このレビューはネタバレを含みます▼
読み放題(6月末までの期間限定)にて。これは買って本棚に入れたい。買う決定。
妖と人が出会い惹かれ合う五つのお伽話。悲喜こもごも、じっくり読ませるオムニバス。どれも面白くてレベルたかっ!
◇山を護る天狗と陶芸師…出会って惹かれて、見守る。切なくて優しくて、冒頭にふさわしい作品。さっそくもう、咎ではないと思いたくなる。
◇海の番人不知火と漁師…サメの姿形をとる不知火と戦う銛の名手ナギ。海中シーンの迫力すごい。戦いながら徐々に境界をなくしていくさまがなんとも言えない。雄々しい裸体もかっこいい!
◇うどん屋の妖狐と豆腐売り…かわいいかわいい!こんなにかわいかったら優しくしたくなっちゃうね。とってもほっこり。きつねうどん食べたーい。
◇妖刀燕丸と刀を継いだ武士…切ない。落武者狩りの展開にハラハラ。結末の瞬間、表現にブワッときた。お手入れシーンにはムフフ。
◇龍神と士(さむらい)…帝の命令で龍神を尋ねた士。龍神が意外と?ムンムン。身分では計れない、人の価値を説く龍神の怒りが神々しい。常ではないけど、咎でもない。これまたラストにふさわしい作品。
ワイド四コマ「ちみっこおまけまんが」めちゃくちゃかわいいです。あとがきの解説も嬉しい。どの作品も感動するし心に残る。とっても素敵なオムニバスでした。