籠中のパライソ【電子限定描き下ろし付き】
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籠中のパライソ【電子限定描き下ろし付き】

踊十利

こういうBLを待っていた

2025年8月20日
新刊の予告を見て、絶対に読みたいと思っていた作品。
日付が変わるとともに購入し、そのまま数ページ読んだら止まらなくなって一気読み。読み終わったら夜中の2時でした。すっごく面白かった。

南米、メキシコの犯罪組織(カルテル)が舞台。
薬の密輸、人身売買、恐喝など、様々な犯罪が渦巻く世界で、スラム育ちの孤児・アベルと、カルテルのトップ・バルリオス家の三男レナートの物語――。

序盤からずっと緊迫した展開。
緊張感のある二人の関係に目が離せない。

物語の後半、ちょっと泣きました。
その場所でしか描けない物語があると思う。
死がすぐ隣にある非情な世界で、命を賭けて戦う男たちの物語…最高でした。

南米カルテルの話なので凄惨な描写も覚悟していたのですが、うまくぼかしてあったのでぞっとするような残酷なシーンはなかったです。でも暴力シーンが全くないわけではないので、暴力表現が苦手な人は要注意かも。
人によっては南米の犯罪組織にしては甘いんじゃない?て思う人もいるかもしれないけど、私は十分満足だったな…

まるで映画を1本見たような満足感。
すっごく面白かった。こういうBL、ずっと待っていました。
これからも先生の描く世界を楽しみにしています。
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