てが欲しいとか、そういう感じで関わっていったら、離婚した信章の妻のようになっていたような気がします。幼少期に出会い、別れ、節目節目で会い、また別れ、信章のことを理解して、それでも好きだと思って一緒になったからこそ、この二人は大丈夫という気がします。信章が心に心底惚れて、ラブラブな二人も見たい気はしますが、そうなるともう信章じゃない気もするし、難しい。色んな「人」を描くのがうまいなあと思いました。
めっっっちゃ良かった!!( ^_^)人(^_^ )
2024年1月18日
めっっちゃ良かったです!!(^_^)
昔のフランス映画のような…、ミニシアター系映画のような…、ピュアな恋心と独特の空気感が秀逸な作品です。
最後まで読む進めると、主人公くんの(見た目と雰囲気が)優しくふんわりしているのに、しっかり地に足がついて精神的にも大人で自立していて、長年一途に一人だけを想っていることに安心感がありました(^_^)
周りに流されず安定した気持ちを持ち続ける主人公くん、好きです(^_^)
読後が気持ち良い、心地よい作品でした(^_^)
受けの一途さに胸を打たれる
ネタバレ
2023年12月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 受けの健気で一途な想いに胸を打たれます。本当によかったね、と。
長い長い片想い。本当に人魚姫のように密かに想ってる。
攻めはもしかしたら、発達…なのかな。言動でなんとなく匂わせるような描写もあった気がしました。
育ってきた環境のせいもあるのかもですが、少し変わった考え方の人です。
受けの想いを昔から知りながら、そんな態度取ってたんだーとは思ったけど…最後にはハッピーエンドなのでよかったのかな。
攻め受け書いたけど、キスやハグのみでHはありません。そもそもこの二人にHがあるのかは分からないけど。
攻めは変わった人だけど、最後は愛情が垣間見えました。
健気な受けが可哀想なので、ちゃんとパートナーとして死ぬまで一緒に添い遂げて欲しいですね。
受けはイケメンなんだし、他にもいい人はいっぱいいたはずなのになぁ…。
受けの健気さと、人魚姫をベースにして絵本ぽい進行が新鮮で面白かったのでこの評価です。
いいね
0件
なんだろうこの気持ち
ネタバレ
2023年10月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 不思議ななんとも言えない読後感になるお話でした。よかった、2人が一緒になれてよかった。のぶあきくんの読めない表情に心がざわついたりもしましたが、ありきたりな感情表現が苦手なだけで、自分の感性はちゃんと大切にしていそうだなあと思いました。bl作品を読んで、登場人物のことをこんなに考えたり想ったりすることは、今までなかったです。映画が終わって、映画館を後にしながら、物語の世界からゆっくり現実に戻ってくる時と同じ気分を、読み終えたあと感じています。マコトとのぶあきが一緒になってとても安心しました。運命の2人。あーよかった。今WEBで連載中の「HappyBirthdayちとせくん」が好きで作者買いしました。
ずっと読みたかった
ネタバレ
2023年4月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ まさかこんなお話だったとは!心があっても無くても辛いけど、同じ辛さならやっぱり心がある方がいいかな〜。
ノブアキは発達障害なのか、それとも幼い頃の両親の不仲で心が壊れてしまい、人の気持ちや自分の気持ちが分からなく育ってしまったのか分からないけど、マコトが愛してくれてることだけは分かるのだからノブアキはマコトに出会えたことで救われた。多分マコトタイプの元妻でダメだったんだから、ノブアキにはマコトしか一生無理だし、マコトがいなくなって悲しみや絶望を感じるのだったら心があることの証明になるし、そんな場面もちょっと見たかった気もする。
機会ある毎に2人で観ていた映画は、ポスターや話す内容からして多分リュック・ベッソン監督の『レオン』だと思うけど、その主人公の他者と交わることのない孤独な殺し屋のレオンとノブアキがリンクして悲しくなった。レオンにはマチルダがいて、ノブアキにはマコトがいる。でもノブアキは殺し屋じゃないからマコトとずっと一緒にいれるはず。
マコトはマコトでずっとノブアキ一筋でいたのだからやっと報われて幸せでしょう。
お互い気持ちを理解する努力をし続けないといけないCPだけど、それは全人類に言えることだし、このCPなら大丈夫なのでは、と光が見える終わり方でした。読んで良かったです。
損しないから読んで
2023年3月22日
無駄なものがない。説明しすぎな心理描写もあざとく大袈裟な展開もない。優しくて複雑な作品。漫画を描くのが上手いってこういう事じゃないかなと個人的には思うんですよ。
声も“心”も失わない
2022年11月16日
すごくよかったです。ナラティブ進行がとても心地良くて、ストーリーのテーマや雰囲気にもマッチしているなと感じました。読み易かったです
繊細なところを突かれてカタルシスを得た
ネタバレ
2022年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読んでしまったら語りたくなる作品だなぁと思いました。読後、錚々たるレビュアーさん方のレビューをうなづきながら拝読致しました。本編とレビュー両方で感動できる、それはそれはステキな作品だと思います。

作品内容にある通り長い長い片恋の物語です。
せっかちにコトが進むお話ではなく、ずっと抱き続ける思いと共に生きる辛さと温かさを噛みしめながら読み進めました。
片想いの相手に偶然に会えないかと、このお店に入ったら居るのではないか?あの角を曲がったら出会わないか?この電車に乗ったら…と、運命任せで願った過去のヘタレな自分とかぶってしまい、少しづつ打ちのめされて泣きたくなりました。
行動を起こさなかった理由が漠然としていて、だから尚更に行動に移せない。
そんなジレンマとやるせなさを思い起こさせられました。
こんな稀有なところを突いて引き出すとは、さすがはポテト先生です。他の作品ではなかなかこうはなりません。

人生を一本の長い線で表すとしたら、他人との邂逅はほんの点でしか有りません。
片恋相手とのその「点」を何度も何年間も反芻して気持ちを確認し続けていたら、実は相手もその「点」を心地よい時間だったと思っていてくれた。
その点が、線として長く寄り添う日が来るとは…運命だけでは来なかった未来への行動をようやく実行できた時、過去の自分も報われたように感じてしまいました。

さて、主人公マコトのモノローグで彼とは他人じゃないほどの親近感を得ましたが、お相手のノブアキはいったいどういう人物でしょうか?
察しは良いけれど感情の発露が不得意で受動的な優しい人だと思います。
マコトが願ったコトは叶えてくれる。もしマコトの片恋の途中の段階で付き合って欲しいと願えば叶っていたかもしれません。マコトがそう思っていなかったからこその距離だったと思いました。
マコトが自らがどうなりたいかを知るには必要な年月だったのでしょう。
描き下ろしのタイトルが「その後」ではなく「途中の日」という言い方も嬉しい幸せでした。

嬉しかったら涙が出てしまうような感受性豊かなマコトと、それを汲み取ってあるがままを慈しむノブアキ。マコトが願い続ける限り2人はずっと一緒なんだろうなと思います。
長い片想いの物語
2022年10月11日
「向こうの人」が大好きだったポテト先生の新刊。抑えめの絵柄から積読しがちなんだけど、フォローしてる方々のレビューにおされて読んだらやっぱりしみじみすっごく良かった〜。秋の夜長にひとりでゆっくり読むのがいいですよ。ポテト先生のお話ってどう転がっていくかわからないからページめくるのドキドキしてしまう。
歌が好きな中学一年生のマコトが、声変わりをからかわれ人前で歌うことができなくなって夜の海辺でひとり歌ってたら、ノブアキという男の子がふっと現れて静かに歌を聴いてくれる。その宝物のような時間をずっと抱えて、マコトの成長とともに運命は時々ノブアキと引き合わさせてくれるのだけど、伝えたい言葉がわからなくて言えなくて、、という長い長い片想いのお話。ポテト先生って人と人とはほんとは完全に分かり合えないから、心がすれ違いながらも共に育てていくっていう関係を描くのがほんとうに上手。
作中キスのみで性的な匂いがほとんどしなかったので、エチしないCPなんじゃないかな〜とも思った。
じわじわ染みる心地良さ
ネタバレ
2022年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 上野ポテト先生の新刊。独特な世界感に心惹かれ、作家さん買いしています。今度は何を見せてくれるんだろうとドキドキさせてくれる作家さん。
今作は不思議なテンポ感のある作品でした。
二人の言葉も行動も、微妙に噛み合わなくて思うようにいかないし、こうなるんでしょという方向に全然ストーリーが進まない。予想以上に時が開くし、えっそれでいいの?と心配になるくらいマコトは自主的に行動を起こさない。なのにそんな二人の長い時間を掛けた邂逅が読んでて心地良いという不思議。
一読では全てを飲み込めなくて、読み終えてすぐ二回目読みました。これは後からじわじわ染みてくるタイプの作品かなと思います。
感情の起伏が激しくなく穏やかなので、一見淡々と進んでるように見えるのですが、読み終わった後は充足感でいっぱいになりました。

二人の間には約束も何もない。ただ何度も偶然に再会するだけ。これは確かに運命なんだなって納得するくらいに。
自然に流れて二人が辿り着いた先がそこならば、それが彼らにとって一番正しい形なのだろうと思いました。
信章は感情を読むのが苦手で共感しにくいタイプだけど、マコトが無理して合わせているわけではなく、ただ一緒にいて居心地いいだけ、ただ彼に惹かれるまま想い続けてるというのがとてもいいと思います。
きっとマコトはこんなふうに、一生想いを寄せ続けていくんだろうと容易に想像できる。それはとても心温まる幸せな光景だなと思いました。
何度も読んで!
ネタバレ
2022年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ とても不思議な感じのするお話でした。信章と一緒になって果たして心は幸せになれるのかと疑問に思う方も居るかもしれません。でも信章は間違いなく心と居ることで幸せなのだと思いました。
難しいパズルを完成させたような感じ
ネタバレ
2022年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 心くんとノブアキの最初の出会いはお互いに何か感じ取っていたのでしょうね。ただ心くんは一途に気持ちを大事にしていて、ノブアキは自分の本当の深いところにある感情をうまく理解できなくてそこを丁寧に優しく絡まったものを成長とともにほぐしていく過程がとても良かったです。複雑な歯車がはまったというか、これも心くんの愛情でノブアキも幸せを感じ取れたのではと思います。キスもステキでしたけど、個人的には最後の方の心くんがノブアキをぎゅってするシーンが大好きです。
じんわりくるお話し
ネタバレ
2022年9月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ マコトの想いの揺らぎ、淡々としたノブアキくん。ふたりの会話がとても好きです。
表情豊かなマコトと違ってノブアキくんは本当に何を考えてるか分からない。
マコトの賭けで、呼び方が苗字呼びから名前呼びに変わったとき、うわーー!ってなりました!
本が届くのが待ちきれず、こちらでも購入しました。
上野ポテト先生の作品は何度も読み返したくなるのですが、このお話しも絶対そうなる!電子も買って良かったです。
すごく……良かったです
2022年9月24日
いちゃいちゃとか、すけべシーンとかはありませんが、二人の想いが長い月日の中で少しずつ少しずつ動いていって重なっていく過程がすごく心に響きました。何回でも読み返すだろうなぁと思う素敵なお話でした。
この告白に号泣した……たまらん!
ネタバレ
2022年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊作家さん買い。
一般的な恋愛感情や大衆的な人間らしいキャラの魅力を描いた作品でないことは確か。やけど、めっちゃ響く響く……!
やっぱ、自分はだいぶ拗らせてんなって感じさせられましたww
〇〇にしか抱かない感情がある……
そんな文言での告白、ズルくない?
泣くねんけど〜〜‼︎⁉︎好きとかよか、よっぽど響くけど〜〜‼︎⁉︎
ストーリー的には、長い片思いが実る話で、
最後までいわゆるエチは無し。でもそんなん気にならんくらい。そうゆージャンルの作品じゃない。
実は2人は昔からの知り合いとかストーリー的には人魚姫が何ちゃらとか(タイトルやw)色々あるけど、とにかくッ!
2人の一般的には理解されへんやろう感情の動きというか、やり取りが最大の魅力になる作品だろうと思います。
逆に言えば、それが刺さらないなら、多分しんどい?んかも。

人が良くて優しいマコトとおよそ人間らしい感情を持ち合わせないノブアキとの言葉のラリー、交流がじわじわと沁みました。
分からないから教えてほしい←それは、その人を理解したいとかの興味じゃなくて、目の前の分からない事象、言葉、そんなものが気持ち悪くて処理したくて知っときたいだけ。その感覚を怖い、凄く特殊と捉える読者さんには理解し難い作品になってしまうだろうと思います。
マコトはそんなノブアキのよく言えば裏のない言葉や行動原理に安心する子。マコトにとって、ずっとノブアキが特別だった。
感情の話を感情なく話す、作中に出てくる言葉ですが、こんな会話し合える相手……いいやんって思います。オブラートや気遣いの一歩先にある付き合い。確かなコレ!っていう関係性じゃなくても大切な相手っているし、素敵だなぁ……。哲学的というか、ひいてはその会話自体が心地良いのなら、相互理解に繋がるんですよね意図せず。言ってしまえば、相性で2人は凸凹ピッタリ。
向こうの人はキャラに多少の気持ち悪さを少し感じてしまってハマらなかったんですが、作者さんのこの感じやっぱ好きなんだわ自分と思いました。
10/5まで他作品が割引中。読み耽ろうと思います。

本作は琴線に触れて、めっちゃ好きな作品でした。
まあ、ノブアキの元奥さんには深く同情の念を抱いてしまうけど、人間関係って究極を言えば本当に需要と供給なんやろうと思います。自分にピッタリの人を見つけられたふたりは幸せですよホンマ。
やっぱ上野ポテトだったわ…
2022年9月24日
単話で1話目だけ読んでて、瞳の綺麗な男の子たちとおとぎ話のようなモノローグに、上野ポテト先生こんなテイストのお話描かれるのね…と単行本を楽しみに待っていたのですが…。
いやいやいや、いやいや…やっぱ上野ポテト先生は上野ポテト先生だったわ。
初読みが異様にドキドキすることでこの先生の右に出るものは居ない。
1mmも先を予測できない非凡なストーリー運び。会話のリズムを何度もカクッと外してくるこの感じ。えっ今なに言おうとしてたの?っていう不穏。癖になる。定期的に摂取したい。

主人公はとっても感受性豊かな男の子で、彼の恋が報われて欲しいと祈るような気持ちで読みました。おとぎ話のヒロインは王子様と結ばれてめでたしめでたしと終わるけど、結ばれるって一体なにをもって結ばれると言うのか?変わらず人を愛し続けるって、たいへんな偉業だ。

エチは無し、キスのみ。可愛い絵柄でめちゃくちゃ癖つよ作品だから、王道のボーイズのラブが読みたい人は回れ右だよ…。

*左右か………難しい……ノ×マかな…w
心地いいお話
2022年9月23日
上野ポテト先生の作品、全作品大好きです。
このお話も最終話までこの2人はどうなんだろう?と思っていましたが、2人らしい形になってとても良かったです。何度も読み返したい作品です。
長い長い片思い心が痛い
2022年9月23日
心が痛いよどうしよう□□けど好き
マコト好きだよ。信章のこと冷たいていうか優しいというかピントが出来ない。
わからない。でも信章は信章のままでいい。それでは信章らしだ
出会いと別れを繰り返すふたり
ネタバレ
2022年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中学1年生の夏に出会ってからノブアキのことが好きなマコトは稀にノブアキと過ごす時を得ますが、人の気持ちがわからないノブアキにマコトの気持ちは届かなくて離れ離れになります。読んでいて、この先どうなるの?って引き込まれました。ふたりは傷つくのが怖くて近づけないヤマアラシのよう。一緒にいるのにはどうすればいいのかわからなくて 遠回りしてるみたい。ギュッとできてホントによかったです。温かい気持ちになりました。素敵なお話でした。
2022年9月 総216ページ 電子限定描き下ろし漫画3p 協力書店限定ペーパー1p キスのみ
夜の海で生まれた初恋
ネタバレ
2022年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中学生の心が夜の海で出会った少年・信章に抱いた、淡くひたむきな初恋。高校、大学、社会人になってからも偶然の再会を果たすけれど、過ごす時間はごく僅か。なのに会うごとに心の恋心は深まっていく。優しく穏やかで、いくつになっても純真さを失わない心がいい子で健気で抱き締めたくなる。感受性豊かで繊細で、自分の傷は自分でひっそり抱えていて。信章はその生い立ちからか情緒が未発達で感情が欠けたような子だけど、その無関心が心には心地良い。あの夜、心が戻ってくるまで信章がそこにいたらなにかが変わっていただろうと思うとちょっと切なくなるけど、時間はかかっても、もっとも互いを幸せにし合える二人が温かい結末を迎えられてよかった。キス止まりでHなし。でもまったく気にならないほど満足感がありました。
感涙
2022年9月23日
読んだ後、気づけば静かに涙が頬を伝っている…そんな作品でした。2人がどんな風に生きていくのか、もっと見てみたいです。
なんか読めてよかった
2022年9月23日
読めてよかった

静かだけど 心にくる
ちょっと変わった男の子の心の中を少し見れるような見れないようなもどかしい気持ちがクセになる
静かで鮮やかな
2022年9月23日
映画みたいなって良く言われる表現だと思いますが、この漫画を読んだ時、一生心に残る映画を一本見たような気持ちになりました。言葉でどこが良かったと説明するのがもったいないというか、試し読みで気になった方にはすごく読んでほしいです。
こういうのが読みたかったのかもしれない。
2022年9月22日
モノローグがです、ます口調で本当に人魚姫のようなおとぎ話を読んでいるかのような不思議な気分で読み進められました。ノブアキくんの性格って一見冷たそうなんだけど知れば知るほど好きになるんだろうなあと思って、マコトの純粋さにもなんだか泣けてきました。とってもいいお話だと思います。好きです!
面白かったです
2022年9月22日
こんなBLは読んだことがなかった…様な気がする。
心情の描写が切なく繊細で、なのに年月は淡々と過ぎてゆく。
終始穏やかにストーリーは進むのに、落ち着かない読後感が不思議。
すこし歪に見える信章くんのココロに心くんのまっすぐな優しさがどう作用していくのか、これからを見届けたい気がするけどこれで「完結」なんだよね。
この人魚姫と王子様が末永くしあわせでありますように。
淡々と流れていく
2024年12月5日
なんというかものすごく淡々とした攻だった…いや攻?なのか??厄介な相手を好きになっちゃったけど本当に粘り強く…うまく感想がまとまらないけど面白かった
いいね
0件
20年に及ぶ平行線のお話?
ネタバレ
2024年9月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 共感したい心くんと理解したい信章くん。自分は信章くんはドライというより共感力が薄いように感じた。時々なんか怖い,,,。なんだ君は。心くんの気持ちを把握しつつ(共感ではない)一歩近づかないというか俯瞰で見てる感じ。この二人ほんまにくっつくんか?と中盤まで思ってました(笑)
心くんが子供の時に出会った信章くんのことをずっと忘れずに、最後には真摯に思いを伝えられてほんと良かった。
番外編ではなんだかんだで二人で噛み合うようにいい感じに生きていけそうで安心しました。
絵柄になんだかジ●リの匂いを感じる。
いいね
0件
じんわり、じわじわ
ネタバレ
2024年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中学同級生のマコトと信章が、数年掛けて再会を繰り返していく話で。上野ポテトさん好きで作者買い!本作も面白かった!信章のサイコっぷりにゾッとするんだけど、マコトがなぜ信章を好きなのかがとても丁寧に時間を掛けて描かれていて、あーこんなにもピッタリな2人は他にいないなって最後にしっくりくる。そして、2人の今までを振り返って、じんわり、じわじわ、幸福に浸ってゆく。マコト、性格良すぎ。
人魚の思い出
ネタバレ
2024年8月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊の『Happy Birthday ちとせくん』がすごく良くて、既刊のうちレビューの評価が一番高かったこちらを購読!
人魚をオマージュしていてロマンチックなんだけど、私はどうしても信章が好きになれなくて…。
長い片想いの末のハッピーエンドなんですが、モヤモヤが残りました。

幼い頃、夜中に抜け出して防波堤のところで歌っていた心、信章と出会い歌をバカにされなかったことから信章のことが好きになり、そこから片想いが続くストーリー。
心は感受性が強いタイプで、感極まると涙が出ちゃうのですが、その涙のわけがわからない信章。ただ、相手を理解しようと言葉での説明を求めるところは、関心を持っているんだなと思えるので良かったです。が、感情がわかってなさ過ぎてちょっと怖かったです。
信章は、自分に好意をよせている心と友人?を続けて、女性と結婚したり離婚したりして、マニュアル通りにレールの上を歩いてきたけど、ふと自分を顧みて心を思い出したところから、心への感情もあったのかなと期待もありますが…なんだか心が上手く使われているように見えてしまい複雑な心境です。心が、心優しい人間であるだけに。
ん、、、、?
2024年8月28日
ドライ?ドライなイケメンで片付けていいの、、、?主人公が素直で本当にいい子だから応援してたけども、これ、相手方だけみたらなかなかやばいやつでは、、、
不思議な感覚
ネタバレ
2024年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ エロは無し、攻め受けも割と曖昧です。はっきりしてなきゃ嫌だ!って方には物足りないかも?
お話は結構年単位で進んでいきます。その何年の間で交わる2人の関係が僅かなその時間で少しずつ変化していく感じ。この作者様では他に『向こうの人』購入済ですが、とにかく心を抉ってくるというか、言葉や感情がリアルで惹き込まれます。他の方も仰ってましたけど、こういうBLあったのか、という感想。イチャイチャラブラブお求めの方は読まない方がいいかも。私は地雷(処○厨)も無くすんなり読めました。BL初心者というよりは玄人向けなのかも……?買って損は無かったです。
いいね
0件
優しい結末
ネタバレ
2024年3月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノブアキが他のBL作品では見ないような予測不可能なキャラクターをしていて、話自体は穏やかに進むのにひとつひとつの言動にハラハラさせられて面白かったです!
本当に結ばれる…!?と思いながら読み進め、優しい結末に安堵しました。ふたりに幸あれ…
いいね
0件
独特の雰囲気がイイ◎
ネタバレ
2022年11月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ ポテトさん買いです。
紙芝居のような独創的な構成が効いたイイ話。
面白かったです。


出逢いが中学一年生の同い年の二人、ノブアキとマコト。
二十年掛け再会を繰り返し初恋が成就する話。


繊細で愛情深いマコトの一途さが良かったな〜。
生い立ち故、情緒が欠けたノブアキの不思議ちゃんぶりが一貫していてどうなるのか(還暦までいくのかとw)先が読めずハラハラw

ノブアキを理解出来るのはマコトだけで、
人への関心が極めて薄いノブアキの心にずっといたマコト。
海辺の詩と、タイトルのマーメイドにじんわりできるロマンチックな話良かったです〜
マコトの為にノブアキがコーヒーを淹れるシーンがイイ◎
おとぎ話
ネタバレ
2022年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトル通り、まるでおとぎ話を読んでいるかのような感覚でした。第三者のモノローグがとても心地良かったです。人の感情がわからない信章だけど、根っこはきっと優しいんだと思う。人を傷つける事はしないんだろうけど、自分に必要ないと思ったものはスパッと切り捨てる。でも最終的にこのエンディングを迎えたということは、心は信章にとって本当に必要だったってことなんだろうな。
これから少しずつ、心の元で感情というものを根差していくんだと思います。
とても温かい物語でした。
これはハッピーエンドと言うべきか
ネタバレ
2022年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 非常に悩む作品です。おそらくそうであろうけれども、愛をパターンで身に刻む人と一緒になって、本当に末永く幸せでいられるのか。

【心(まこと)は少年のときに出会った信章がずっと気になっていた。高校、大学、社会人と、それぞれの時代に運命的な再会を果たすが、その度に信章への恋心は諦めようと思うばかりだった。そして心はついに決心するーー】

BLというか、人間を描く作品でした。この辺はさすが上野ポテト先生です。とくに今回は主人公の心ではなく、信章の人間性が主軸となって進んでいきます。

読めばわかりますが、信章は愛や恋、好意といった感情を持つことができずにいます。しかしそれに苦しんでいるというよりは、受け入れて愛や好意を表現するためにはどうすればよいかという『パターン』を学習しているようなのです。笑うべきところで笑い、泣くべきところで泣く。相手が自分に好意を向けていることを察し、こういうときには、とキスをして答え合わせをするような信章。これは最後まで変わりませんでした。

そんな信章に好意を持つ心。大学時代、キスは好意を返されたわけではないと気付いて離れたけど、数年後に再会したときにはやっぱり信章が好きでした。なんでしょうこの一途さは。少年の頃の出会いがずーっと澱のように心の心に留まっているのです。こうなるともう、やはり信章が運命の人なのだと思うしかないです。

信章は、心の前では本音を隠さないことと、優しさは持っている?ところは良かったです。パターンを覚えるのも優しさなんでしょうかね。行為の源は感情ではない、ということに、私は地味にショックを受けました。そして「こんな人と結婚したくないなぁ」と思ったので、やっぱりハッピーエンドじゃないよね(笑)
王子様の気持ちが難解過ぎる
ネタバレ
2022年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 心(まこと)が、中1から32歳まで、一途に信章を想い続けた片想いの物語。出会った時の思い出を、信章が人魚だと思っていたので、泡にならなかった人魚姫です。出会いから、何度か偶然(運命力)の再会をし、信章が結婚してもずっと友人であろうとした心は、ひたすら一途で健気で、気持ちが報われた時は⤴︎⤴︎でした。良かったね〜〜と思ったのですが。が、王子様の信章が難解で、何度も読み返してしまいました。他人に無関心で、心の有り様が、おかしな方向に向いているというか、壊れてる??と思えたり。社会人になってからは変化も感じますが、他人の気持ちを考えているようで機微は解らないし、心に感情を言葉で確認する。心は信章の性格を好意的に受け止めてますが、社会人としてやっていけるのか?、元嫁が離婚切り出すのも当然と思います。普通の顔をしているけど、かなりの変わり者、と当たり障りなく表現してみます。好き嫌いではなく、信章が難解過ぎて、作品自体の評価を悩みました。ただ、信章にとっても心は特別な存在で、たぶん結婚した経緯にも心が無意識に関わっている。人魚姫がお姫様に王子様を取られてしまったのと同じ。心の一途さは感動もので、心が幸せなのは嬉しい。どちらが攻めで、受けかも分からない、ピュアなストーリーでした。
信章がそんな感じで強烈だったので、逆に作者さんの他の作品に、興味が湧きました。
初読み作家さん
2022年9月23日
読後感が不思議な作品でした。
信章と心が人生の分岐点で再会するドラマチックさと淡々とした心のモノローグで信章の内面が見えない怖さもありつつ、最後の最後で心を選ぶところにぐっときました。
言語化できない良さ。
長い長ーい
2025年3月8日
ウシオくんの片想いのお話しです。健気で一途で…でも全く気にもしないノブアキに少しイラっとしました(笑)こんなに1人の人を想い続けるノブアキを抱きしめたい!!
いいね
0件
いい話には思えるんだけど
ネタバレ
2024年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 攻めの思考の不思議さはちょっと機能的なものがありそうだから、それを正しく理解出来る相手が受けだったんだろうとは思う。
長い長い片思いが成就したのは本当によかったけれど、でも2人が再会出来たのはやはり偶然なわけで、その偶然がなければ受けは虚しいものを胸に抱えながら生きていくしかなかったんだろうか。
作者さんは運命力だと仰ってるけど、そんな不確かなものに頼ってのハピエンはちょっと納得しがたいものがあった。
せめて攻めが結婚する前にどうにかしておくべきだったと思う。
先生の作風知っていたのにーーー
2022年9月28日
上野先生の他作品も読んでいて作風も知っているのに、この作品は私には合いませんでした。攻めの心情がどうにも理解できず、何か病気持ちなのか心配になる。攻めの気持ちの入っていない数々の行動がついていけませんでした。
レビューをシェアしよう!