パブリックスクール
」のレビュー

パブリックスクール

樋口美沙緒

2巻まで読了。8巻追記心はもうリーストン

ネタバレ
2025年12月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 見えない血の鎖に縛られた貴族のエドと、まだ見ぬ父を頼り日本から渡英した天涯孤独な礼。
義兄弟となる彼らが通うパブリックスクールを舞台に、身分違いの愛が水面下で渦を巻く。

長いシリーズなのでちょっぴり躊躇したけれど、挿絵が美しく文章も読みやすい。
広大な庭に佇むマナハウス。古く格式の高い寄宿学校。
英国の伝統ある建造物と美少年たちに、それはもう胸が高鳴って…

貴族のエドは愛を自由に選べない。
自尊心は高く、まるで王。
弱さは見せず愛への渇望を力ずくで押し込め、権力を持つ高貴な者としての責務を果たしている。
そんな孤独な王様が、小鳥のような礼と出会い、チュンチュンと懐かれ…さぞ可愛いかろう。愛せないのは辛かろう。

冷たく扱われる礼が可哀想で1巻目はひたすら辛い。
けれど一読目では傲慢で横暴なだけにしか見えなかったエドの仕打ちが、彼の弱さと独占欲を知ってからは、そんなことまでかとたまらなく…

自ら当て馬になっていくスタイルの二番手ギルもいい仕事をしていて、その成長と感傷には当てられた。意地悪くニヤニヤと皮肉を言いながら抜かりなく立ち回る。彼の心のうちはどうだったのだろう。

作中のパブリックスクール感がとにかく魅力的。
閉鎖的な二人だけの休暇、仲間、劇、Xmas…
この期間が丁寧に書かれているからこそ、大人になってからの物語も魅力が増す訳で。
特にXmasは特別。散歩してヤドリギ見た後、暖炉の前でホットワイン飲みたい!

※追記
3巻Xmasエド視点良い!ジョナス視点色々補えて助かる。大人に恋人になり、改めて直面する、国が違う血が違う障壁。書ききった作者様に感じる覚悟

4巻監督生を務める双子のアルとスタン、圭人の過去が辛い。愛のための犠牲、自分で決める居場所、全てを見通す寮代表。恨むより許しを選ぶ圭人が最後は皆に愛され嬉しい

5巻英アート界で礼が受ける厳しい現実。デミアン辛かったね。展示観たい!ギル、いい奴…好き…

6巻スタン救済回。不器用で弱いスタンの音楽と愛。渦巻く感情が一読では消化しきれない。圭人はバッハ…わかる

7巻ご褒美巻。他キャラ視点楽しい、なんとゴドウィンまで!ギル…尊い…。プロフ他メンから一言良い!

8巻面白かった!描き下ろし2編は主人公達の幸せな未来と愛深まる美しい話。ギルは最早別格、ありがたい…

まだ何か書いているそうで楽しみ!
いいねしたユーザ21人
レビューをシェアしよう!