ひらやすみ
」のレビュー

ひらやすみ

真造圭伍

じんわりと沁みます

ネタバレ
2025年8月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 無料分があって面白そうな漫画は…と探していて見つけた作品。表紙やタイトルから日常のほのぼの系かな?結構好きなジャンルなんだよなーと手に取ってみました。

主人公は29歳のフリーター・生田ヒロト。30歳目前ですが何に対しても特に焦ることなく、ゆるーく日々を生きている。
そんな中、親しくしていたおばあちゃんが亡くなり、ヒロトは平屋を譲り受けることに。その小さな家で、大学進学のため上京して来たいとこのなつみと二人暮らしを始めます。

これ、当初の予想通り、特に何でもない日常系のお話ではあります。
しかし予想以上に沁みて、読んでいるうちに何だかジーンとしてきてしまった…。どこか優しくてホッコリするエピソードばかりです。
他のレビュアー様も書かれておられますが、“白いアジサイ”のエピソードは泣いた…。ラストでヒロトがおばあちゃんに教わったと言ってチラシで作っていた屑入れ、私の祖母もよく作ってました。
作中では食べた後のさくらんぼの種を入れていましたが、うちではよくミカンの皮や落花生の殻を剥いて入れてたなぁ。すごく懐かしいです。思い出させていただいて感謝…👵

拝読してしみじみ思いましたが、どんな人でも大なり小なり何かしらの悩みを抱えているんですよね。
ヒロトの“のほほん”とした性格や言葉は人によってはイラッとするかもしれないけれど、私はだいぶ前向きにさせてもらえました。
心が疲れている時、ほんのり元気をもらえるような温かいお話。ぜひ読んでみて欲しいです。
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