このレビューはネタバレを含みます▼
マラソンで購入したBL作品をずらっと見てみたら、よくもまぁこんなにしんどそうなものばかり選んだな、と我ながら呆れたけど・・だって名作の匂いしかしなかったんだもん、仕方ないじゃん、と言い聞かせながら毎日読んでは泣いてます。そしてめちゃ長いレビューです。
道夫の現実は相当しんどいものだけど、道夫自身はリセットされる毎日を消化していかないといけないから、辛いという感情とは少し違うかもしれない。
だけど恭一は道夫を好きなまま現実を受け入れていかないといけない。道夫が自力で来れるようにずっと引っ越さなかったんだろうな・・そう考えると恭一の時間も8年前から止まってるんですよね。辛すぎる。
道夫のセクシュアリティを知らなかった灯と記憶をなくす道夫が結婚したのだから仕方ないし、灯は悪くないんだけどさぁ・・だからこそ余計に残酷すぎないか?ありえない青天の霹靂だろ、とついつい恭一目線で見てしまうよ。
「さらっていったくせに」灯に対しての怒りは普段感情を押し殺してる恭一が放った本音。そうだよね、だったら俺にくれよ!ってなるよね。
そんな日々の中でも道夫が唯一自分から求めるのはやっぱり恭一だけでした。むしろずっと学生時代のドキドキするような好きを恭一に対して毎日感じてる。道夫の本能に刻まれた気持ちや欲がずっと生き続けているのがもうほんとに切なくて、何とかきちんとした形で報われんもんかとずっと思いながら読んでまして・・・ふと目をやったらティッシュの山にビビりました。タオル用意しとけばよかった。
道夫が自分できちんと周りを知ろうとしたことから話が動きます。結果、離婚は灯にとっても本来の一緒にいるべき人と幸せになれる新たな道だったと思うし、恭一の時間もやっと動き出しました。もう終電のアラームもいらないし、2人とも大好きな人の横で朝を迎えられる。最後まで道夫の手を離さなかった恭一に大拍手です。思ったとおり神作でした。
立て続けに泣く作品読むのもしんどいから、買った他の作品はちょっと積んでおいてしばらくはコメディに切り替えようかな・・