冬知らずの恋
」のレビュー

冬知らずの恋

夏野寛子

タイトルが秀逸

ネタバレ
2025年10月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 隣に住む従兄弟の千紘に5年間片想いしている愁人のお話。
愁人の叶わぬ片想いのはずだったけど、千紘も自分で気づいてなかっただけで愁人のことが好きだったんだろうな。人に取られそうになって初めて自覚したという感じです。
作中でフユシラズのことを「冬を知らずに死んじゃう」花じゃないかと言っていて切なく寂しい印象でしたが、調べてみたらカレンデュラの一種だった。寒さに強くて冬中鮮やかな花を咲かせる万能ハーブ。そう知ったら二人の未来も明るく力強く続いていくイメージになりました。このタイトル考えたのすごい。
愁人の母親は愁人の気持ちを知って簡単には受け入れられないけど表立っては反対しない。理解はできないけど否定はしたくないという感じで葛藤しているのかな。きっと優しい人なんだろう。二人が一緒にいて幸せならお母さんも時間をかけていつか受け入れてくれるような気がします。
可愛らしい絵と少し切なくて初々しい恋愛がぴったりハマってて大好きな作品です。
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