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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • オメガ・メガエラ

    丸木戸マキ

    運命は存在するのか、運命とは何なのか
    ネタバレ
    2023年3月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 以前に2話分くらいを試し読みした時は、犀門さんを主軸に華麗なる一族ばりのドロドロした名家の愛憎劇が繰り広げられていくのか…しかも犀門さんの置かれている立場や状況が辛すぎて救いが見えない…と続きを読むには気が進まなかったのですが、今回2巻まで無料だったのでおっかなびっくり読んでみました。

    確かに想像通りドロドロでヒリついていて、一寸先は闇というような綱渡りの展開にハラハラを覚える内容だったのですが、その嫌さが気になるよりも面白さが凌駕しており、読んだそばから続きが見たくて仕方なく、最新刊までをすぐに購入してしまいました。や~読んでみて本当に良かった。

    話数を重ねていくと犀門さんから真宮(馬宮)が主人公となり話が動いていくのですが、兄弟たちがみんないい子で、諸悪の根源ともいえる祖父と父がいなくなった後、経営は傾いて大変なんだけど家族が支え合う姿にそれぞれの本来の人間性が現れているようで、皮肉ではありますが家族としても、お話全体としても希望の光になっています。そして何より伊織が見た目も中身もずっと変わらずめちゃくちゃ男前!もうとにかく真宮と幸せになってほしい!それが犀門さんの幸せにもつながるはずと信じたい。というか麗子さんもリリィ先輩も猩羅さんも斯波さんも獅乃さん玲鴎さんも、みんな幸せになってほしい。序盤あんなに癖が強かった人たちにもこんな風に思えるような話の運び方とキャラの魅せ方、作者さんの腕が凄すぎる。

    これからどんな展開になっていくのか、どんな結末を迎えても納得してしまう気がしつつ…怖さもあるけれど、ハッピーエンドを願って続きを楽しみにしたいと思います。
  • カスタマーベリック!

    瀬戸うみこ

    あ、あれ…?
    2023年2月18日
    おもしろくなりそう!と期待できる部分はいくつかあったのですが、絵が安定せず渋谷くんと目黒くんどちらの見た目もコマによって揺らいでいて、それがずっと気になって最後まで話に入り込み切れませんでした…先生の作品はシリーズのメインである“カスタマスカレード!”を含めていくつも読んでいるのですが、こんなにキャラの見た目やデッサンが気になることあったかな?と思わず前作までを読み返してしまうほど。結果、今まではキャラの魅力や面白さでそこまで気になっていなかったのだと気づき、今作は外見のみでなく内面もあまり一貫していなかったり、他のキャラとは違う特別な愛着が湧くような個性の部分があまり見られなかったりするのも入り込めなかった要因かもと思いました。ストーリーもどこか行き当たりばったりというか、展開が少し性急かつ強引で誰にも共感も納得もしきれないままに進んでいってしまったので、色々掘り下げたらまた違ったのかなと思うと勿体なく感じました。
    ギャグやちびイラストなど含め基本的に好きな作品が多い先生なので、懲りずにまた次回以降に期待したいです。
  • きみの横顔を見ていた

    いちのへ瑠美

    思春期の生々しさと切なさが
    ネタバレ
    2023年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前作の“きみはかわいい女の子”は心情の描写がとても丁寧で、登場人物のそれぞれが悩みや葛藤を抱えつつも、これぞ少女漫画!という爽やかで安心感のある物語に、かわいい絵も相まって大好きな作品でした。
    そんな前作から、まず絵の雰囲気がガラッと変わっていてビックリ。そして内容も絵柄に沿ったように、よりリアルな高校生の日常と心理が描かれていて、『現実の思春期の女の子の体型ってこうだよな』『男子高校生ってこんなこと考えたり、話したり、したりするよな』という自分にも経験があるような光景に、懐かしさや切なさのようなものを覚えました。
    特にヒーロー役?の男の子は、普通の少女漫画ならドン引きされてしまうかも…というような言動もあるのですが、そんな生々しい本音の部分をさらけ出す、飾らない等身大の高校生としての姿が、すぐそこにいるような身近さと良い意味での人間くささを醸しています。また、最初の話の女の子は一重まぶたを気にしていますが、多分キリッとした美人さんの素質があるように思うので、世間一般で言う可愛い子像や好きな人のタイプとは違うということにとらわれて、まだそういった自分の強みに気付けていないという部分にも若者らしさが感じられていいです。
    これからどんな展開になるのかわかりませんが、たとえ報われない恋だとしてもどこか悲観的ではなく、一人一人が成長してくれる予感があり楽しみです。
  • ハッピーマジカルNIRVANA

    絵津鼓

    ニルヴァーナの世界
    ネタバレ
    2023年1月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 【1巻配信中】となっていたので続きものかと思ったら完結していました。二人の関係にもだもだしながら続刊を待たなきゃいけないのか〜と読んでいたら、この一冊の中で決着がついていたので安心しました。
    続けようと思えば続けられそうな設定ですが、ストーリーや話のまとまり方など、まるで一本の映画のようでした。
    メールの連絡のみで姿は出てこない癖のあるおじいさん、極端なキャラから割と平凡なキャラまで個性豊かな登場人物と周りの人たち、シェアハウスという狭い空間の中だからこそやりとりに無理がなく、サクサクと進んでいく物語。そこにファンタジーな要素が入ってくるのですが、それを大げさにせず自然に受け入れて、時折周りの人たちの成長や葛藤など見せながら、主人公の恋や人生の核心に迫っていく…という起承転結がまさに映画の世界のようで、その上でしっかりと完結していたのがとてもよかったです。
    ただ、ちゃんとまとまっている良さがある反面、個人的な好みとしてせっかくだから二人のその後や、もっと主人公が幸せに浸る描写も見たいなと感じました。
  • 夜明けの唄【単行本版】

    ユノイチカ

    天才というしかない
    2022年12月8日
    まずキャラクターの見た目、性格、話し方や表情に至るまですべてが魅力的。
    そして何よりストーリーが抜群に面白い。世界観や設定もかなり凝っていて、意外性や新鮮味のある展開に引き込まれる一方で、ともすれば難しくややこしくなりそうなのに、こんなにもテンポよく物語が進んでいくのかという気持ち良さ。
    と、ここまででも十分にすごいのに、それに加えて絵がめちゃくちゃ綺麗。ひとつひとつが丁寧に細部まで描き込まれているけれど無駄がなくて…もう天才としか言いようがありません。
    元からの謎に加えてさらに次々と謎が出てきて、これから一体どうなるの?と先が読めず、続きが気になるけど終わってほしくない。BLとしても、いちファンタジー作品としても名作。本当におすすめです。
  • vs.LOVE

    緒川千世

    カーストヘヴンに続いて好きになれそう
    ネタバレ
    2022年11月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと追っていたカーストヘヴンが完結し、まだ少しあの二人の世界を読んでいたかった気持ちが残るままに緒川先生の最新作が出るということで前情報もなしに購入。
    対立ものということでなんとなく流れは読めましたが、まりんちゃんがとにかくかわいい!リーダーとしての自覚とそれに見合った振る舞いはかっこいいのですが、それだけでなく人間らしく弱い部分があって魅力的。緒川先生のTwitterでも試し読みできると思いますが、まりんちゃんの涙に一撃でやられました。対してロミオ側?と言える鼓くんはNo.1にふさわしい豪快さや、わんこのような純粋さ、まりんちゃんにだけ見せる優しさなどが見える一方で、強者ゆえの得体の知れなさもあり、二人がどうなっていくのかまだ予想が付きません。
    キャラが多い分、周りの子たちも個性的(見た目や性格、かわいい名前も含め)で、また不穏な因子もあり…それぞれがどう関わっていくのか期待です!
  • タカラのびいどろ[コミックス版]

    鈴丸みんた

    なんだこのときめきは…語らせてくれ…
    2022年8月4日
    漫画もBLもずっと好きで、これまでの人生でそれはもう大量にいろんなジャンルを読んできたのですが、ここ数年はさすがに飽きが来たのか、あまりときめきがないままになんとなく惰性で買ってしまって読まずにいる本がめちゃくちゃあり、もったいなさと侘しさで『う〜〜〜〜ん…』となっていました。

    が、しかし。試し読みをして、久しぶりにまるで学生時代に戻ったかのようにわくわくして読み進められて、迷わず即購入。
    内容はもちろん別に子ども向けでもないので、これがふさわしい例えかはわかりませんが、少女時代に読んでいた漫画を読んでいるような当時のキラキラ感を思い出させてくれ、良い作品というのは子どもの頃に感じたような楽しさと爽快感をもって読むことができるのだな、と読み終わった時に感動すら覚える素晴らしい作品でした。

    リアリティがある部分もあり、しかし上手い具合にリアリティがありすぎないところが、より物語と2人のキャラクターとしての魅力に没入できたように思います。
    作者さんの作品はいくつか読んでいるのですが、絵の丁寧さ、美しさ、センスの良さ、話の作り込み、キャラクターの可愛らしさ(見た目も人間的にも)、全てにおいて本当にトップレベルだと思います。その中でも、というか今まで触れてきた様々な作品の中でも、めちゃくちゃ好きな作品に出会えて、は〜〜幸せ〜〜〜となれました。

    最高のバランスで2人や周りの人の魅力、物語と関係性の流れが過不足なく1冊におさまっていて、1巻完結だけど不思議と何巻も読んだかのような充足感に浸れます。続きがもっと読みたいけれど、話のまとまりが美しすぎて、これがこの作品の良さなのだと納得さえできてしまえます。
    とはいえ、この作品がもし続いたら嬉しすぎるので、続編が出たら絶対に買います!
  • こんな悲しい恋をするはずじゃなかった

    雪居ゆき/ARUKU

    言葉回しや表現が個性的
    2018年6月24日
    絵はとても綺麗で好みでした。
    話の内容と展開については、悪くはないと思うのですが何やらバタバタとしていて読み進めづらさがありました。それ故に急展開が本当に急に感じて、「お、おお…こうなるのか…」と受け入れようとする間もなく終盤に入ったイメージです。

    何より、前作でも感じたのですが台詞やモノローグの言葉回しや、間合いなどの表現がかなり独特です。私からするとそこがどうしても苦手で、今回は前作より更に入り込めませんでした。(前作はかろうじて内容でカバーして読めました)