凉介にもっと魅力を感じられたらハマれたかもしれない。素質があるのはその後の話で伝わってくるけれど、実力派で超人気俳優の小島が凉介に目を止め、溺愛する理由がイマイチ分からなかった。
二人が同居している割にイチャイチャするシーンが少なく、ハグして眠るだけが多くて同居の設定があまり生かされていない気がした。
2巻のハラハラする展開と、ページを捲って現れるあの演出は電子書籍ならではという感じがして良かった。
それにしても、事務所のスター俳優と新人俳優が付き合っているのを社長が容認するかな? バレたら間違いなく炎上案件。
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*続編読了
前作から6年ぶりの新作は以前読んだときに感じた心配をがっつり描いてくれた良作だった。ストーリーの展開としてはご都合主義なところが多々あれど、涼介のいじらしいほどの愛情と可愛く発揮される男気が随所に見られ、小島に守られるだけのお子ちゃまではないと実感させられたのが凄く良かった。
芸能界に身を置く二人がこの選択をすることは相当の覚悟が必要だったと思うけれど、そもそもの問題として、ただ好きな人と一緒にいたいだけなのに、隠したり誤魔化したり、覚悟が必要なこと自体がおかしい。好きな人に好きだと誰でも言える世界になってほしい。