目眩はまどいのつがい
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目眩はまどいのつがい

早寝電灯

優しく迷うオメガバ

2025年3月21日
早寝先生の新刊、作者さんの作品は全部神本棚行きになってて、この作品も迷うことなく即神本棚収納。

早寝先生のタイトル、いつも声に出したいね〜。めまいはまどいのつがい。タイトル賞だね。

オメガバースの世界設定って、特殊だからどうしてもドラマチックな展開のお話が多い中で、早寝先生の描くオメガバは地に足をつけてる。本能ではなく心を大事にして、ふつうにあたりまえに生きていこうとしてるアルファで古書店主の岸さんとオメガの波止くん。
出会いは会社帰りに立ち寄った古書店で地震にあい、波止くんが帰宅困難になってしまって、岸さんに空いてる部屋を一晩貸してもらって、、岸さんは共鳴に気づいていたけど波止くんは全く気づかず。。オメガであることは鈍感でいる方が楽なこともあるけど、生きてく時に気をつけなきゃいけないこともとても多い。
ふたりとも果てしなく優しくて、アルファさんは過去の苦い記憶からさらに臆病になってて。こんなふたりがめぐり合ったのは、なんだか奇跡のようなふつうの出会いだったのよね。丁寧に言葉ひとつひとつを選んで描かれてます。
表紙裏がね〜(涙)作者さんが登場人物みんな愛してくれてるんだなってわかるよ。

ただ、早寝先生の作品、最近のものはあんまりにも優しすぎて溶けてしまいそうので、そろそろガツンとしたのが読みたい気もする〜。
あと最後にどうしても言わせて、、、私に髭剃りをください。。。ほんと申し訳ないんだけど、ヒゲNGの私、気にしないって思えば思うほどそこだけ見ちゃうのよ。。。高校生のときのヒゲなし岸くんは神。
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