「向こうの人」が大好きだったポテト先生の新刊。抑えめの絵柄から積読しがちなんだけど、フォローしてる方々のレビューにおされて読んだらやっぱりしみじみすっごく良かった〜。秋の夜長にひとりでゆっくり読むのがいいですよ。ポテト先生のお話ってどう転がっていくかわからないからページめくるのドキドキしてしまう。
歌が好きな中学一年生のマコトが、声変わりをからかわれ人前で歌うことができなくなって夜の海辺でひとり歌ってたら、ノブアキという男の子がふっと現れて静かに歌を聴いてくれる。その宝物のような時間をずっと抱えて、マコトの成長とともに運命は時々ノブアキと引き合わさせてくれるのだけど、伝えたい言葉がわからなくて言えなくて、、という長い長い片想いのお話。ポテト先生って人と人とはほんとは完全に分かり合えないから、心がすれ違いながらも共に育てていくっていう関係を描くのがほんとうに上手。
作中キスのみで性的な匂いがほとんどしなかったので、エチしないCPなんじゃないかな〜とも思った。