総務部の矢部は真面目で几帳面、同期の仙波はおおらかで末っ子気質。正反対の二人がある事情から矢部の部屋で同居することになり、タイプの違いから仙波は矢部に嫌われていると思っていたのに実は気持ちの裏返しだったことが分かり、おおらかな仙波はあっさり矢部の気持ちを受け入れて同居から同棲状態に……と序盤はトントン拍子に進んでいき、ここからどう展開するの? と少し心配になった。
その後は二人の性格や考え方の相違からすれ違ったり、喧嘩みたいになったりするけれど、酷い拗れ方はしないから嫌な気分にならずに読めた。
矢部と仙波が《几帳面とおおらか》だからうまく噛み合ったなというのが伝わってきて、これが《神経質とガサツ》だったら無理だったかもしれない。作者さんはその辺の描き方が上手だなと思った。