ホストと社畜
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ホストと社畜

河尻みつる

私からも、ありがとう世界!

ネタバレ
2025年4月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 早朝の牛丼屋さんで、会えば毎朝並んで食べる、名前も知らないふたりのほっこり朝ごはん時間。異なる時間軸を生きる二人が、まるで惑星同士の接近みたいに朝ごはんのひと時だけを共にする。ハードワークな日常の中で、そこだけぽっかり優しい時間。

青年ジャンルなので、仲が良くともあらぬ想像をしてはならない。というか、しなくても面白いです。一話毎にちょっといい話が読めて、何だか少し元気になれる。2巻も冒頭からわかりみが過ぎて面白かった!あの勉強のやり方を目の当たりにした時は本当に驚いた。よくあるジェネレーションギャップも、こんな風にまったりのんびり、温かく読める。ゲームの話といい、登場人物を通して感じられる作者様の視点がとても好みです。

優しくて努力家なレンくん。不器用で分かりにくいけれど縁の下の力持ちな直人さん(ぬいぐるみ抱いて天井見つめてる姿を同じ職場で見ていたい)。人となりやその背景、周囲や環境も段々と見えてきた2巻。仲を深めていく過程を見るのはとても楽しいので、1巻で語られた店員さんの業は私の業でもあります。

この作品を教えてくださったレビュアー様にも、タッチの感謝と握手を。レンくんの名前のくだりだけでも、ほっこり幸せ。こんなルーティンなら永遠に見ていられる。ありがとう、世界と作者様。
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