ボスと野獣
」のレビュー

ボスと野獣

さちも

満たして満たされてひとつになる。

ネタバレ
2025年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ The救済。
そして混じり気のないすごく透明な愛。

目に見えるものはどうであれ、部屋の片隅に縮こまり最後の灯を硬く硬く守り抜いたような小さい愛を、優しくそうっと温めあったような二人の営みに感激致しました。
暴力と欲の世界で、汚れに塗れたふたりの渇ききった瞳にあたたかさが輝きはじめる美しさ。
ひと肌のぬくもりの安心感。
素晴らしいリバでした。
リバでしか味わえない多幸感、愛の陶酔感が味わえました。

物語は全体的に暗く重い世界。
奴隷というモノの残酷さと枯渇してゆく感情が後のストーリーの展開との対比となってドラマチック。
地雷が多めな作品なので人を選ぶとは思いますが、リバOK推奨作品です。

※タイトル、救済という事で「美女と野獣」に準えたのでしょうか…。

**203ページ**
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