ロッカバイディア
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ロッカバイディア

暮田マキネ

累くんは私史上3本の指に入る受け。神作!

ネタバレ
2025年5月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自称受け厨の私の中で3本の指に入る大好きな受け、累くん。美形・黒髪・色気3拍子揃った私のフェチど真ん中。そしてこんなこと書くと嫌な気分になる方がいるかもですが、ちょっと壊れてる彼が本当に美しく愛おしく思えてしまうんです。

もちろん壊れたままでいいわけじゃなくて。累のようにああやって少しずつわがままを言えるようになる再生過程がたまらなく愛おしい。何でもしてやる、俺の全部やるっていう八尋の気持ちがめちゃくちゃわかります。ああいう受けに一度はまったら最後。よそ見なんぞしろと言われても絶対できるわけないんです。なにこの自信。でも私の受け厨センサーがそう言ってる。

成績が良くない自分では、八尋を好きな”まとも”でない自分では義父母に迷惑をかけてしまう・・義父母だってまさか精一杯愛情をかけて育ててきた息子がそんな想いを抱えてるなんて想像もしてないですよね。
だから誰も悪くないんだけど、累にとってどうしようもない感情だったんだろうなと思うといたたまれなくなります。「自分は大丈夫」の刃は常に自分の内に向かっていくから・・・壊れてる人を美しいと思ってしまう理由は、きっと彼らがこういう感覚をもってしまいがちなところなんです。それは不健全で間違った感情なんだけどその優しさが不器用で愛おしくてたまらない。

累の「たすけて」は初めて彼の本音が放った言葉で、八尋にとっては最大級の「愛してる」にも思えたんじゃないだろうか?全部受け止めてあげるからって心の中で誓ったにちがいない、と私は勝手に思ってます。
その後の累はもうかわいくて狂おしい小悪魔でしかない・・出会った時からKOされてた八尋にとっては心配だろうな。きっと累は確実にモテる。しっとり系ではあるけれどそこまで重すぎずその先に光が見える、素晴らしい神作でした。
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