大企業のDomとして育てられた御曹司が実はSubで、いつもいじめられている同級生と病院で遭遇したことをきっかけに、お互いの欲を発散させるためにプレイをしたことで仲良くなるお話。
Dom/Subユニバースのお話ですが、差別的意識などの考え方はオメガバースの世界観に近い感じがしました。コマンドを使うプレイも最初の時だけしか描かれていないし、その他はSubとしての自分を受け入れるかどうかがストーリーの中心なので、Dom/Subの世界をどう生きていくかがメインになっています。
Dom/Subのお話としては物足りない部分もありますが、自分を許す、受け入れるという御門の精神的な問題や、それを支えたい、守りたいと思う須藤の愛情にはとても感動しました。自分を知り、強く生きていく決意が持てたのは、二人の愛情と絆があったからだと思います。お互いの存在がお互いを助けていたという関係がとても素敵だと思いました。
レトリックという聞き慣れない言葉をタイトルに持ってくるセンスもとても良いなと思います。