ひと昔前の昼ドラみたいにドロドロしてて重くて、それでも破綻がなくてにっちもさっちもいかない感じがすごく良かったです。重い話って誰かしら悪者がいたり、個人的にいけすかない人がいたりするんですが、このお話は登場人物全員好きでした。全員悪いところも良いところもあって親しみを覚えるような人間らしさがあります。全員に同情できて、全員それほど悪手をとったように思えないので(もちろん良くないことはしてるので、不自然ではないという意味で)、ことごとく噛み合わない不穏さはなかなか味わえないと思います。不穏な話を読みたい方にはぜひオススメです!矛盾とか破綻がないのでそういう意味ではイライラしないのもすごく良かったです。