ゲイバレし表舞台から遠ざかったかつての人気俳優が、後輩俳優とのBL映画W主演で復帰することになり、後輩の計画的策略により公私ともに幸せになるお話。
芸能界を舞台にしたBL作品は良くありますが、この作品のテイストは今までになくとても面白かったです。リアリティがあるとか、現実的というのとは違って、現実世界を漫画化したと言っても過言ではないと思います。ゲイバレして人気が落ちたり、世間がマイノリティーの多様化を認め始めたり、BL映画が流行ったりと現実の流れをそのまま辿って描かれているからこそ、常識を覆してやるという理玖の計画性に理解と同調出来るストーリーになっていました。理玖のやろうとしていたことは見えないものとの大きな闘いだったと思いますが、それを実行しようという決意が理玖の愛の大きさであり、重さです。「重ければ重いほど安心する」と言ってのける井浦との相性は抜群だなと思いました。マスコミとの付き合い方も上手く、最終的に皆が幸せになれたいいお話でした。