何それ愛かよ【単行本版】
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何それ愛かよ【単行本版】

ろじ

着地点が分からないリアルさが好き

ネタバレ
2024年12月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノンケ×ノンケで、一見、気の合わなそうな2人の並びに、一体この2人がどうなってしまうのかが気になって読んだら、大当たりでした。

シリーズ物ということを知らず、後から「青と碧」も読んだのですが、本作が気になるなら、本作単体でまず読んでも大丈夫!結局、後から「青と碧」も読みたくなるので、どちらから読んでも結果は一緒かと(笑)。

共通の男友達に引き合わされて、衝突しながらもテンポの良い会話が楽しい。しかも恋愛に振り回されたくないクールな飯田のルックスとモノローグ。俄然、この男が恋に落ちたらどうなるのか、が気になります。対してコミュ力高めの花屋の吉田が、飯田に絶妙に絡んで、徐々にお互いの相手の他人に見せない部分の感情の奥深さに気付き、次第に表面的な付き合いでは済まなくなっていく様が、ジリジリと描かれ、思わず息をのんで読んでしまいます。

自分は、ノンケとノンケが、お互いまさか恋愛感情を抱くなんて、と思いながらも惹かれて戸惑う姿が、もう生まれたての小鹿や子牛を見るような気持になって大好きなのですが、本作は、2人が自分の気持ちに気付くまでが丁寧に描かれていて、読んでいても最後まで、この2人がどうなるのか、が読めないところが、リアリティがあって好きです。ノンケ同士が惹かれていく間に生まれるむず痒い感覚が好物なら、手に取ってみるのをおススメします!🌱
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