葬思相愛
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葬思相愛

日尾ねり

分つまで、互いを愛して生きていく

ネタバレ
2025年8月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小さな葬儀社の跡取り史人と、あることから一緒に働くようになる恋人太陽のお話。史人はしっかり者で思慮深く、太陽はその名の通り明るい太陽みたいな人。
故人を送る彼らのお仕事がメインのお話で、穏やかな葬儀もあれば、そうではない葬儀もある。仕事としてそれらの葬儀に関わる中で、彼らの愛と思いやりを感じていきます。

1巻では残された家族と故人の絆、大事な人を送るそれぞれの気持ちに寄り添います。ふたりの出会いもいい話…。

2巻は未来への思いと、生きている者にできるのは何かということを、確執を通して考えさせられます。
後半の亮平さんと雪弥さんの話は本当に心が痛く、本当にショッキングで。ただ、そこから太陽が前を向き、安心できる人として隣にいようとする姿に救われました。

避けては通れない、でも普段は忘れていることを、彼らの話を読むことで考える。
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