ネタバレ・感想ありルックバックのレビュー

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何年経っても色褪せない歴史的名作
ネタバレ
2025年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ もう何年も読み返している。その度に何度も何度も、衝撃を受ける。藤本タツキが「天才」と呼ばれる全てがこの作品には詰まっている。

「天才」とは何か。藤本タツキが何故凡百の漫画家と圧倒的に違うのか。

影響力を持った作家やアーティストは、社会を風刺し、受け手に正しい倫理観を与える義務があると私は考える。日本では少数だが、海外では当たり前の考え方だ。
それを藤本タツキは人気作家になったことで実行した。
これは、その権力に胡座をかく表面だけの作家がのさばる日本では稀になってしまった。藤本タツキは、背負ったものを正しく吐き出すというごく当たり前のことをやったにすぎない。しかしその事実は、ひょっとしたら作品よりも尊いことなのかもしれない。

「ルックバック」という作品は傑作たる所以が至る所に散りばめられている。

藤野と京本の2人は、ともすれば共依存になる可能性があった。しかし藤野に憧れていた筈の京本からそれを突き放す。それは自立であり、引きこもりだった京本の大きな一歩である。勿論藤野は最初は嫌悪し、皮肉を口走るが、藤野は藤野で1人で進むことを決意する。もうこの場面だけで「ルックバック」は傑作の部類に入る。

しかし、藤本タツキの凄まじさはそれに留まらない。

実際に起きた京都アニメーションの悲惨な事件。そこに憤る気持ちややるせなさを感じるのは、同じ作家として、クリエイターとして、当然のことだろう。藤本タツキは、目を背けることなく描いた。描き切った。
正に上記した「社会的役割」を正しく実行したのである。
これに痺れる以外の感想があるだろうか。

物語はパラレルに分岐すると思わせて、終ぞ最後まで京本が生きては戻ってはこない。当たり前だ。死んだ人間が蘇ることなどあり得ないのだから。
しかしこの読後の、やるせなさと切なさとエモーショナル感はなんだ?
冒頭から終わりまで、考え抜かれたカメラアングル、言葉のチョイス、散りばめられた伏線の素晴らしさ。

改めて言おう。この作品はひとりの作家の魂の一作だ。

誰がこれを描けるだろう。頭の中で完成させても、誰が作品として残せるだろう。

この「ルックバック」に出会えたことは、私やあなたの財産だ。
一生胸に仕舞い、大切に、何度もここに帰ってこよう。
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きょ、きょうもと〜〜😭😭😭😭😭😭😭
2025年3月26日
私は語彙力が乏しいのでこんなにも素晴らしい漫画に感想など綴れません ですがこれは愛の話です ボロ泣きしました
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出会えたことに感謝します。
ネタバレ
2025年3月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 積読しながらなかなか読む決心がつかなかった作品。
気づけば2年の月日が経っていました。
雪が積もるなか2人手を繋ぎコンビニへ向かうシーンで涙。
作中の京本さんの瞳が純粋で、その瞳にこの作品の魂が宿っていると感じました。
2人が真摯に純粋に、漫画に懸けた時間が確かにそこには存在した。
今もどこかで漫画を描いておられる作者様方に思いを馳せながら、この作品に出会えたことに感謝します。
一冊完結で読みやすい
2025年2月20日
この作者のこういうジャンルの話は初めて読みましたが人間の感情の描写が上手い。モノローグやセリフで語らず絵で見せるのですが読み手の経験を思い起こさせ感情を共感させる。文字通り感情が震える漫画でした。映画も観てみたいと思いました。
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映画鑑賞後に読みました
2024年12月5日
アマプラで鑑賞後にあまりに感動してすぐ購入しました。あの時に戻れないもどかしさ、後悔、振り返って原点を見つめる。分岐点が違っても同じ好きなことを続けていられただろうかと自分もよく考えるし、地元山形県ですしぶっささりまくって何度も読んでいます。今は猛烈に原作者の幼少期が知りたくなっています。
映画を見た後で購入
2024年11月10日
いかに忠実にアニメ化されていたか、原作を読んでよーくわかった。どちらも素晴らしい仕事ぶりで大いに感動した。
すごい泣ける
2024年11月8日
ずっと気になっていて買って見ました。
結末は想像と違っていて泣けてしまいました。
いい話すぎます。
これからも応援してます!
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最後は正座してました
2024年10月13日

アニメ見たいなーと思っていましたら、漫画もいいと聞き読みました。

これは、ネタバレなしでレビュー書くのが難しいタイプの作品だと思いました。成長と別離と喪失の物語であり、誰かを待ち続けるような少しか細く繊細な作品でした。
読めばわかる、震える
2024年10月3日
衝動買いしてよかった。
最近絵を描き始めたため、心惹かれてこの本を開いた。読めばわかる、震える。
きっと起きた出来事をただ並べただけなら、所謂「学生時代のよくあるお話」に辛い事件が重なった悲しみを描いただけ、になってしまうかもしれない。でも、この作品特有のノスタルジアと絵で語るキャラクターの言葉にはしない気持ちが素晴らしい。言葉ではなくて絵、それもキャラクターの背中や、背景に置かれている本や何気ないランドセルに気持ちが載せられてるように感じた。
勿論「絵を描き続けること」が話を通してずっと描かれているが、それ以上に二人の少女の成長と後悔、そして美しい青春の1ページが色濃く描かれている。
一通り読んでも、もう一度この世界観に浸りたくて最初のページを開いている。
藤野ちゃんはきっと、あの頃つけた二人分のペンネームを背負って今日も漫画を描いている。描き続ける。
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「なんで描いてるの?」
ネタバレ
2024年9月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ まずは作者さま、失礼ながら存じませんでした。本作試し読み段階で、かの有名漫画の作者さまだと知りました。そちらは未拝読のままですが、本作完読させていただき、今後私は作者さまの他の作品もたくさん読ませていただきたいと思っております。
さて本作ですが、読み終わり、ふと自分の実体験を思い出しました。4年前のコロナ禍のこと。自分が罹患して家庭内隔離で過ごしていた時に、一人きりでひたすら子どもの絵を描いていました。誰に見せるわけでもないけど、やりたいことがそれしかなかった。すぐ近くにいるけど、会えない子どもたちを、自分の脳内から呼び出して、とにかくそれに近づける作業を続けていました。
普段は描かないんです。だって疲れるから。一人だから描いた。会えないから描いた。会いたかったから描いた。ほんとにそれだけでした。
本作のクライマックス。藤野と京本が出会い、藤野が強がり(直後にスラスラ描いてたから、アイデアを寝かせていたのはホントかも)で言った漫画のネームを京本が受け取る回顧シーンで「じゃあなんで描いてるの?」…その答えをあの時の自分のに重ねてしまった途端、今更涙が出ていました。
以下は個人的見解です。京本は部屋を出なかった。だから放課後の学校も夏祭りも本人の既知感として薄いはず。でも藤野が見ているだろう世界を描いて擬似的でも共有したい、憧れの気持ちを表す京本なりの表現だったのかもしれない。対して藤野はみんなに称賛されたかった。それが、京本に対するリベンジ心で、称賛どころか批判を受けても研鑽に勤しみ、独断で白旗を挙げ幕を引く(その後他ならぬ京本の評価を得たことによって急浮上し、京本だけに見せるために、口から出任せみたいにでた話でのネームを、卒業式のその日にびしょ濡れのまま部屋直行で描くほど復活する)ような気持ちに変わった。きっかけの土俵は学年新聞掲載の四コマ漫画だが、当人達は平行線ながらお互いのためだけに漫画を描いていたのです。
道を分けてからも、京本は藤野のファンでい続けた。二人でいる時は背景専門だったのに、一人になって藤野を登場させた藤野節オチの四コマ漫画を描いていた。きっと、描きたかったから。藤野はこれからも漫画を描き続けていく。描く理由となる相手がいるから。勝手な推測ですが、作者さまご自身がそんな方のような気がしてなりません。
最高
ネタバレ
2024年9月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私も絵を描くのが好きなので、藤野と自分を重ねてしまって、自分はこんなに努力出来なかったなという劣等感みたいなものが生まれてきてしまいました。でも、藤野と京本の関係を見て、私とは違う人の話として読み進めました。藤野は元々、京本のことをライバル視していたので、2人の関係が漫画を一緒に描く仲間になっていって、「こんな最高な関係ある?」ととても嬉しくなりました。お互いに尊敬し合っていて本当にいいな、理想だなと思いました。京本が自分で自分の道を見つけたときに、いいことではあるけど寂しさを感じて悲しくなりました。映画では、事故があったというニュースの音が徐々にはっきり聞こえてくる演出や、電話の音も無音の中でいきなりなったりして、緊張感をひしひしと感じることができる演出があって、とても良かったです。映画と合わせて読むことでより楽しむことができると思います。
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とんぴしゃ。
ネタバレ
2024年9月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分も大学を美術の道に進んだ者です。今は美術と関係のない仕事をしていますが、ものづくりの切なさと大切さを思い出させられました。
身の回りで不慮の事故で亡くなってしまったひとが多く、そのたびに深い悲しみと絶望的な無力感を感じました。美術でなにかできるかな、出来ないや。とあきらめていましたが、本自分の経験と重なり合った本作は作ることに無駄がないことを思い出させてくれました。
姉になんの映画かもわからず連れられて見た映画に号泣させられ、ハマりすぎて漫画も何度か読み直しました。
普段感想なんて書かないのですが、自分にとって大切な作品となったので記しました。
余韻がすごい作品
2024年9月16日
数年前に話題になっていた時に無料で読みましたが、映画がいいという評判を聞き、再度こちらで読んで改めて感動しました。良い漫画って読んだ後の余韻がすごくて、いろいろ考えさせられます。あの時こうしていたらの後悔より、とにかく前を見て頑張ろうという気持ちになれました。
泣いちゃったな。
ネタバレ
2024年8月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 漫画家の情熱の話、というレビューも散見されるけども、私は大事な友達を亡くした話だと思って、泣いた。漫画へのパッションの話でもある。でも、それ以上に、小さな田舎町で、漫画という共通の好きなものを通じて出来た唯一無二の友達。その友達を、頭のおかしくなる病気の人に殺された。そういう話だと思う。殺人犯については、実在の事件を3つ程ミックスして生成されている。おそらく、国内では京Aニ社屋放火事件と、アメリカの大学にマシンガン持って無差別殺戮立てこもり事件と、あともう一つ斧の事件があったはず。斧の事件は殺戮ではなく破壊だった気もするけど、記憶があやふやなので割愛。いずれかの事件についての、藤本先生からの追悼なのでは。もしくは、件の被害者の中に思い入れのある人物がいたのかも。それに、京本という味付けをしている。また、藤野のキャラに反感を抱く人もあるようだけど、藤野はイキリなだけだから愛おしい。藤野が大人になったら黒歴史として本人がめちゃめちゃ恥ずかしくなるだけで、誰も傷付けない素敵なキャラクターだよ。事件の話に戻るけど、一番色濃く題材にされているのは京Aニ事件だと思う。私もまた間接的に京Aニ事件の被害者に思い入れがある。京Aニ作品ですごく好きな作品があって、毎年映画やら何やらと課金していて、シリーズクライマックスに向けてスタッフが鋭意制作(企画)中という発表があって、しばらくしてからの報道だった。皆さんがアニメーターさんやスタッフの個人名をどれだけ把握してるかはわからないけど、私は好きな作品内で良い仕事をしてくれたスタッフは調べられる範囲で調べて名前を覚え、その人に贈るつもりで作品に課金をしてる。その年は友人と連名で社にお中元を贈る話をしていた。そういう大好きなスタッフが何人も被害者になった。その人にしか描けない絵がたくさんあった。まだ20代の人もいた。京Aニ公式から訃報が出るまで信じたくなかった。なかったことになれば良いと何度も思った。そうした当時の悲しみと絶望を、京本を想う藤野から感じた。藤本先生がどういう意図かは一読者の私には与り知らぬことではあるけれど、京Aニ事件への追悼として受けとめた。だって、名前も“京”本じゃん。藤本先生の同期が京Aニに就職してたかもしれないじゃん。て思うと他人事とは思えないんだ。みんな、一緒に泣いてくれ。
映画を見て
2024年8月8日
漫画を読んでみたいと思い、読みました。
読み終わった後は、映画を見終わった時と同様
感動でいっぱいで、場面ごとの京本や藤野の
感情や意味を振り返っています。
チェンソーマンの作者なので、奇抜な表現かと思いきや
とても繊細な表現で、セリフは少ないものの
表情や風景の見せ方がうまく、すんなり読めましたし、
この時どんなことを考えているのだろうと
いろんな想像ができました。
この夏、最高の作品に出会えました。感謝です。
完璧な漫画
2024年7月22日
完璧でした。ほんとはもっと言いたいことあるけど上手く言えないから言うことないです。この漫画に出会えてほんとに良かったです。
なんで読んでなかったんだろ…
2024年7月20日
ずっと気になってたけど、読んでなかった作品で映画公開もあり購入してみた。
もっと早く読めばよかった…タイトルがほんと秀逸すぎる…
映画もみたい…映画監督さんほぼ1人で描いたって話を聞いてほんとルックバックじゃん…
でも、映画館泣くの確定だから勇気いるな…
映画を観てから漫画読みました。
2024年7月16日
映画が良過ぎたので漫画も読みたくなり購入しました。当たり前ですが、絵、タッチが同じだしほとんど原作通りの映画だった事がわかりました。短いのも余計な蛇足が無くて好きです。
夢を叶えるに必要なこと
ネタバレ
2024年7月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 学年新聞の4コマ漫画がクラスで大ウケで得意になっていた藤野は不登校の京本の圧倒的な画力に衝撃を受け、絵の勉強を始めますがその差は縮まらず、漫画家になることを諦めていたときに京本からファンだと告げられます。藤野と京本の関係がすごくよくて1人ではできないことが2人ならできて、京本の支えが藤本の力になっていきます。
藤野は藤本タツキ先生で京本はあのことを暗示していて、あの世界線は絵を懸命に描いていた方たちへの祈りのような、言い尽くせない思いが込められていたように思います。
藤野も京本もすごくかわいかったです。映画館に行きたくなりました。
2021年9月 総150p
ルックバックというタイトル
ネタバレ
2024年7月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 途中までは大人びた少女と引きこもり少女2人の漫画制作物語という感じで現実にあってもおかしくない爽やかで、でもふたりの漫画熱が熱い印象でした。しかし、ルックバックというタイトルを回収するように京本視点で物語が一度過去に戻るという展開をみせ、そこからは少し話が難しくなったように感じました。
はじめの展開だけだと私たち読者が心に引っかかる所を、うまく回収してくれようとしてるのかなと勝手に思いました。
映画観に行きます!
2024年7月2日
子どもが大絶賛で勧めてきて、今度映画も観に行きます。正直チェーンソーマンが少し苦手で、どうなのかな、と思ってましたが、こんなに心揺さぶる物語も描かれる漫画家さんなんですね。驚きました。
胸が震えるとはこの事なのか
ネタバレ
2024年6月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ (ネタバレ無しをオススメします)
チェンソーマンも読んでないし、大人になってから少年漫画も全く読んでいない。
どこかでチラッとこの漫画が良いと見かけていつか買おうと思い続けていた。
読まないまま、劇場版アニメの公開を知り、予備知識なく公開日初日になんとなく行ってみた。
映画館はいっぱいだった。
上映は1時間、一切割引はなく1700円。
強気の映画だなと思った。
入口で数量限定の作者の限定ネーム小冊子を頂いた。
チェンソーマンという言葉は聞いた事があったが、作者さんの名前も知らなかった。

ああ、私はナメていた。
漫画作成に夢中な二人の熱情と希望がキラキラと大画面いっぱいに溢れ、田舎の美しい四季と輝く二人が眩しい。

小学生で学級新聞の4コマ漫画を描いて友達皆に褒められていた藤野が京本の絵を初めて見た時の衝撃の表情、それから一心不乱に絵を書きまくる背中、京本にファンと言われた後の藤野の雨の中でのヘタなスキップとそのまま泥だらけで漫画を描く背中、全てが無くしてしまった青春を想い起こす。

藤野と京本は確かに作者の中にあるのだ。


…………(以下ネタバレ注意!!)………………………
…………………………………………………………………………………………………


しかし、状況は驚愕の暗転。
コレは京◯◯…………???
途中、パラレルワールドぽくなり京本目線で進むが、どの世界でも二人は確かにひとつなんです。
最初の一コマ目の文字と最後の文字がタイトルを示唆するとか。
全てのコマが計算されつくされて、春夏秋冬の窓の景色と漫画に向かう背中、お互いを推し合う背中、最後の「背中を見て」。
涙が止まりませんでした。
帰宅してすぐシーモアで購入、映画は漫画に忠実そのままでした。いや、それ以上のカラーの美しさ、原作へのリスペクトを感じました。
映画では日本の東北あたりの田圃と真っ白な雪の山脈が何度も出て、京本が拘った「背景(バック)」があまりにも美しく流石コレが映画と感嘆しました。
「背中を見て」「振り返って」「振り返らないで」(2024.6.29)
後を引く読後感
2024年6月25日
多くは語らず、表情で、背中で、絵で訴えかけてくる表現が後を引きます。希望があることだけが美しいラストではない。救いはあるのか?わからないけど、きっと前を向いたであろう終わり方で良かった。
すごくリアル
ネタバレ
2024年6月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ すごくリアルで、ゾクっとしました。
誰かの人生の切り取りを見せてもらったような。
チェンソーマンももちろんだけど、全然違う凄さがあってたまげました。。名作!
淡々と進んでいくが深い話
ネタバレ
2024年6月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 出会う運命は変わらなくとも、いつ出会うかによって将来が大きく変わるというのをとても実感させてくれる良い漫画でした。
何もかもうまいよね
2024年6月3日
絵も綺麗
内容?心理描写が本当に好きです
また他のも読んでみたいし
どんどん描いてほしい
楽しみに待ってます
描き続ける姿
2024年5月2日
私はチェンソーマンを読んでいない。「ルックバック」に対するレビューアーの方の絶賛を読んで気になってからもう随分になるが、この度やっと、1巻完結である本作を購入した。
ルックとバックの間に別の語は入っていないので、振り返るの意。しかし作品内で主人公は、「振り返らず」描き続ける姿を、子ども時代、デビュー後の初期、連載作品が続々単行本化された時期、どんなときも季節が移っていっても只管何度も見せてくる。時の経過による変化を僅かに巧みに絵に忍ばせながら、ずっと描き続けるその姿は後ろ姿の連続。振り返るの意味しか無いタイトルながら、振り返らず描く姿は背中(バック)で語らせる絵の連続に、ルックat her バック、そして、herがtheirにも重なる意図を私は勝手に思う。
漫画だから可能な表現に、言葉に頼らない絵だけに負わせる表現に、彼女(主人公)の想像力による改変エピソード的ストーリーの挿入の表現に、作家の漫画家魂が熱く伝わってくる。
作品は女の子たちに漫画を作らせていたが、「藤本タツキ」先生のお名前をふたつに分けた、作者ご自身の投影が随所にあるのではないか、と妄想した。ただ前述の通り、私には初めての先生の作品、彼女達に藤本先生の何かを見出そうとするなど、浅慮にして失礼かもしれない。
創り出すということの向こうにある、机に向かう延々たる俯瞰的景色が、絵を描く事への執念にも似た継続の意思の描写につながり、初めから描ける人は居ない、少しでも多く描くことで前に(つまり振り返らずに=背中しか見せてないということ)進んでいる、と見せつけてきて圧倒された。

繰り返すが、「バック」の前には、誰の、という語なども入ってないのに、背中の意味をやはりどうしても私は隠し持っている気がしてしまう。表題作1本のみ収録で、何度も見せた背中。それだけ藤本先生は背中に語らせてきたかった、との意図を思ってしまう。背中を見てよ、かと。
制作に邁進する主人公は熱?夢中?に見えて、読んでるこちらはそれによりむしろ冷静になり、漫画家像というのはそういうもの、といったところを、其処から感覚的につかまされた気分になった。
おもしれー
2024年4月25日
泣きそうになった、電車の中で、マジやめてほしいわ。前の人めっちゃこっち見てんじゃんか、ほんとにさあ。
これは何度読んでも涙
2023年12月9日
自分が敵わないと思ってた相手から尊敬されてた喜びようとか、すごい好きなわけでもないけど負けなくなくて描き続けてるのとか、なんだかとても共感しました。
考えさせられる…
ネタバレ
2023年11月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者の“チェンソーマン”は未読です。こちらの作品は帯に惹かれ紙で購入。読んでよかった!藤野さんと京本さんの漫画にかけるひたむきな情熱と努力、純粋な気持ちに胸が熱くなりました。無音のシーンは彼女たちの鼓動や息づかいをそこにいるかのように感じました。京本さんに対しての過去を後悔し、別の未来を想像し、また未来に向かう藤野さんの気持ちは計り知れない。心を抉られる秀作。
凄い作品!全ての漫画好きに読んで欲しい
ネタバレ
2023年10月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 漫画家の半生を描いた藤子不二雄の「まんが道」
漫画家になること、漫画家でいることを描いた小畑つぐみの「バクマン」
2つの大作をそう捉えるとすれば、本作は『マンガを描く人の性(さが)』の部分に照準をあて抽出して描いたのではないだろうか?

***
前半を読みながら感じた事を羅列してみると、→→→
・“ストーリーを作るのが得意な人”と“絵(背景)が抜群に上手い人”が、まだ子どもの時に出会った奇跡。(尊敬←[羨望]→嫉妬)
・側から見れば無意味で地味と思われても描かずにはいられない衝動。
・2人で描くことの楽しさ。
・描き上げる達成感と認められることで得る至福→続ける原動力。etc.
→→→
漫画を描き続けるということは、強い「好き」の持続と、折れずに支え合うチカラと、それなりの褒賞が必要なほど困難で険しい道なのだ。
***

「重大な事件」が起こる。
京アニ事件を彷彿させながら、狂ってしまうほど「描く」ことを突き詰めた犯人の哀れと愚かさを感じる。絶対に許せないあってはならない本当に悲しくてどうしようもない所に行ってしまうまで、誰しもが描くことに囚われる可能性がある事実だ。

主人公の脳内で「if」の物語が流れる。深い悲しみの中で、もしも…と振り返っている。
そのifでは相方の命は救われても、2人で頑張った楽しく充実した青春は無い。ストーリーを作るのが上手いプロの漫画家でも両方取りは出来ない絶望。
と言うか、絶望ですら【ネタ】にしてしまう作家魂。それが痛いとか悲しいとか思ってしまうのが凡人の限界で、魂を削って「描く」人の凡人には見えない高みに感じた。
***
さてタイトルはlook backである。しかし最後はdon't look backで締めている。
本編1ページの黒板にさりげなくDon’tと板書されていたり。最後の4コママンガのツルハシだったり。漫画は黙々と描き続けるのだ!とかいろいろと繋がっている。
またたくさん描き込まれている作品のオマージュから、作家としてインプットし続けている姿勢を伺える。
藤本先生は本気で描いている本物の漫画家だと改めて感動した。存在が感動に繋がる人を偉人と呼ぶのかもしれない。
傑作
2023年10月13日
初めて読んだ時の衝撃は凄まじくて、夜中に読み終えて、寝ている嫁さんを起こした記憶がある。
ちなみに、後日ラッパーの呂布カルマが上記と全く同じ行動をしたと知って、めちゃくちゃ親近感がわいた。

定期的に読み返したくなるので購入したが、何度読み返しても変わらない読後感を与えてくれるのは間違いなく傑作だからだと思う。

正直、買って配りたいくらいこの作品が好きだ。
今だから読んでおきたい作品
2023年8月26日
評判をかねがね耳にしていた作品を遅ればせながら読了しました。藤本先生の他作品にも共通している、一コマ一コマの絵を読ませる構成が話を魅力的に演出しており、引き込まれるように読むことができました。
ネタバレは避けますが今読むことで現実で起きた事件で抱いた感情を呼び起こされ作品への印象を深めていると感じましたので、事件が風化する前に読むべき漫画だと思いました。
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クリエイターは絶対みるべし
2023年4月26日
子供の頃の感覚と、作り続ける意志を自分の中で感じた。

この一冊の中に1つのドラマがあって、それをみる。

その姿に自分を重ねて、そして天才の姿がある。

絵で語る
2023年4月8日
この作者の作品はどれも好きだけど、ダントツで好き。
藤野の挫折も、認められた喜びも、ラストの決意も、言葉よりも表情が・構図が・絵が、深く訴えかけてくる感じ。
言葉によるストーリーは大切だけど、言葉にできないものを描くことも、漫画はできるんだって、再認識させられた。
世界は残酷で、美しくて、多彩。
絵描きには分かる
2023年3月29日
色んなところでみなさん言ってる通り絵を描く人には本当に刺さる作品でした…
私自身も昔絵を描くのが好きだったのにどうして今描くのをやめたのか…でもやっぱり描きたいetc.....とても考えさせられました。
素晴らしかったです。
2023年2月8日
試し読みで続きが気になって、初めてオンラインで漫画を購入しました。とても良くて、何度も読み返しています。京本さんの色々な表情がすごく好きだと感じました。セリフの無い場面も多く、登場人物の思いを想像しながら読むのが楽しかったです。心動かされる、購入して良かったと思える作品でした。
買っちゃった
2023年2月1日
ジャンププラスで無料掲載されていた時に読んで、これはすごい(語彙力の低下)となったのですが、久しぶりに読み返したくなったのでお金払いました。無料で読んでもお金払いたくなる濃さです。
ルックバック
2023年1月17日
チェンソーマンの作者藤本先生の作品だからどんな感じなのかなと思って読んでみたら短いのに内容が濃くて面白い純粋に凄って呟いてしまった
泣いた
2023年1月13日
チェンソーマン読んで、シーモアのクーポンあったから興味本位で読んだけど、泣いた。絵もストーリーも最高。
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漫画家は背中で語るのかも知れない
2022年12月30日
ただ、その執筆作業を見せないだけ。わかりやすくも、判断しづらい意欲作と書いても伝わらないでしょうが、この作品を描いている作者の背中は容易に想像できるのではないでしょうか。
後ろから 目隠ししたくなる(笑)
2022年12月16日
見開きページで 読むべき1冊かと想います。紙媒体がイイでしょう。親 目線って こんな感じですよね?親の背中見て育った なんてよく聞くけど 親は親で 子供の成長を陰から見守ってる目線って子供の背中 見るのって多々ありますよね。四季を感じ 親 気分で成長を垣間見た感覚です。少年ではなく キャストは少女でした。あの雨のシーンは やっぱり 少女で美しさが 成立しますね🐱🎶
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ネタバレ厳禁
2022年12月16日
こちらはほんとにネタバレみずに読んで欲しい作品。
いろいろ思うことあったし、誰かと語りたくなった。
まっすぐに前を見て、自分も生きていこうと思えた。
主人公が眩しい。
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疾走感が好き
2022年11月26日
無料立ち読みして、堪らず購入してしまいました。
子供の頃に時間や周りの事を忘れるほど熱中できることがあること、それを共有できるライバルや仲間の存在がこんなにも尊いんだなと…。
私が熱中した物ってなんだったろ?と自分を振り返ってしまいました。
めっちゃ美大
2022年11月26日
「めちゃくちゃ美大っぽい」でなぜか一部のオタクか美大生に伝わりそうな絶妙な美大感。地味に痛いような、青春を煮詰めたような微妙なコンプレックス感というか…。センス、才能、努力、青春、必読みたいなワードを並べてヴィレバンで激推しされてそうな一冊。
作者のセンス天才
2022年11月24日
最初はたしかTwitterで知りました。初めて読んだ時に、荒々しく複雑な感情が混ざり合ったような話だと思いましたが、作者の創造力に衝撃をうけました。たくさんの方に見てもらえると嬉しいです。
みんなに読んでほしい
2022年11月15日
チェンソーマンがきっかけで、読みました。
ルックバック。このタイトルが読んでいくうちにいろんな意味に変わっていくのがすごいし、読み切りなの?と思うくらい読み応えのある作品。ぜひみんなに読んでほしいです。
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藤本ワールド
2022年11月13日
初めて触れました。今はチェーンソーマンを見てますが、たまにルックバックは読み返したくなります。おすすめの作品。
漫画力、創作力
2022年11月13日
紙の書籍で読みました。
凪いだ空気、またその空気の中に確かに存在する人間の泥臭さや熱情が、構成、画力、コマ割りからこれでもかというほど迫ってきます。幼い頃から少なくない数の漫画を読んできましたが、これほどまでに作家先生の凄みと気迫に圧倒されたのは本当にひさしぶりでした。文字が少ない・説明的なものがない分、主人公の背中から受け取るものは読者一人ひとりに委ねられているのではないかと思います。創作とはなんぞ、ということを素人ながらに考えさせられました。
読んでみてよかったです。
2022年11月12日
人生の選択で決断次第では、様々なパラレルワールドが存在しているんじゃないかと想像している場面が、生きてきたなかでいくつかあります。毎回あの時ああしとけば幸せな人生になっていたのではないかと、でも今この時が、自分を作っているものだから、ただひたすらに頑張って行くしかないと改めて思いました。人生色んな困難な場面に直面しますが、諦めてしまった後悔よりも、正々堂々と立ち向かうことが、将来にとって大きな糧になることが、今頃になってわかってきました。頑張ります。
紙も持ってまする
2022年11月9日
もともと紙でも持っていたが、訳あって電書でも購入。
作者の教養も含めて、本当に完成された唯一無二のエンタメであり、教本。どこか退廃的でありながら、日々地に足をつけ、前を向いて進むための足がかりを与えてくれるような、そんな作品。今厨二拗らせてる人も、かつて拗らせてた人も読んでほしい。
良かったです
2022年11月7日
web掲載版から加筆もされていて一冊の本としてすごく良い物になっていました
読み返すときに便利だしこういった形になって良かったです
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コマ割り
2022年11月5日
私が藤本たつき先生の作品にとても惹かれるのはやっぱりこのコマ割りだなあと思います。とても感情を揺さぶられます。
大切な人・・・
2022年11月3日
作品中の無音カットが、色んな事を伝えてくれる。。。

世の中には、自分ではどうしようもない理不尽な事が起こる事がある。
それでも、負けずに頑張って欲しい。。。

傷心の主人公の背中を押す、彼女の声が聞こえて来る様で、とても切ない…

もうあと3周はしなければ…
2022年10月16日
不思議な感じでした。セリフが少ないからこそ、こちらの読解力と想像力が試されるのかな、と。私の場合は、もうあと3周はしないと、この作品の本質に近づけないと思います。
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賛否両論含めて最高の漫画
2022年10月14日
漫画でなくてはできない表現をする作者さん。藤本タツキ先生の作風が好きだからこそですが、この賛否両論ありそうな表現や理不尽な事件のオマージュも含め、ストーリー展開も沁みるものがあり、京本の存在に何度も奮い立たされる藤野に感動し、その繰り返される後ろ姿は美しい。先生の描く、大見得を切りながら努力するキャラが好きです。
泣けました。。
2022年10月14日
淡々としてます。
初めは青春系のマンガかと思ってたら徐々に未来に進んで行って、会話なども少なく、事象や想像しているシーンがポンポン出てくる漫画です。
会話なんて最低限で行動で全て表してます。本当に面白かった。
一気読みしました
2022年10月5日
作者の空白多めの漫画が好きです。チェンソーマンは未読ですが、その他短編を読み漁りました。一気に大ファンになりました。
現実と非現実、過去と未来を交錯させることが多いように思いますが、それがどこに向かうのか、いつもハラハラして読みます。
まさに天才
2022年8月24日
素晴らしい。
ストーリー、絵、構図、全てが完璧。
圧倒された。映画化希望。でもこの漫画を超える映像は作れないのではないか。
漫画作品だからこそ伝わるのかも。
かけがえのない青春時代
ネタバレ
2022年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 活発な少女と引きこもりがちの少女が漫画をきっかけに出会い、徐々にお互いがお互いにとって大切な存在になっていく過程に惹き込まれました。
京本が事件に巻き込まれてからの展開の一部は、藤野の妄想(京本が事件に巻き込まれなかった世界線)だろうけど、自分が夢中になれた漫画を捨ててまで京本を助けたかった=京本のことを本当に大切だと感じていた藤野の気持ちを感じて胸が痛くなりました。
読み切りで、ここまで完成度の高い作品を作れるタツキ先生に感動。
悲しい結末は変わらないけど、京本のためにも藤野が再び机に向かう姿勢に胸打たれました。ありがとうございます。
不思議
2022年8月5日
読んだあとは悲しくて悲しくて涙しか出ないんだけど不思議と元気も出てくる。
本当に不思議。
心が疲れた時に読んでます。
この作品でタツキ先生を知った
2022年8月3日
無料期間に読みましたが、また読みたくなって購入しました。何度読んでもじんとくる、また読みたくなる作品です。
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何度も読み返したい
ネタバレ
2022年7月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ ジャンプ+で無料公開期間に3度ほど読んだのですが、やはりまた読みたくなり買ってしまいました。天才への嫉妬からの努力、憧れた人に認められたことの喜び、仲間と作品を作り上げる楽しさなど共感できるポイントが多くありました。最後の展開も秀逸です。大好きです。
クリエイターのための漫画
ネタバレ
2022年7月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 炎上によって一部変更されてしまったのが幸い。小説家が他人に言われて犯人を変更することはない。画家が他人に言われて色を変えることはない。すでに漫画はアートの域なのだから、常識を押し付けないであげてほしい。
過去
2022年7月12日
思わず過去を振り向いてしまう時もある。
想像上で何が分岐点だったんだろうと
思い巡らせ、あの時、あの場面で行動や判断を
変えていればとか後悔して呵責してしまったり。

急に感情に支配されて
振り向いてしまったり。
それでも立ち止まり続けないで。
残した足跡は消せないのだから。

漫画って登場人物の心情を発言、表情で
汲み取る面白さ、そこから生まれる儚さも
伝わって色々感慨深くなりました。感謝。

いいよいいよー
2022年7月10日
最近チェンソーマンを読んでハマって、同じ作者だと知らずに読んで、絵似てるなと思っていたが、知ってから驚いたというよりは納得という感じがした。この人、表現の引出し多いですね。
感動
ネタバレ
2022年6月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 話題になっていたので気になって買ってみたのですが買ってよかったなーと思います。最後、回想するところが本当に切なかったです。でも何回も読みたいと思える作品でした
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涙が止まらない
ネタバレ
2022年6月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 京本はそれでも幸せだった。
心と心で強くつながっている2人を見てたので、エンディングはかなりしんどい。
読み切りで胸いっぱい
2022年6月11日
台詞がなくても伝わることがある。と教えてくれる作品でした。
この世に生み出してくれてありがとうございます。
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最高です
2022年6月2日
セリフも少なくほぼ絵だけで登場人物の想いを伝えられるタツキ先生は本当に天才だと思います。
漫画は色々読んできましたが、こんなに引き寄せられるのは初めてです。
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良かったです。
ネタバレ
2022年6月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読んで良かったです。私、絵を描く人間なので、そこでも共感できました。文字がほとんど無くて、でも読み応えがあるのって凄いと思います。描いてくれてありがとうございます。
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サイレント描写の破壊力と力強さ
2022年5月20日
当たり前ですが、思いを伝える手段は言語化することだけではないな…と、改めて強く感じさせてくれる至高の一冊でした。そして「漫画家」さんがこういう題材で作品を描くということに、大きな意義深さを感じます。本当に素敵な作品です
個人的には良かった
ネタバレ
2022年5月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューが賛否あったので購入迷いましたが買って正解でした!チェンソーマンからファンになったのでルックバックみたいな繊細な感情描写も上手くて関心しました。
自分も絵を描いていたことがあり主人公に共感する部分もあって入り込みやすかったです。少し切ないけど良作でした。
4.5☆
2022年4月23日
マンガの表現力とは!という感じの作品。藤本タツキ 先生の作品はこれが初めてです。
最初読みだした時、絵を見てから、あんま上手くないし好みじゃないなぁとか思ったんですが...読んでみると、画力が素晴らしいですね、少ない台詞なのに、絵の力とコマ割りだけで、しっかりと描写されています。これぞマンガですよね、画力は重要。
内容は、二人の女の子の漫画を描くという共通の趣味を通した出会いから始まる物語です。藤野の心情描写がすごくリアルに感じて、実話なのかな?と思えるほどに。いろいろな出来事を経験して最後に藤野がどう生きていくか..というのが感じ取れた作品でした。作品はとても芸術的で素晴らしいですが、内容は重く苦しいものです、読み終わって、すごい苦しくて疲れたような、印象的な作品だなと思いました。評価は4.5☆
染みます
2022年4月18日
セリフはすごく少ないのに、ものすごく感情が伝わります。絵の美しさにも引き込まれます。試しに読んでみてよかった作品でした。
読み終えた後わかるこの感覚
2022年4月3日
おすすめに出てきてなんとなく読んだのどけど、何とも表現しがたい読後感。これは、、読まないとわからないし、とりあえず読んだほうがいい。すごいいい漫画。
2人の少女の物語。
2022年3月29日
こんな話を考え付くのが衝撃。表現力もすごくてすぐに引き込まれました。でも…レビューがうまく書けません。なぜなら私がこの作品をちゃんと作者の思惑通りに理解できてるか自信がないからです。自分の解釈でこのまんがのレビューを書きたくないので読んで良かったとだけ伝えたいです。
絵を描く人も描かない人も
ネタバレ
2022年2月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵を描く人は自分と主人公を重ねて読むことができます
自分が頑張っているのにライバル(京本)のほうがもっとうまくて評価されていて何度も心をくじく
しかしはじめて京本の家に行くと、そこには自分よりも何倍も練習(スケブの冊数)してきた彼女の姿があった
それでもそんな彼女に褒められて嬉しくてスキップしながら雨に打たれて帰り、すぐに漫画を描き始める
この漫画はセリフのないコマにこそ登場人物の思いが見える
漫画を描く力がなければできない手法だと思う
最後、背景しか描いていなかった京本が初めて(?)描いたと思われる人間、それは藤野だった
素晴らしいという感想しか出ない
長い漫画だが、長さも感じず飽きずに読めてしまう
最初から最後までずっと胸が締め付けられる
2022年1月31日
素晴らしい、という言葉では言い表せない、凄みを感じる作品でした。どんだけの熱量があればこれだけの作品を生み出せるんだろう。漫画の底力を思い知った。羨望、見栄と尊敬、剥き出しの好意や勇気、こうした繊細な感情が、圧倒的に少ない台詞と、圧倒的な画力+演出でありありと心に響いてくる前半。二人の関係変化に緊張しつつ、同時に作者の才能に衝撃を受けながら読んだので、二重に胸が締め付けられっぱなしだった。中盤から後半にかけては、更に思いもよらない展開で、物語だけではなく作者の現実世界への祈りや想いが溢れ出ているような気がした。その人間味深いところも、私にはぐっときた。無限に書き込まれているような緻密かつダイナミックな背景だけでも星5にしたいくらいだけれど、それは魅力の一部に過ぎない。背景+人物の表情、動き、コマ割、全てトータルで魅せる力が凄い。どんなベタなプロットでもこの作者さんが書くのなら、どんな風に描くか見てみたくなる。とはいえ、先生の他の作品は、ベタどころか突き抜けてる、グロいファンタジーなどもありますが。そちらの才能も凄いですが、直球で読みきりのこの作品、漫画の中でも特に演出方法に興味がある方、絵で語る作品が好きな多くの方にお勧めしたい。
読後感、放心
2022年1月23日
前情報ほぼ無しに読んでみましたが、買って正解。え…え…?…と頭の中が絡まった。すごい1冊。読んだ後にまたすぐ読み返したくなるけど、絵の力も強くて、余韻に浸っていたくもなった。
(総150ページ)
アート的な世界感
ネタバレ
2022年1月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私は大・大・大好きな作品でしたが、読み手にとって好みが分かれるかもです。チェンソーマンが好きな独特の世界感だったので読んでみました。言葉にならないと言うか…大きな塊の刹那的な感情を、独特の世界感で理路整然と魅せる感じです。そしてアート的でもあるんですよね。読み終わってしばらくしてもまだ体に何かが残ったままでした。いや〜素晴らしいです。最近の漫画って凄いなw
明日も前に進んでゆく
2022年1月3日
チェンソーマンが有名すぎる作者様。
でもこの作品、ジャンプとかチェンソーマンとかそういうの一切考えず、まっさらな状態で読むのがオススメ。
この作品、無茶苦茶よかったです。

子供の頃から漫画を書くのがとてもうまかった藤野と、ひきこもりだった京本の物語。

なにがあっても、どんなに辛くても彼女たちは描き続けるだろうし、それを作家の業とするならば、しんどいけれど幸せなことなのかもしれない…と。最後のシーンを見て思った。

ルックバック…振り返る。過去の美しい思い出。
それがこれからも彼女の描く力と生きる支えになるんだろうな…。
漫画家の魂が叫んでる、素敵な作品でした。
読みやすい
ネタバレ
2022年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 日経新聞にも掲載されていたので読んじゃいました。
藤本先生大好きです。
1巻で完結してます。読みやすいけど考えながら読めるのでおすすめです。
『表現』の真髄
2021年12月26日
『ファイアパンチ』『チェンソーマン』で名を馳せた藤本タツキ氏による短編ストーリー漫画である今作は、芸術に携わる人間の生き様、死に様を多種多様な技法で過不足なく表現した筆舌に尽くしがたい一作となっている。
ルックバックというタイトルになぞらえた小コマやストーリー展開、コマ割りなどわかりやすいがおびただしい数のギミックの他、無声映画のようなキャラクターの動かし方や、リアリティ溢れる表情の描きわけといった映画マニアの作者ならではの描画は見逃せない。
某アプリで公開されるやいなや、内容に関する社会的な側面にケチをつける輩が多く現れ、集英社としても修正の判断をしたため、無修正作→集英社添削作→単行本と3パターンが存在する稀有な作品だが、この物語はそんな邪智な声に妨げられるような程度の低い作品ではない。
社会風刺に対する論争についてはここでは言及しないが、そんなことはもはやどうでも良い。
読めばただその表現の彩りに圧倒される、人間解像度が素晴らしく顕現した傑作であると言えるだろう。
マジかよおもしれー
2021年12月25日
全然想像と違った。チェンソーマンからはいったけど、この人こんな漫画描けるのか。よけいにファンになった。嬉しい!
完成度高ぁッ…!
2021年12月23日
「藤本タツキの読み切りにハズレ無し」なんて言われております。私に。
私が勝手に言っております。

この『ルックバック』も毎度の事ながら、
最期に残されるジュワ〜っ感が素晴らしいです。
ギューッ!って絞めながら優しい力加減でゆっさゆっさしてくる漫画でした。
死角から不意打ちのボディーで抉ってくる話も描く先生ですが、今回そう言う尖り方とは違います。

悲しいけど感動するというシーンでも、あまりに「ブラボー…!」感が私の中で強過ぎて
何故かニコニコしながら読んでいました…
本当は悲しかったんですよ私も。
「ルックバック」して、最後までお披露目してなかったアレが目に入るシーンね。
あのシーンまで見せてないから忘れるよねあの瞬間まで。

作者先生が一般受けするかと言うと賛否分かれそうな過去作が多いのですが、
これぞユニーク!
末永く私御用達の漫画家先生になってもらえそうです。
勝手に思ってるだけですけども。
後ろ姿が語るメッセージ
2021年12月16日
『チェンソーマン』の作家さんの1巻完結作品。
本作は、とにかく書き込みが凄い!
何度もページを戻って見比べてしまうくらいでした。
そしてセリフは少ない。絵で物語が進行する。卒業式の日の雨のスキップは、作画だけで藤野の心情を饒舌に語っていました。
物語の展開は明るいものではないけれど、作画の至るところにちょっとした書き込みがあったりして、『ルックバック』振り返らないで前に進むというメッセージでしょうか!?
考えさせられました
ネタバレ
2021年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻完結で何度も読み返しました。
タイトルの『ルックバック』(『Look Back』ではなく片仮名表記であることも何か意味があるはずだと踏んでいます)はラストで藤野さんが京本さんの部屋で後ろを①「振り返り」昔自分がサインした半纏に目が留まったことで再び歩き出すこと、過去の出来事を②「回想する、追憶する」の両方の意味がこめられているのかなと想像しました。

藤野さんの作家としての原点は、自分より画力が勝っていると思っていた京本さんに認められていたことを知り、雨の中を目一杯飛び跳ねてしまうほど嬉しかったこと、初めてのファンがその京本さんで自分の作品を読んだ時の京本さんの嬉しそうな笑顔に感動したことだと思います。悲惨な事件が起こってしまい、休載するほど深く打ち拉がれた藤野さんに胸が痛み、読んでいてとても苦しかったです。しかし半纏に書かれていたサイン(藤野歩)が藤野さんに対して「藤野、歩け」と京本さんからの力強いメッセージのように感じ
漸く浅い呼吸ができました。そして藤野さんが自分の作品の続きを待っている読者達のために(自分自身のためにも)涙を拭い、前を向いて歩んでいく後ろ姿に涙が出てしまいました。後ろ姿で語れる確かな描写力が傑出しています。読後に深い余韻が残りました。

皆様の口の端に上っていた『チェンソーマン』もぜひ読んでみたいです。
ただの傑作
2021年12月12日
ただの傑作です。
とにかく読んで欲しい。
一気に読んで欲しい。
ひとりでも多くのひとに伝わって欲しい。
言語化が難しい
2021年12月9日
もともと独特な表現をされる漫画家さんで、言葉はなく無音の絵が多いと思う。
その最後の怒涛の表現が、胸をぐうっと抉る。
苦しい。でも、読んで良かったと思う。
神(長文のため語尾略、ネタバレ)
ネタバレ
2021年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全体の作品というより、一場面でそう思った。
それはスキップの前のマウント。
なんかコケた時に走り出したりするのを思い浮かべた。
わかりにくいすいね笑、言い換えれば、人の汚く恥ずかしい欲、ええかっこしいとでもいうんでしょうか。「人間臭さ」と言えば綺麗ですか。
それを描くのが前から作者さんは上手いなぁと思っていたけどここは極上でしたね。
普通のきれいな理想漫画は「そうなの?実は私は君の絵がうまいと思ってたんだ」からの友情。
ちょっといやらしさがあれば「ずっと嫉妬してたんだ」で上に同じ。
それがこの漫画だと、『「絵」の才能の違いに完全メンタル折れて止めとったやないかい』ってツッコミ入るところを恥ずかしげもなく行く。
わりとメンタル強かった笑。切り替えも早い。
その切り替えの早さや才能を4コマで表現してるのも中々凄い。
2人の才能アリと無さを見事に表現。ふと作者さんの苦悩と才能と生い立ちが見えた気になった。
さて話変わって「再開」したことについて。
回転早く、それでいて人間臭い主人公。部屋から出さなければって考えが自然だけど矛盾。想像でも美大行ってるし結局一緒。
ただ違うのは2人で漫画を描かなかったこと。
だから空手を続けてキックかませた。
部屋から出さなくても彼女の進路は変わらなかったが主人公の進路が変わった。
つまり、部屋から出さなければ!というのは、彼女の行動を変えることではなく自分の行動が変わって助けられたのに!という意味になる。
でも実は部屋から出しても自分の行動は変えられるのに、、、。
しかし出会ってしまって2人で漫画の話をし始めたら、漫画をやめること、空手にいくことがもう出来ない。
それくらい愛しその時間が楽し過ぎたということか。
漫画を描くことは好きだったけど、それ以上に2人で描くのが楽しかった。
4コマで後悔してその日々を4コマで思い出す。
彼女がいなくなった。叶わない想い。ペン置いた。意味が無い。4コマで思い出す。いる。ペン取る。名前はずっと藤野キョウだし。
そんな風に最初感じた。でも考察見ると割と違いますね、細かい伏線も読み取る必要がありそう、読んでみます。
漫画って読んで助かったり面白かったり時には悲しくそれも面白く。それは契機となる物も含まれてますね。悲しい話は読む気は無かったけど不思議と良かった。契機に感謝、そんな作品でした。
投稿まで時間かかったけど🐣
一環でこの満足感
2021年12月9日
ニュースで人気1位みたいなことを書いてたので購入して読んでみると漫画家さんが
声を上げるのもわかるなと思いました
言葉にできない
2021年12月3日
好みはあると思う。私はすごく大好きな作品でした。
藤本先生はすごく哲学的な人なんだろうなって想像できる。
ずっと思考をつづけて、作品にできることが素晴らしいなって純粋に感じたし、胸を突き抜かれた作品。
これからもずっと応援していきたい。
この感動は自分のものにしたいし言葉にできる気もしない。ファンは必ず読んでほしい。
画で読む
2021年10月11日
この方の多作品と毛色が違うぞってとこから入ったけど、結果こちらが最高でした。150ページの短編に泣いた…。
画のみで読ませるといえば、自分の中ではスラムダンクのラストが至高です。この作品も、画に説得力を丸投げしたその表現が最適解だと思える。(火や刃物の連載作では同じ様な描き方されても意味分からんだったのに。)
主人公の感情や時間経過が手に取るように伝わってきて胸を打ちました。二度読みしたけど二度目の方が良かった。
修正前のバージョンも読んでみたかったな。最近はちょっとした事で何でも不適切だと…そりゃ本当に不適切な場合もあるだろうけど、事が起こる前から何でもかんでも過敏過ぎだと思う。最高の状態を読みたいのに。
良い、それだけ
2021年9月21日
京アニに関係があるだのどうこう言う奴は、よくわからん。アーティストが苦しみながら生み出した作品を俺らは娯楽として消化し、楽しんでいるということを忘れてはならないと思えた作品だし、アーティスト目線だとまた、消費者と違った感情掻き立てられるであろう、感慨深い作品だった。
感想書けない
2021年9月7日
無闇に感想書けません
私の語彙のなさではこの漫画の良さを文章で書けないです
でもいろんな人に読んでほしいし藤本タツキ先生も作品も大好きって思います。
素晴らしい漫画だと思います。
すごく良い
ネタバレ
2021年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ きちんと自分の言葉で描かれており、とてもいい作品だったと思う。他作品も読んだが本作品が一番良かった。心情描写と表情がとてもうまいので、パラレルワールドの設定がなくても充分に良い作品だったと思う。正直設定のせいで若干くどくなった感もある。昨今の漫画は『手段が目的化してない?』ってほど設定が複雑になってる傾向があるから…
作者、少年誌より青年誌のが向いているのでは?この作品を読んで作者に興味が湧いた。今後新作が出たらまた読んでみたい。
心が撃ち抜かれる
2021年9月5日
昔、漫画を描いていた。何故?って言われると、京本のように自分の漫画の続きを楽しみにしてくれる友達がいたから。あの時の煌めく気持ち、湧き上がる創作の喜び、何か自分の中のドアが開いたような感覚は忘れ難い。今は漫画を描くことを辞めてしまったけれど、ルックバックを読んでその時の気持ちを振り返り、生の感情が溢れて同時に涙が止まらなかった。スポーツに真剣に打ち込んでいた知人はこの作品が全く刺さらなかったようだ。それも良い、大切な価値観の一つだ。だが私みたいに少しでも創作に触れた者にとって、この作品は気持ちの芯を抉られ、熱く震えさせる名作と言えるのではないだろうか。
痺れた
2021年9月4日
作者の漫画が好きだという気持ちがたくさん詰まった作品だと思う。人生の機微を時事のニュースも取り入れながら、悲しい事があっても生きていかなければならない人のどうしようもなさを描いていて痺れた。すごい面白い作品だ。
発売日を待っていました
ネタバレ
2021年9月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読切で読んでから感銘を受け、漫画の発売日を心待ちにしていました。漫画の発売日を待ったのなんて何年振りだろう…。
藤野が京本の絵を見たときのあんぐりとした顔、京本の藤野が家に訪れてきてくれた時の慌てふためき方、京本が実は自分のことを尊敬してくれていたという藤野の喜び(雨のなかのスキップ最高でした!)。顔の表情や動き、コマの使い方、すごいと思いました。
私は漫画や映画にすごく救われて、尊敬するクリエイターさんがたくさんいます。だから京本の藤野への舞い上がるような気持ちがわかり共感できました。

藤野の漫画を読んで無邪気に喜ぶ京本。その喜ぶ顔が漫画を描く原動力となっていた藤野。でもその京本が殺されて…。それでもなお漫画を描き続けるというシーンでラスト。
なぜ藤野は漫画を描き続けるのか?ということに対し、ある人は、藤野は自分を救うために漫画を描き続けているのだ、と考察されていました。私は、京本のように藤野の漫画を喜んで読んでくれる人がいるから描き続けるのだろうと思いました。
殺人シーンは京アニの事件を連想させるセリフで、ジャンプラの読み切りでは一時セリフの書換えがされていましたが、単行本ではまた違う形ですが最初に近い形で戻っていたのでよかったなぁと私個人的には思いました。
作者の京アニの事件で被害者となった方々への思いが込められていると思うので…。
この読み切りについてよくわからなかったという方は、たくさん考察がネットででているので、是非読んでほしいです。
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