本なら売るほど
」のレビュー

本なら売るほど

児島青

本を愛する人々の物語

ネタバレ
2025年4月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォロー様のレビューより。
脱サラして始めた古書店の店主と、その周りの人々の物語――。
電子書籍が紙本の出版部数を超えた今、敢えて紙の本にこだわり、愛する人たち…。本好きだったらきっと刺さると思います。

【以下ネタバレ】

物語の中で登場する書籍のチョイスが秀逸。
寺田寅彦、澁澤龍彦、近藤ようこ、森茉莉、当世書生気質~からの半七捕物帳、薔薇の名前…。
「薔薇の名前」は名作。ミステリ好きだったら本当におススメ。無茶苦茶面白いです。

森茉莉…懐かしい。私も学生の時に読んだな…。ただただ美しく、当時中学生だった自分には鮮烈で。
きっかけは塾の先生のおススメだった。
中学生に森茉莉を薦める先生…今思うといい趣味してる。

ひたすら本棚を作っている二人も面白かった。
そうそう!昔の新潮文庫って上の部分がギザギザで、ヒモのしおりが付いてた!本にヒモがついてる文庫本て、今もあるのかな?
年をとって、紙の文庫本は文字が小さくて私はもう読めないけど。

それでも、やっぱり、紙の本ていいよね。
あの手触り
あの匂い
あの時間――

本好きならきっと、読んでいてものすごく楽しい本。
読んだら私のようにあれこれ語りたくなること必至。
本好きのガチ勢におススメです
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