一巻完結にするのがもったいないと思う作品でした。『Neonと群青』に似た映画を観ているような雰囲気がありつつ、重荷を背負った者独特の憂いと、しとしとと降り続く雨の午後を思わせる空気感があった気がします。
単なる探偵ものではなくて、心理描写は恋愛観だけでなく人生観にまで広がっていたと思うし、脇キャラたちもただの依頼ではなく何かしら「愛のテーマ」を抱えていて、彼らの想いも丁寧に綴られていたのが印象的で、素晴らしいと思いました。
御徒町の明るく楽しそうな表情や仕草の中に感じる翳りと、川崎の淡々と冷静なようでいてここぞの場面で見せる情熱と野生みに、年齢うんぬんだけではない精神的な大人っぽさを感じてドキドキしてしまいました。
御徒町は可愛いく川崎はカッコよく、かつ二人共に色っぽくて素敵でした。特に、P149・右上の川崎が受話器を取りながら微笑むシーンには猛烈な色気を感じました。
探偵から連想する…謎・事件解決・人助け・人(ペット)探しなど、あらゆるものを内包していて読み応えがありました。