毒婦と勘違いされている気っぷが良く賢い女性と、無口で不器用な美丈夫な軍人の夫の物語です。
夫は周囲から立ち上る彼女の噂ばかり本気にして、彼女自身を見ず彼女を毒婦と誤解したまま前線におり結婚後8年も顔も見せていません。
そんな中、終戦し帰還が決まった夫に突然離縁状が突きつけられて物語が動き始めます。そして期間限定で離縁を条件に賭けに出てお互いを観察しまくる二人。
夫は何処まで彼女のことを理解し、彼女が突きつける離縁を本当の意味で回避できるのか。はたまた彼女は離縁したいという気持ちのまま夫に誤解されたまま離縁を勝ち取ってしまうのか!?
主人公が賢くて小気味よい性格なので見ていて楽しく、誰にでも彼女は気に入られていき共感できる部分も多く気分よく読めます。
夫が帰還後のスワンガン領地内の穀物問題の章では彼女の周囲(夫の家族もみな)気が良く、特に義父と主人公の関係は微笑ましくさえあります。
そういうわけで出世のためだけに結婚したという、朴念仁な夫だけが家族に馴染めておらず、終始浮いており異物な状況・主人公は朴念仁が思った以上に素晴らしい女性でさぁどうなる?
というのが最初のスワンガン領地での管理問題の章をコミックを読んだ感じです。読んでいてコミックは絵は少し粗さはあるとはいえ、コミカルで微笑ましく続きが読みたい!と思わせるものです。【…ですが】
(…小説版を読んでしまいました感想を続けてしまいますと、こんなに推せる女主人公の「その後の状況」や、登場している一部男性陣らの「この上なく気分悪い本性」、それを描いた原作者のアレコレにどうしてもしかめっ面してしまいます。そしてこの先の展開を思うと、コミックの今の状況が面白いからとはいえ他の読者様方に勧めていいのかな…とも思ってしまいます。いかんせん小説を読んでしまったが為、あの展開を思うと続きを買う事に躊躇してしまいます…。)