と思うくらい、子育ての大変なところがリアルwでもだからこそ"家族"になっていくんだよなぁ、とほっこり。イヤイヤ期真っ最中の方が読んだら、そこに目が行って共感だけになってしまうかも知れないけど、過ぎこし日々に思いを馳せる世代は懐かしく愛しく感じると思う。そして、家族への愛が湧き出してくる。1巻で完結なのでやや急いだ感はありますが、その制約の中では十分描いていると思います。養子縁組を求めることに子どもの犠牲を肯定しているという意見もあるようですが、現実的に乳児院や児童養護施設には子どもがいて、日本は血縁主義が強く養育里親や養子縁組もとても少ない現状があります。理想はすべてのお母さんが自分で育てたいと思い育てられる環境があるというものかもしれませんが、理想を追求して、今いる子どもを置き去りにすることは無責任です。この二人が「減っていくだけの家族」と思い結んだ絆が「増えることが出来る家族」になることは、この家族だけでなく社会全体の幸福だと思います。BLというカテゴリーだけに収めていいのか迷うくらい老若男女全方位にオススメ出来る作品です。