VOID
」のレビュー

VOID

座裏屋蘭丸

表紙、どこぞの天井画かと思いました

ネタバレ
2022年4月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人外、獣人、ヒューマノイド。
あまり手が伸びないのです。素晴らしい作品沢山あり結局読んでしまうと虜になるんですけど。

「ヒューマノイド」実はよくわかりません。有機物で作られた人工生命体。実在した人物の記憶の一部をコピーか…。確かにできる気がしますね。全くのド素人の主婦ですが脳に電気信号でコピーできちゃう気がしますね。すりこみも視覚から入る電気信号の一種でしょうから完了でしょう。ヒューマノイドの脳が人のそれと同じかどうかわかりませんしね。『VOID』も暗号の信号で解除。うんそうでしょう。できますよ。

アラタはすりこみの無い状態でも記憶は残りますし、半年間の冷却期間でマキが当初に行っていた非道の数々もばっちりクリアな状態で見つめることが出来るはずなんです。しかもお兄様の存在も目の当たりにしていますしね。

でも、マキに戻った...。神様ありがとう!!私たちに魂を授けてくれて!!

私たちがBLを読んでキリキリしたりキュゥ~ンとしたり揺さぶられているのは魂であって脳ではないんでしょうね。脳ではなくて体と魂に刻まれるぬくもりと記憶。
愛か~!!これが愛情って事なんですか?神様。
アラタやこのお話のヒューマノイドにはプラス魂が備わっているという事なんでしょうね。その魂によってマキは救われていくんですよ。
あの有名なベイ〇ックスにも出し入れ可能魂ありましたもんね。

そして、マキもレンも狂ってしまうほどの愛情が破綻してしまった。なんて苦しいんだろうか。
レンはマキを狡猾に利用して勝手に死んでいってしまったけれども、愛する人の弟を利用してまでも傍に居たい。そして自分の命を売ってまで…。びっくりするほど一途にひたむきに愛していたようです。これはこれでひとつの愛のお話ができてしまう。嫌いになれないなぁ。

マキの双葉のような表情と瞳に涙が出てしまった。
不安で寂しくて震えていたんだろうな…とか、痩せてしまったんでないだろうかとか色々と想像してしまいます。
『VOID』されてアラタと歩く未来が優しくあるように願うばかりです。

やっぱり読んでよかったなぁ。
なんだかんだ言いましたが、試読の1ページ目の雨でもう既に虜でした。
座裏屋先生の作品は眺めているだけでも感謝したくなりますけど(表紙はあれは宗教画でしょうか。ヴァチカンにありました?)ストーリーも拝む。
やっぱり良いわい、最高だわい!
いいねしたユーザ50人
レビューをシェアしよう!