もう少しだけ、そばにいて
」のレビュー

もう少しだけ、そばにいて

白野ほなみ

己の解像度もあがります。

ネタバレ
2024年11月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 普段、何気なく過ごしている毎日が自分の人生だということをあまり気にしていない。
しかも一度しかないとか実感もわかず周りで生死を揺るがすような出来事がない限り喉元過ぎれば…とか対岸の…とかそんな感じ。
己の輪郭を確認するにはあえてノウミソを働かせて心を脳を揺るがさなければならない。そういう事の繰り返しの中、本作の様な想像を超えて私の人生にまで沁みこんでくる作品に出会うと、一歩前に進み人と言うことや生きるということ、一生をどう使うかをまたクリアな目線で考えさせてもらえる。
感謝しかない。
本作は主人公ふたりの人生が交差しもつれ合い寄り添い合うけれども、悲しくも優しいく溶け合って一つになることはない人生を垣間見せくれました。

胸キュンや執着攻め、健気受けのドラマチックBLをお求めの方には添わないかもしれませんが、人を愛し自分を愛する根底にあるドラマをかみしめたいBLをお求めの方には是非お勧めしたい。

上等なBLであります。
BL読まない方でも読めるBL。(多分)

**236ページ**
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