設定がかなり変わってます。人類は空中に浮かんでいる島に住んでおり、貴重な資源は海の中にある。その海に潜って調査・研究したり、資源を採ってきたりできるのは一部の選ばれた碧海の魔術師のみ。そんな世界で、明確な悪意は無いけど家族から蔑ろにされている…のに、全然そのことに気づいてないヒロインが、無愛想で人嫌いな碧海の魔術師と出会い、とある事情により海の底に囚われて、自分と家族との関係の異常さに気づき、自分の道を歩み出す。主な舞台は、海、そして海の底です。この海の世界が、とても素晴らしく描かれていて、自分もヒロインと同じ世界にいるように錯覚してしまいました。白黒なのに、オールカラーに見えてくるから不思議です。ストーリーには、キラキラも、ドロドロも、陰謀もザマァもありませんが、海よりも深い…思い出して、ふと読みたくなる作品です。ただ一つ、題名と内容がイマイチ合ってないように感じたのは、私だけでしょうか。