レビュー
今月(4月1日~4月30日)
レビュー数0件
いいねGET2件
シーモア島


投稿レビュー
-
繊細で優しすぎてエロすぎる旦那様ハマる笑2024年2月28日初めて知った作家さんですが、画力といい物語といい、すごいですねぇ。家で蔑まれていた少女・しのぶは、昔、祟り神と会っていて、どうやらお互い初恋っぽい。大人になって立場を利用してしのぶを嫁にもらう神様。祟り神と呼ばれ、長髪にたくさんの蟲を持つ不気味そうなキャラかと思いきや、弟よりも純粋で優しくて繊細で、しのぶをひたすら愛しまくってくださるのでございました。こんな超美形に愛されてみたいものです。しのぶを傷つけまいとちょっとのことでドキッだのシュン、だの、乙女のように怯んでしまう神様がかわゆい。そのくせすげーやらしい。自身が泣いて悲しかろうが何だろうが、最後にはしのぶを抱きます(笑)。それがやらしい。しかもそうすることでしのぶを放すまいとするのも自覚している、なかなかの策士、したたか男でございます。しのぶが蔑まれていたぶん痩せこけててよいのと、部屋から出なかったはずの旦那様=神様の身体がめちゃくちゃ筋肉質に出来上がってるのもよし!優しすぎる神様なのに、そこかしこに出るいやらしさが余計にいやらしい笑。オススメです。触手って好きじゃないんだけど、この作品はヒロインがやたら気持ち良さそうなんだよな~。さっさと結ばれてみればよかったのに。
追記。10周回ってストーリー把握したら、なかなかシビアな話。いずれは弟を殺すのかな。それしかない気がするけど途中で現れたなぞの存在が気になる!次回が楽しみです。 -
すれ違いが多くイラつくが最後まで読むべし2023年5月2日たまたま見つけて読んだ本。英さんの名前は知ってましたが漫画を読んだことはありませんでした。原作が水木杏子さんということもあってか、絵柄もいがらしゆみこに似た部分がありました。横顔が吉田まゆみに似てて、他のキャラがまつざきあけみさんに似てる、という、色んな要素が入った絵柄。
内容もまぁ色んな勘違いが起きながら、ヒロインが成長し、一番好きな相手に気がつく過程が長いというのと、ヒロイン以外にも素直になれない性格のキャラばかりなので、いい加減にせい!と後半からイラつきが(笑)
とにかくストーリーにも色んな要素が入ってます。突然知り合った同じ顔の女子と男子。誕生日が違うのに他が心当たりありまくりだというだけで、自分達は双子なんだと思い込むヒロインと、次第にその気になってくる双子の片割れ男子。彼らが目指すは離婚したと思われる両親の復縁…というありふれたゴールのはずが、ヒロインがモテモテで、色んなことが起き、その都度、一見優男な双子の片割れ男子が口を挟んだりヒロインを守ったりと大活躍。
なのに、片割れ男子を前に素直なことを言わないせいで、ケンカしたり思い違いをしてはヒロインが泣きっぱなし。何だか終盤はその繰り返しでさすがに疲れました(笑)
双子の片割れ男子が、可愛い顔のわりにたくましく、賢そうでもあって頼りがいもある。事故で歩けなくなりそうなのに難しい手術後数日で走ってるのには驚きましたが、まぁ1981年の作品だそうなので、あまり気にしなくていいか(笑)。とにかく、ヒロインと父親は素直じゃない。片割れ男子がこういう性格じゃなかったら、とっくに終わってる家族の繋がりです。可愛い恋物語ですが、結果としてシェビイよりフォンのほうが良い子です。 -
面白い!読み応えあり!超オススメ!2023年1月4日4作品入ってますが、すごく面白いです。明るく終わるのは表題作だけです。初期の萩尾望都や高階良子が好きな人には超オススメかも。瞳が紅いので「紅いラプンツェル」なわけですが、日本とフィンランドで言語はどうなってるのかとか、そんなことはお構い無しにテンポよく話が進みます。主人公の男の子、良い子です。ツアコンやってる伯母さんがまた気丈で面白い!2話目「もしも…」は怖い。眉村卓の「ねらわれた学園」のような話。古い漫画なので、眉村卓がパクったのかと思うくらい似ててびっくり。3話目「地球最後の男の話」はSF。300年後の地球まで生きられるよう、20世紀に無理矢理凍結された男。かなり古い作品なのに、すでにウィルスで人類が滅亡、という言葉があって、コロナが蔓延している現代、佐伯さんは予言者か?と思うような世界。ラスト「迷路」は、なぜどうしてそうなった?異次元に突然行ってしまうヒロインの話。佐伯さんの作品は、「物語のその後」「なぜそうなったか」が描かれることがないので、すごく気になるのと共に、そういうのは読者に委ねる!と決めてるポリシーが感じられて、この作風に慣れてくるとワクワク出来ます。とにかくオススメの一冊です。
-
かなり読みごたえがありました。2023年1月4日同時収録のミステリー「黒い聖夜」は他の単行本にもさんざん載っている話。なぜこんなにたくさんの単行本に入ってるのか謎。初めて読む人には読み応えがあるとは思いますが。表題作は、アッサリ犯人が分かるのですが、そこからまだ物語が続くという、珍しいミステリー。でも話の最後に、債権者の社長(年齢は不明)が、1日しか会ってないヒロインに恋心を抱いているのが、え?!という気持ち。だってヒロイン、まだ15歳なのに。あと、これからヒロインはどこで暮らすのか?学校はどうするのか?自宅の権利書大丈夫?などなどモヤモヤは多いです(笑)。「炎の伝説」も設定が凝ってて、なかなか読み応えアリです。突っ込みどころはあるのですが、それを忘れさせるくらい引き込まれながら読みました。オススメ。
-
-
拾われリリーは甘い嘘にほだされる ワケあり貴族さまは初夜から溺愛です(分冊版)
西洋を楽しめる大人の童話みたいな絵と物語2022年12月2日この作者さんは、いま西洋のお話を描かせたら右に出るものなしでしょうね。
「僕の可愛いミア」もですが、ヒロインは最初、決して裕福でも幸せでもないけど、天真爛漫で清らかな心を持っている。この作品のヒロイン・リリーも冒頭で不幸な扱いが描かれ、展開はシンデレラストーリーなんだろうとわかってはいるものの、その幸せになっていくプロセスが読みたくてつい買ってしまいます。TLシーンが無くても全然OKなくらいに、とにかく絵が細かくて丁寧で、まるで子供の頃に読んだ童話の世界にいるような気持ちにさせてくれます。西洋の街並みは美しく、建物も完璧に描かれているし、登場人物の服装やアクセサリー、インテリアなど、こういうものが好きな人にはたまらないものばかり。お金持ちらしい言葉遣いや所作、行事、ドレスの美しさなど、うっとりするほどで感心します。こんな物語の女の子になってみたいと思わせる魅力がありますね。ストロベリーブロンドのリリーはすごく可愛いし、リリーだけに、ブライダルブーケもリリー。幸せの5つのアイテムも完璧な展開。いつも男性側に少し影があったり事情があったりするお話が多いのですが、きっと悪い人ではない、と信じて読み進められるのも安心感があります。最新巻で完結しましたが、美しいドレス、クリスの家族からの祝福、それまで一人ぽっちだったリリーが最後にこんなに幸せになり、出会ったお店は二人の物へ。運命の出会いが本当にあるんじゃないかと夢見させてくれる、おとぎ話のようですが、ものすごく読後感が良く、こちらまで幸せな気持ちになりました。今後も西洋を舞台にした作品を期待してます。 -
ラスト忘れてた。惹きこまれつつ読みました2022年11月29日大昔、姉が買ってた週刊セブンティーンで連載されていた漫画。この当時のセブンティーンは樫みちよさんとか津雲むつみさんとか福原ヒロ子さんとか井上洋子さん等、とにかく大人っぽい連載を書く人がたくさんいて、覗いちゃいけない世界って気がしてました。これと、粕谷紀子さんの「森はなに色」が同時期くらいだったかな。なのでごちゃごちゃな記憶でしたが、こちらは今読み返したらすごく面白かった!4人の友情と恋愛がもつれる話なのは覚えてて、途中で優等生の長髪女子が学校サボッてたら見舞いに来た寡黙な男子が・・・ってところだけすごく印象に残ってました(笑)。あの頃はドキドキしながら読みましたが、何てことないシーンでしたね、ってわけでもないけど。これ、ラスト、まさかこんなだったとは覚えてなく、ちょっと衝撃的でした。主人公カップルが爽やかなのだけが救い。でも全編通して面白かった!!
-
面白かった!可愛い絵柄のサスペンス良い!2022年11月28日「アリスの13時間」はあらすじの通りで、飛行機の不時着事故で、とんでもない島に7人だけが生還でき、どうやって助けを呼ぶか?生き残れるのか?を描いた話。人間の腹黒さが当然のように描かれ、最後の生存者はラスト5分に賭けるのみ、という話。「割れたカップ」は他のコミックスにも収録されていて、3回くらい何かで読んでます(笑)。初めて読む人はびっくりするかもしれない信じられないラスト。あるのかそんなこと?!と。個人的に一番オススメは「黒い聖夜」です。これは読み応えありまくりです。ミステリー・サスペンスが好きな人なら心揺さぶられでしょう。ヒロインのセシリアが可愛い。サスペンス漫画を読みまくってきた私も、途中で犯人はあいつだろうと思っていましたが、そいつではありませんでした。亡き母親の愛がどうのできっとこう、と思っていると全然違ったなど、伏線がすごいですね。これくらいストーリーテラーじゃないとつまらないですよね。佐伯さんにはもっとサスペンスを描いてほしかったと思います。
-
ブレない思想と作風に驚いたすごい作品2022年11月28日今は亡き佐伯さんの他の作品を読んで、こちらも読みました。前から無料部分だけで面白そうだなと思ってましたが、全部読んだらすごいです。佐伯さんの「不思議な力」や「過去と未来」などのこだわりはブレませんね。そこに社会的・世界的問題も盛り込まれたのがこの作品。高校の1学期の終業式の日の同じ3時間を、学校内の全員が繰り返す、タイムループ物ですが、そこに気づく者と気づかない者がいる。なぜタイムループしているのか?毎日数人が校内からいなくなるが、いなくなるのには理由がある。目を凝らすとわかる校内の変化にも理由がある。その理由は分かったのに、なぜ自分たちはここにいるのかと、ただただ校内に取り残されていく主人公たちは、最後の一人になったらどうしようと迷ったり、悩んだりしながら、寝食もせずに永遠に時間の中で茶番劇を演じている気持ちになる。最後の一人は誰になるのか?何が原因だったのか?そう読者にいろいろ悲劇的な事を思わせておいて、じつは想像を超えるすごい運命的な現実がラストに訪れる。「これで本当に私の1学期が終わった…」ここで号泣してしまった。個人的にガングロギャルの花チンの存在が大きいと思う。花チンがいなかったら面白さが半減するかもしれない作品。ヒロイン・小峰ちゃんがふた昔前の少女漫画らしいなあという見た目とキャラですが、だから学園コメディらしさがあり、読みやすかったのかもしれない。こういう漫画が今あるのでしょうか?真剣に未来を考えさせられる作品。一読して損はない話だと思います。
-
読みごたえあったな~。オカルトSFですね。2022年11月22日佐伯さん、昔からよく見るお名前でしたが、買っていた雑誌が違ったため、未読のものばかり。いや~、読みごたえありました!
80年の作品らしいですが、もう少し前の絵柄って感じもします。
石ノ森章太郎や萩尾望都さん系統の雰囲気で、昔はこういう絵柄よく見たな~と思うんですが、内容が深くて面白かった!
大学受験の夏期講習に通う、真紀子、淳、裕介の3人。成績の振るわない真紀子は悩んでいた。すると、ある日から、町に自死者が増えていく。そして国、そして外国でも同じ現象が・・。週単位、日単位で無差別に増えて行く。
いち早くこの事実に気がつき、何故なのか知りたい祐介は、ある法則を発見する。現象が起きている国と、起きてない国。この違いは何なのか?聞く耳を持たない警察のなかに、一人だけ同じように疑問に思っていた刑事がいて、祐介は淳も加えた3人で一緒に考える。この現象が続くなら、いずれ自分たちもそうなるかもしれない、一番怖いのは、受験を前に成績低下と親からの叱責に悩むヒロイン・真紀子がこの現象に乗っかってしまうこと。この不気味で不思議な力は、誰が司っているのかは不明だが、人間の弱さにつけこむことはわかった。どうなれば止まるかもわかった。ならば真紀子だけは守らないと、と2人は必死になる。
他に初期の短編がいくつか入っており、どれもラストが印象的。「白い時間」が特に印象に残りました。こんなラストってありなんだ?!と。「午後5時1分前…」もそう。
どの作品も「不思議な力」が鍵を握っているものの、救いがない。止めることが出来ない。しかもなぜいきなりそんな力が発生したのかの説明もなく、淡々と進み、時にはラブコメ要素がありながら、結果として残念な形で終わるため、読んでて何とも言えない気持ちになるのですが、読まずにいられませんでした。
作者の佐伯さんは数年前に他界されてますが、SF、特に異能力が関わる話を、こんなに深く描いた人だったのかと感心。他の作品も読み始めました。
絵が古いと今の人は思うかもしれませんが、なかなかどうして、太った大人や年配者など、自然に描き分けができているのがあの頃の漫画家さんです。 -
先生の心のポエムが何だかハマる。2022年9月2日意外とレビュー数が少ないですね。ちょっと読み始めたら最初は先生が吸血鬼のようだ、と思っていましたが、だんだん可愛いナルシスト系オネエ系オジサンになってきて、笑えるようになりました(笑)。
飛ばしてる話もあるので見えない部分もありますが,過去の先生にはダークな部分があったらしく、その人間たちがちょいちょい出てきては先生と茜の関係を壊していきそうになるので、こんなに話数があるのに、次から次へとよく何か起きるなぁと感心すらします。
横顔の鼻の描き方など、ちょっとクセっぽいのですが、一人で耽美的な世界を演出するかのようにクールに振る舞う先生と、その世界観をぶち壊す天然な茜のペースがズレてて、すっかりその茜のペースに巻き込まれてボロアパートにまで来て同棲を始めるという、ありえないけどこの先生ならやらかしそうだ、それくらい実は一途に茜に恋している先生の、素直でひねくれた心の声の表現が、ポエムのように上手くシーンと繋がってて、ホントすごいと思います。かなり両思いなのが分かってきたので、このままハピエンだと思うんですが、また過去の変な奴がやってきたのでひと悶着あるのかな。大変ですね、異様な世界を知っている大人と付き合うと、何かと(笑)。 -
どんどんつまらなくなってるのが残念2022年7月3日まだ続いてることにビックリ。最初の頃は良かった。ヒロイン可愛いし、キレイなお姉さん・涼も、涼しげな昔の少年漫画のような絵柄で。あり得ない大胆な展開が逆にどこまでアブノーマルなことヤル気なんだよ涼さんは?!とテンポの早さも笑いながらついていけた。女装の時のほうが、素顔の時より男っぽく頼もしい感じもイイ!と思ってました。が、どんどん絵は雑になり、キャラの区別がつかなくなり、目が全員真ん丸なクセっぽさが気になって脱落。話も最初の頃のような秘密めいたトキメキもなくなってしまった。6話か12話で終わらせても良かった気がします。
-
-
いかにも昭和のフレンド漫画!2022年6月1日はやさかあみいさんというと、キラッキラな絵柄が目立って、自分は当時のフレンドではそんなに興味はありませんでした。が、いま読むとすごい!このコッテリしたキラッキラ加減が懐かしいというか何というか。男性キャラはアルフィーの高見沢俊彦のよう(笑)。表題作の男子なんか特に。ありえない話にありえない展開。でもこういうのに、昔の少女フレンド読者はハマっていたんでしょう。母親の再婚で気が荒くなるモテモテ美形男子の秘密を知った地味で幼稚なヒロイン。はたまた好きな幼馴染を親友にいつしか取られて嫉妬で気をもむヒロインとその男友達の四角関係のような構図。母親代わりの姉の婚約者が気に入らなくて反発する幼い弟が起こしてしまった事件からのアレコレ。などなど、ま~、少女フレンドが好きそうな話がズラリ。2つ目のダージリンの話が一番読みやすいかな。これも、親友の好きな男子がいつしか自分のほうを好きに…というベタな話ですが、今にはない展開なので、どの話も読みごたえはあります。はやさかさんの昔の作品、もっと読みたいと思いました。
-
更新がない。重圧とネタ切れかな。残念。2022年5月27日いい加減待てないので、星を下げますわ。スミマセン。たった7話しかありませんが、初回から読んでるので、もう何年?って感じです。初回から4話目までが一番笑えた。残業でまゆみが目覚めたら、朝日向、何やってんだよー!の衝撃的シーンと言い、鼻血シーンと言い、読者の暗い日常を根底からぶっ飛ばす、爆笑&スカッとした話で良かった。が、5話目から急降下?絵柄も年月が経ったからか、最初の頃より急にシンプル系になってきたかな。実は美形で濃くてウザくて暗くて気持ち悪い、一部マニアにだけ愛される朝日向を応援してたのですが。うーん、作家さんが多忙のようですが、いくら何でも更新が遅すぎる。ここまでファンが増えたので、編集部はここぞとばかりに朝日向関連グッズを出しているようですが、それよりも話の展開に期待しているのに。というか、もうくっついたので、ここで終わりにするというのも視野に入れているのかも。最初はこの不気味で突き抜けて気持ち悪い朝日向がまゆみに弾き飛ばされる、たくさんの気色悪いエピソードを作れそうだと期待してましたが、こうも期間が開いてしまうとそれもネタが無くなってるのかな、モチベーションが無くなったのかな、という気がしています。どうなんでしょ。4~5話目までは間違いなく星5でした。更新されてきたら星をつけ直したいと思います。
-
-