銀座ネオンパラダイス
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銀座ネオンパラダイス

ウノハナ

たとえ遠く離れていても…

ネタバレ
2025年5月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昭和初期、戦中戦後が描かれるBL作品。大好きだった祖父母が生きた時代なので特別興味があり、考証についてはかなりうるさい人間です。
そんな私でさえ、素晴らしいと思えた作品。

鷹彦と葵は幼馴染み。戦後三年、進駐軍の通訳を務める葵は、出征した鷹彦の復員をずっと待ち続けている…。

きっとこれが最後の夜、もう二度と逢うことは適わない。その覚悟で愛する人と枕を交わして出征した人は、当時どれほどいたんだろうか。
そして地獄のような戦地で死を覚悟しながらも、やはり愛する人のために生きて帰りたいと願った人も。

遠く離れながらもお互いを求め続けていた鷹彦と葵、ようやく結ばれた彼らの深い絆にただただ涙。銀座のネオンが明るく照らす中、もう二度と離れることなく、何年経っても二人一緒に人生を歩んでいって欲しい。
まるでノスタルジックな古い映画を観ているようでした。
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