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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • In These Words

    Guilt|Pleasure

    メビウスの輪
    ネタバレ
    2022年7月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み始めたら止まらない。4巻目でやっと伏線が回収されるのだが、その設定の面白さと立体的な美しい絵に釘付けになってしまった。
    主人公の精神科医浅野克哉は、頭脳明晰で美貌の持ち主。彼の周りの誰をも虜にする魅力的な人物だ。そんな彼が、警察の依頼を受け連続殺人犯のプロファイリングを担当することになったのだが、奇しくもその犯人のベクトルも彼に向いてしまう。そしてあろうことか拉致されてしまうのだ。
    しかし抗なうことの出来ない悲劇的な状況下でも決して諦めず、生への執着を捨てなかった克哉は、生還を果たし犯人と対峙する事を決心する。その手法は、彼の徹底的なプロ意識からの自己犠牲を伴う過酷な内容だった。

    一方で克哉を拉致した犯人は、克哉とは真逆の人間に思えた。同じように裕福な家庭で育ちながら愛と憎しみの狭間で狂気の世界をさ迷っている刹那的な人間なのだ。残虐な行為でしか自分を表現出来ない歪な犯人にこれからどう向き合っていくのだろうか。

    最後にもう一人無くてはならない人物がいる。篠原刑事だ。彼が、浅野克哉にプロファイリングを依頼した張本人だが、ミイラ取りがミイラに…。克哉は、仕事上では、冷静沈着な判断をする一方プライベートではナルシストぶりを発揮し大胆で、情熱的な態度に変貌する。特に篠原刑事に対して無茶振りをしては彼を翻弄するのだが、それでもいじらしいほど克哉に一途な篠原刑事が、かわいいと思ってしまった。2巻では、その篠原刑事がストーリーの要となっていたが、その衝撃的な展開に思わず「え❗え~っ‼]」と声を上げてしまった。そして4巻を読了後もまたあれやこれやの疑問を解消したくて最初から読んでしまう。まるでメビウスの輪のように。
    この作品は、迫力満点のクライムサスペンスであると同時に素晴らしいBL作品だ。
    絶望と希望、諦観と探求、愛情と憎しみ、暴力と救済、読んでいくうちにいろいろな言葉が頭を過った。はたしてIN THEASE WORDSにはどんな意味が含まれているのだろう。興味は尽きない。次巻が楽しみだ。
  • いとおしき日々【コミックシーモア限定特典付き】

    sono.N

    読むときは、ティッシュかハンカチ持って。
    ネタバレ
    2022年1月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いや~。泣けました。泣きました。涙が止まりません。
    このいとおしき日々は、二人の出逢いとその後の人生の終着までをほぼ二人だけの視点で描かれている。
    普通、感想であれば面白かった、感動したで終わるはずなのになぜ涙が止まらない。
    それは、たぶん二人の人生を紡いでいった過去から現在の中でまるで風が吹くようにさらりと二人が語った言葉に心を揺さぶられたからだと思う。
    ある時は、料理下手の真が、和彦のために一生懸命料理を作るシーン、ある時は、和彦が合格発表で、真と心の中で叫ぶシーン、ある時は、和彦が、10年いや20年だって待てると云うシーン、ある時は、養子縁組をしようと真が言うシーン、いつの間にか和彦の名前が、森合部長になっているシーン、そして二人のお墓を作りお互いの遺言書を作成するシーン。その言葉の裏でどれにもきっと言葉に言い尽くせないほどの沢山の努力と葛藤と困難があったに違いないからだ。
    最後に真を見送った和彦が、ひとりになって真の遺言書を読みながら穏やかな笑みを浮かべるシーンに私は、二人のいとおしき日々の真骨頂を垣間見た気がする。
    また涙が出てしまった。
    この作品に出会えて本当に良かった。この本は、一生忘れない。
  • 拒まない男 【電子限定特典付き】

    三月えみ

    フランス映画みたいな
    ネタバレ
    2022年1月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読了しました。まだ余韻が残っている。まるでフランス映画のようなシュールな世界観だった。
    白石律にはあまりにもかけ離れた過去(引きこもり)と現在(華やかなホテルコンシェルジュ)がある。
    最初は、望海と律の恋愛ストーリーかと思ったら然に非ず。望海が律の忌々しい過去に繋がるミステリアスな展開になっていったのだ。しかも律が復讐を口にして。
    律がそんな過去のトラウマから望海に対して抱いていた復讐心を望海は、葛藤を繰り返しながら少しずつ律の望へと変化させていった。その二人の心境がとても丁寧に描かれていて感動もの。と同時に不条理の世界の中でもどこか憎めない真っ直ぐな向き合い方をする望海が心地良かった。ハムラッシュは、パトラッシュからきてるに違いない!
    最後に律が望海の何気ない日常の写真を見いっているひとコマがある。望海と律は、間違いなく幸せになる。
  • 鬼と天国 【電子限定特典付き】

    お吉川京子/阿賀直己

    星5つは必須
    ネタバレ
    2021年12月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 学という人は、いったい何が不満でお兄ちゃんの恋人を誘惑したり、年下の純情青年を惑わせたり、面白半分でいい大人をおもちゃにしたりするんだろう。
    ブラコンがそうさせたならあまりにもお子ちゃまだよね。なに不自由なく育った彼の取る行為に説得力は無かった。彼自信にカウンセラーが必要だと思ったほど。

    で、何で星5つかといいますと、もう一人の篤郎です。奇しくも学のカウンセラーの役目を担ってしまった篤郎。それだけではなく篤郎自信も子供の頃のトラウマから解放されたと感じたから。
    そこには好きがただあるだけで見返りなど何もないではありませんか。こうなると星5つは必須なのです。
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  • トワイライト

    西本ろう

    これからは、幸せしかない!
    ネタバレ
    2021年7月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 深く想いを馳せながら読みました。物語の中で、挫折を知らない稜と挫折しか知らない陽平の相思相愛が成就するまで長かったこと。でもそれも仕方ない。相手を思いやる気持ちが空回りして結局お互いを傷つけあってしまうのだから。それでも一緒にいたいという強い気持ちがあったから、ついには無くてはならない存在に気がついたのだと思う。心から結ばれて本当に良かった。ストーリー、画力、絵の構図どれをとっても満点でした。読み終わるのがもったいないようなさみしいような、そんな一冊でした。
  • 金持ち君と貧乏君

    秀良子

    涙腺にささる
    2021年2月16日
    この本を読み終わり食事の仕度をしていたら、急に涙がこぼれ始めました。
    誇り高い貧乏君と心優しい金持ち君、二人の赤い糸が時代に翻弄されながらも紡いでいった情景が丁寧に描かれていて感動しました。
    映画にしてほしいなぁ。ところで明治君、森永君、小岩井君は、何か意味があるのでしょうか?気になる。
  • 囀る鳥は羽ばたかない

    ヨネダコウ

    男の色気
    2020年11月18日
    ぞくぞくするほどの男の色気が、漂っています。所謂ノワールの限られた世界ながら、辛く悲しい過去を持つ矢代と百目鬼のピュアな心の機微 が繊細に描かれていると思いました。不条理の中での普遍とは何かを、問われているのではとさえ感じました。