能美先輩の弁明
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能美先輩の弁明

大麦こあら

哲学BL

ネタバレ
2024年10月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 単話版無料分を読んでとても面白かったので、単行本化を待っていた作品。
期待通りの面白さでした!

哲学科の先輩・能美と後輩・瑛人のお話。

哲学…人生で一度も興味を持ったことのない分野(笑)ですが、中身を知っていればこの作品はもっと楽しめたのかもしれません。
恐らくちょっとしたところに哲学エッセンスが織り込まれているのだろうなぁ、と読んでいて感じました。
タイトルまでしっかり入れているところを見ると、読んでいる本の内容がそのときの状況と合っていたりするのかな、と推察。
そこらへんが全く分からないのが悔しかった~(学の無い自分のせい)。

BL的には、瑛人の顔面、性格ともにドストライク過ぎて最高でした(笑)
能美先輩の性格も良かったです。
冒頭(だけじゃない)ビックリするくらい自堕落なのに、後半まで読んでいくにつれて自己評価の低さとか、それに繋がっているであろう家族背景とか。
とくに家族のことなどはしっかり描写されていない(現に回想以外で能美先輩のイトコ以外の家族は登場していません)にもかかわらず、読者に想像させるだけの材料はしっかり提供するところが何とも言えずニクい感じ。

恋愛的には身体先行型の話ではよくある展開ではあったものの、瑛人が誰のものか知らないままに能美の論文を読んで好感を持ったところはキュンと来ました。
連載版のラストが告白前の能美のお顔というところも良かったです。余韻が凄い。
そしてそのまま描きおろしに繋がる展開がありがた過ぎました!
連載版を読んでいたら感動も一入だったのでは? という点では連載版を読んでいた方が良かったかもしれません。
両想い後、最初とは一転して瑛人が独占欲の塊なところも良すぎました。
浮気したら殺す的なセリフ部分…画面のエロさも相まって萌え転がってしまいました。
塩から一転してこれ…反則でした。

個人的に一番最後のシーモア限定の描きおろしが好き過ぎて、そこ読みたさに何度も読み返してしまいます(今のところ3回読みました)。
2人のイチャイチャ…一生見ていられます(笑)

おまけで入っている哲学の本の紹介文。
哲学が全然分からない私としては、入っていてくれたことで多少作品への理解度が増してありがたかったです(ガイドブック的な)。
が、能美と瑛人の感想では中身が全く想像できません(笑)
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