なれません。を本誌で読んでて独特の絵柄とギャグというかオタクっぽさ全開の作風が個性的な作家さんだなぁと思って読んでたら最終回がとても上手くて面白くて、いいなぁ!と他の作品にも興味が沸きました。でこれを読んだんですが、真逆の重さ。ツラい。救いがない。ラストは前向きになったような感じだけど、終わってはいない。終わることはない。BLというよりも、性被害に遭うことの壮絶さを描いたような作品。支える側の献身的な愛も同時に描かれているけど、その気持ちが普通に考えられるような形で報われることはおそらくなく、その人を愛し大切にしそばに居続ける方の辛さも壮絶。
ただ、1ヶ月たったから、とルーティーンのようにしていると思われる行為はいつからどういうきっかけでするようになったのか、もう少し説明が欲しかった。そしてこれからもそれを繰り返していくのなら、恵介の性欲はどうするんだ?という疑問が残る。現実だとそこが難しいんだろうけど…