地元の商店街の再開発計画を機に再会した中学時代の同級生のお話。
黒い再開発計画と地元愛、親への反抗心と自尊心の葛藤、一度は交わった同級生としての友情。BLとしての要素がなくてもストーリーは成り立つし、十分に楽しめるお話でした。むしろ、男同士の青春時代の思い出と熱い友情という観点で読み進めた方がお話がストンと入ってくるような気がします。
というのも、最後の方になるまで主人公の板橋の気持ちがどこを向いているのか、全く分からなかったからです。いつから足立を好きだったのか、足立のどこに惚れたのかがイマイチ分からないままでした。まぁ確かに、中学時代に憧れた品川は思ったよりも器の小さい男だったし、足立は人の道は外れたものの義理人情に熱い男になったので、気持ちが傾くのは理解できますが、その気持ちは恋なのかなぁと思ったりしました。
お話自体は先が気になる面白い展開だったので、無理にBL展開にしなくても良かったかなと思いました。