世界でいちばん遠い恋
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世界でいちばん遠い恋

麻生ミツ晃

えも言われぬエモさ。【祝✨2巻】

ネタバレ
2024年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2巻まで2周読了した今。私の腐な心が分解されて濾過されて蒸留された気分です。
すごい作品でした。どこまでも澄んでいる。優しさも愛しさも切なさも苦しさも居た堪れなさも全部そこにあるのに、全部透き通っている感じ。
静かに、穏やかにストーリーは流れるけど、言葉では言い表せないほどの思いや、遣る瀬なさがそこにはありました。必死にもがき、時に一歩引き、時に割り切って、諦めて……。(この辺りは誰もが多かれ少なかれ共感できる感情だと思う)でも本当に何気ない一言に、心の底から救われる瞬間がある。好きな人の一言、一挙で、未来に光が差したような気持ちになることがある。

いろいろな生きづらさや越え難い壁を感じている2人。その2人の持っているものと求めるものがパズルのピースのようにピッタリはまって、お互いが救い救われる姿に、終始胸が熱かったです。生まれて初めて使うけど、これが「エモい」ってやつですか。
この優しくも情熱的で心揺さぶるストーリーを、麻生先生の繊細で美しい絵で描くから、えも言われぬエモさを醸し出しているのだと思います。

この2人はもう最後までプラトニックでいってくれて良いですよ…とか思っていたのですが、訂正して謝罪したいと思います。
2巻のベッドシーンは…………最高でした。。。「下品なセッーーしようぜ」に後頭部から倒れました。ンのセリフにも関わらずどこまでも愛と思いやりに溢れる美しい濡れ場を繰り広げる2人。こんなに優しくて静かで情熱的なベッドシーンは初めてでした。正に唯一無二。

2巻は想いが通じ合ったところでTo be continued …です。
この先2人がどうなっていくのか気になるけど、一旦呼吸が整うキリの良いところで終わるので、完結を待つ派の方も是非2巻まで読んでみてください。このエモさに悶えてください。後頭部気を付けてください。
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