玉響 軍服の天使たち
」のレビュー

玉響 軍服の天使たち

犬飼のの/高階佑

読了後、ものすごい疲労感…(褒め言葉)

ネタバレ
2026年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 凄かったです。『壱』と『弐』の2つのお話から成る1巻完結の作品ですが、とても重量感のあるストーリーで、上下巻(2巻分)読んだような読み応えがありました。

終始ドキドキしてハラハラして、手に汗握る展開。読み終わった今、ものすごい疲労感を感じています(グッタリ……_| ̄|○)。
一寸先の展開が読めないのです。
どうか救われてくれ………!どうか幸せになってくれ………!と、ずっと祈りながら読んでいた気がします。
なかなかハードな描写も出てきます。目を逸らしたくなるシーンもありました。それでもページをめくる手を止められませんでした。
『壱』も『弐』も、自分を犠牲にしてでも大切な人を守ろうと、それぞれが必死にもがき戦う話ですが、時代の違いなのか、運命の残酷さなのか、日乃坂と奏、轟と凛は全く違う道を辿ったのでした。共にハッピーエンドではあるものの、轟と凛の話の方が、複雑な余韻を残したかな…。辛過ぎて、読みながら何度か心折れそうになったもの…(私が)。
轟と凛は「純愛を貫いた日乃坂と奏の覚悟に負けた」と悔しさを感じていたようですが、そんな風に感じる必要はないのに…と胸が締め付けられます。それぞれの置かれた立場で、それぞれができるギリギリの戦い方を選択しただけ。
何より、そんな風に感じてしまう轟と凛の優しさと人情が、日乃坂と奏を救ったのだから…。

『壱』→『弐』と読んだ後に、もう一度『壱』を読んでください。凛が抱えてきたもの、凛と轟の覚悟の選択を知ってから読むと、見える気色が変わります。

すごく重いけど、救済とハッピーエンドを見届けられるお話です。1巻でこの読み応えはすごい。引き込まれ、喜び、苦しみ、痛みすら共有させられてしまう見事な作品でした。メンタルが元気な時に一気読みすることをお勧めします。

【注意】
*作品紹介にある凛の話は『弐』の方なので、読み始めた際一時混乱しました。「新人隊員と指導官の再会愛」が『壱』です。
*モブとの絡みや、モブ(複数)から暴力を受けるシーンがあります。地雷の方はご自衛下さい。
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