能美先輩の弁明
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能美先輩の弁明

大麦こあら

善く生きる、とは

ネタバレ
2024年10月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 躊躇なくポチれる絶対的な信頼と安心感のある大麦こあら先生の新刊!もうそれだけで買いですが、今回も本当に素晴らしかった。読み終えたその手で哲学書を検索、巻末に付いてる古典新訳文庫とコラボしたオススメ本のリーフレットめちゃくちゃ参考にしちゃいますもん。もちろん難しいこと分からなくても全然大丈夫。心に真っ直ぐ届く作品でした。

今作はなかなかのクズっぷりな生活を送る哲学科3年生能美先輩と、ゲイを公言するイケメン1年生瑛人のお話。哲学を学ぶ学生なので行動思考にそれらの影響が見て取れるのですが、これがまた面白い。同じ学問を愛しながらも全く違うタイプ二人の関係が、どう進みどう決着するのか。否応無く期待が膨らむ訳ですが、ある意味想像通りなのに想像を軽く飛び越えた感動と爽快感が味わえます。こあら先生の作品はいつもそう。
特に描き下ろしの対話は素晴らしかった。今から他の方々のレビューを読んで共感したり気付いたり、違う視点も含めて読み返すのが本当に楽しみ。

生きることについて考え愛について考え、能美先輩の愛を見て瑛人の愛を知る。無知を受け入れ学び続け、今日も善く生きたいって心から思いました。良い作品に出会えて感謝です。
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