このレビューはネタバレを含みます▼
読後、タイトルの意味をずっと考えている。
帳は張り巡らせて目隠しし、他に何も目に入らないようにする。
針は刺す、あるいは帳を破る存在か。
ストーリーは闇を感じさせるが、暗くなく読みやすい、大好物の執着もの。
高橋はわかりやすい、ド直球の執着系。
わかっていても執着をやめられない、愛しい存在。
石神くんに関しては意図がなかなか読めず、途中まで悶々としていたが…そう来るか!
高橋の全力の執着の裏に、いつから帳が張り巡らされていたのだろうか、とニヤニヤしてしまう。
壊れた時計、ハワイ、もうプロポーズだろ…。
この2人でないと成立しない、何だかんだで大変お似合い。
それにしても石神くんの見透かすような、見下すような目が素晴らしく、致しがほぼ無いにも関わらず色気がすごかった…!
こちらが作者様の初単行本とのこと、もっと重ための執着ものもぜひ読んでみたい。