ネタバレ・感想あり今夜だけ生きのびたいのレビュー

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翻訳調の文章が心地よい(読み放題)
2025年5月13日
読み放題で読める秀作!文章が好きで、読み放題に登録するたびに読み返しに来てしまいます。3部構成からなり、各章で王宮に起こる別々の事件を解決していきます。ページ数わからんけど、かなりのボリューム感で読み応えがあります。

本作には「回路魔術」と「精霊魔術」という概念が登場します。精霊魔術は他作品の魔術と同じような捉え方で良さそうですが、回路魔術の方は聞き慣れない。魔導具に近い扱いかな?主人公は回路魔術師で、回路魔術師は地味な存在ながらも国防の根幹を担っています。現代におけるSEみたいなものか?(違うか)

惜しむらくはタイトル。『今夜だけ生きのびたい』という美しくもセンシティブなタイトルに、不憫受け好きセンサーがビビビッと反応してしまいますが、実際はそこまで悲惨なことは起こりません。主人公は身内を立て続けに見送った喪失感に苛まれており、いっとき心を病んでいます。攻めとの出会いや仕事の充足によってその危うい精神状態から立ち直っていき、その点ではタイトル間違いではない。が、タイトルのインパクトによって不憫受け好きのハードルを上げてしまっているかな?少し勿体なかった…。

2人が惹かれあっていく部分の感情を抑えた表現は、翻訳文好きにはたまらん匙加減です。エチシーンも控えめ表現ながらも熱量とムードはたっぷりで、好みなんだなぁ。
別作品「モフモフに変身…」の方は文体が全然違うので、敢えて書き分けておられるんですね。素敵な文章です。
面白い!
2025年3月14日
かなり作り込まれた内容で、キャラも好感が持てて面白いです。作者本人が書かれていますが、翻訳小説のような文体で、世界観も設定が難しいですがとても読み応えがある作品です。執着気味で諦めない攻めが好きです。
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ピザはふかふか生地で
ネタバレ
2024年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「満月の落とし物」の作者さま。私はその作品で作者さまを知ったのですが、WEB小説界隈ではすでに人気作者さまだったんですね。この作品が処女作とあとがきにあってびっくり。書籍化にあたり修正されたのでしょうけど、老練な技量の作家が書いたようにも感じます。本作の関連作品も含めてタイトルのつけ方も良き(シリーズ化で5部作くらいになるのかな?)。実は順番を間違えたというか、「教室」の方を先に読了してしまい、あとからこちらを読んで繋がりに気づきました。続けて読まなくても支障はないですが、本の紹介文のとこにお知らせあってもいいかも。やや硬めの文体が心地よく一気に読みました◆過去の罪悪感から悪夢に苛まれる回路魔術師アーベルと、そのルックスと出自に反して浮いた噂ひとつない質実剛健な騎士クレーレ。出会いの発端がピザというのもユニークでした。本編でその後ピザが出てこないなぁとおもったら、巻末のSSで再登場。やはりキーアイテムですよね♪ふかふか生地で♪当て馬役のエヴァリストも憎めない存在でした。男装の麗人エミネイターも良いキャラですね。三羽鴉もね(笑)書き下ろしSSがエミネイター視点なのはうれしいです🍒自由を何よりも重視する血筋。曽祖父に生き写しの見た目。アーベルの意識しないところで血と才能は受け継がれていて。愛されていた過去も。外堀を固めながらじっくりと愛を育んだクレーレに、飛んでいってしまわないように繋ぎ止められたアーベル。愛される幸せを知って、2人で築いていく未来が光あるようにと思いました。一度読んでわからなくても、二度三度と読むたびにジワる作品です。
これからは2人で生きていこう
ネタバレ
2024年10月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 精霊魔術師とか回路魔術師と聞いたことがない独特な設定が面白くて、最後まで集中して読み耽ってしまいました。仕事の内容を理解するのに難しくて何度も繰り返しちゃいましたが、でもそれぞれ登場人物の個性もしっかりしていて事件でさえも創造するのに楽しかった。アーベル大活躍、謎めいたチャラ風な元カレ、真面目で紳士的なクレーレの執着・嫉妬など、いろいろな事がありますが、やはり伯父さんの残した屋敷が作品の中で1番心に残りますね。伯母さんの想いもピザもクレーレとの出会いも集まった全ての原点みたい。アーベルの今までの出来事から、傷ついた孤独な気持ちが題名になってるのかな?よく1人で耐えてきたねぇ…と泣けました。
電子限定おまけの(スケッチ)はよかった!誕生日ピザ最高ですね!それに大切なお屋敷で皆んなにお祝いされて幸せそうなアーベル。もう1人じゃないし眠れない夜は来ないね。エッチの描写もさりげなく知性溢れて…でもエロい。イラストも優しさ溢れて素敵でした。
作者さんのあとがきにもあるように、アーベルやエヴァリストなど有名な馴染みある数学者の名を引用とあり、知識だけでなく知性も備えていらっしゃる⁇と尊敬しました。
最高です
2024年6月6日
すごく面白かったです!これまで読んだ中で1番です。
回路魔術、精霊魔術が存在する国に生きる主人公(受)は回路魔術師で、魔力をもって王城のセキュリティを設計・構築する仕事をしています。遺産相続した屋敷の納屋で孤独に暮らしていましたが、溺愛わんこ系強騎士様(攻)と出会い、仲を深めていきます。作者様が巧みで、少しずつ明かされる主人公の謎や事件に引き込ませつつ、脇役で登場する個性的な上司や同僚が魅力的に書かれていて、とても読み応えがありました。
どことなく俯瞰で見ているようなクールな印象の文章で、後書きによると「擬似翻訳調」という、その表現や言葉を味わいながら、もう一度読み返しています。
特にお仕事系、溺愛系、主人公の成長、強い騎士がお好きな方におすすめです。
地味な技術職が良い
2024年5月5日
普段は空気みたいな存在で、多分攻め騎士様も気付かなかったのに偶然のピザ事件が2人を引き合わせるのが普通の恋愛話みたいで好印象でした。それからの攻めのワンコぶりが最高です。攻め目線の話も沢山あり満足。当て馬やら周りの愉快な仲間たちの性格も魅力的です。
作者さん買いですが、ちょっとお話がダラダラ長いかなと思いましたが、それでも世界観がしっかりしていて飽きずに最後まで読めました。ありがとうございました。
場所に似合わず穏やかな2人
2023年10月3日
派手で華やか、権謀術数が渦巻く宮廷と魔術師と騎士が登場する話であるのに、中心の2人はとても地道で、真面目に仕事をし、相手を思い、悩み、ちゃんと会話する穏やかな性格だから、話が静かに、毎日を一日ずつちゃんと生きてる感があってすごくよかった。周りの仕事仲間たちが明るく、2人を利用しつつもちゃんと見守っている、関係性が自立しているのもよかった。
血統書付大型ワンコと無自覚天才魔術師
ネタバレ
2023年9月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 貴族の名家出身である騎士のクレーレと、王宮では何故か軽んじられている職種である回路魔術師アーベルの物語。出会いから1章はアーベル視点、2章はクレーレ視点、3章はアーベル視点で描かれ読み応え充分でした。周りのクセ強キャラを巻き込んで進んでいくストーリーも面白いのですが、クレーレの常にアーベルに尻尾ブンブンな大型ワンコ感と、言葉使いは乱暴で仕事人間なのにとても繊細で実はクレーレに夢中なアーベルの組み合わせがとっても微笑ましく可愛いです。表紙からの想像でアーベルが弱々しいキャラだと好みじゃないかも、、と購入を迷っていましたが、実際はとても好みの受さんでほんとに購入して良かった!
続編やスピンオフ、お待ちしてます。
ぜひ続編を!
ネタバレ
2023年9月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ いくつかのエピソードを通して、偶然出会った2人の絆が深まっていく、私の大好きなパターン。悪役かと思われた人物も実はそうではなく、登場人物全員が個性的で好感が持てました。2人の年齢が明らかになってなかったような気がするのですが、同い年(大好物!)か少しの年下攻めでしょうか?
設定もしっかりしていて、回路の説明などもきちんとしていて読み応えあり。とても筆力のある作家様だと。他の作品も読んでみたいと思います。
続編を探してしまいました
2025年5月6日
可愛い!みんな可愛い!

ジメジメ書いてないのに、心理描写が素晴らしいです。
わざとらしくなく、すんなり入ってきます。
テンポも良いのであっという間に読んでしまいました。

これは、触りの物語で、これから、また他国を巻き込んだ壮大な話になりそうな、、、わくわく。
もちろん、2人には平和でいてほしいのですが。

まだまだ続きが読みたい作品です。
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攻めがいい
2024年11月22日
最近読んでいた作品との比較にはなるのですが、久し振りに好感度の高い攻めを見ました。俺様どころかどちらかといえばワンコ系なのに、圧倒的自信と揺るがない存在感。受けから信じてもらえなくても受けを愛する自分の気持ちはどこまでも信じているから大丈夫、という攻めはある意味究極のナルシストですが、根無し草のように流れていきがちな受けとは相性抜群でしょうね。受けも好みのタイプで、この2人のお話しというだけで星4評価です。 ただ、BL要素を除いたストーリー自体は星3くらいかな。ミステリ風味の事件がいくつか起きるのですが、伏線も謎解きらしきものも無く、ミステリの醍醐味のこういうことだったのか!というカタルシスは得られませんでした。あと名前っぽく聞こえない名前の登場人物がちらほらいて、それも若干ストーリーに惹き込まれにくくしているかと。とはいえ主人公カップルが素直に推せるタイプで、読んでよかったと思える作品でした。
回路魔術が最後まで謎
2024年10月25日
大量のピザが届いた事件から知り合ったアーベルとクレーレ、出会いからくっつくまでドキドキもので、本当によかったです。ただ、回路魔術というものが最後まで理解できませんでした。物語の根底にある回路魔術という「お仕事BL」なんですが、この説明が全然頭に入ってこない。明確な世界観が構築されているのは感じるのですが、私のようなアホにも分かる噛み砕いた説明がほしい。文章力高い。エロは抑制された筆致がさらなるエロをあおる。すごくいいんです。で、回路魔術って結局なんなん???
騎士と技術系魔術師
2024年5月30日
騎士クレーレと魔術師アーベル、訳あり二人の物語です。攻めの溺愛執着ぶりと、ちょっとツンデレの受けのやりとりが、翻訳調の淡々とした筆致で描かれていて萌えました。(ここは好き嫌い別れるかも?レビュー投稿者の皆様のみっしりしたレビューを見ると、皆様お好きなんだなと感じました)アーベルは魔術師とはいえ、地味な技術者なのが珍しいかも。好きなポイントでした。
内容的にはもっと短くまとめることができると思いますが、2人の物語が長く読めたということむしろ○。
タイトルはちょっとわかりにくいかな…本文中に描写はでてきますが、もっと適した題はありそう。
続きやスピンオフがあれば是非読みたいです。
異世界王宮お仕事BL
ネタバレ
2023年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。自宅に身に覚えのない大量のピザが届いて、配達員と揉めているところに警備隊の攻めが現れる。そこから二人の交流が始まって、更に仕事でも関わるようになり仲を深めていくお話。回路魔術師という設備系の魔道具のエンジニア魔術師の受け。生活になくてはならない設備だけど、使用者には詳しく知られていない縁の下の力持ち的な部署。この世界観と王宮での受けの仕事のあれこれがとても面白かった。攻めは口数が多い方じゃないけど、受けの家へ毎週末手土産持って遊びに来るしアプローチしてます!ていう態度がダダ漏れなのが良い。この人に好かれてるな、近々告白されそうだなってのを受けが感じ取ってドキドキする空気感が大好きなのでそれも良かった。受けの仕事仲間達も面白くて好き。技術の進歩が戦争の火種にもなり得る難しさの部分も面白く読んだ。大量のピザの顛末も泣いた。
生き延びたいとは?
2025年3月25日
結局、身の回りの不幸な出来事に心が疲弊して、毎日を何とか生きてる感じだから、
その日その日を生き延びたいという事なのかな?
でも、なんだかしっくりこないので、タイトルはストーリーにあまり寄り添ってないように思います。
そもそも回路魔術の全容が見えないので、ストーリーを追っていく中で飛ばし読みになるイベントが多かったです。
きっと壮大で素晴らしい魔術なんでしょうが、イマイチ仕組みがわからなかったのが残念でした。
もう少しだけ読者に寄り添ってストーリーを展開して欲しかったです。
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「きみがいなくなっても」から読む方が
2024年11月25日
「きみがいなくなっても〜」が面白かったので読みに来ました。「今夜だけ〜」の100年後の世界の話なのですが、「きみが」の方が圧倒的に面白いので、「きみが」から読んでもいいかも。
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たいそうなタイトル
2025年3月16日
表題と簡単なあらすじ紹介と試し読みで面白そうかと思ったけれど 表題のようなハラハラするような出来事は起きません。最後まで読みましたが 特に感動もなく 無駄に長いだけでした。BLとしてそんなシーンがありますがBLじゃない方に持っていくストーリーの方が良かったんじゃないでしょうか?
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タイトルに期待しすぎた
2024年6月6日
なんというか文章が下手でも内容がペラペラでもないのに労力が必要で、全体的に説明を読まさせられている様でどのシーンにおいても盛り上がれなかった。それでいて読み飛ばせば変わった設定なので理解できなくなるためしっかりと読まなくてないけない。せっかく良い具材が揃っているのに味付けが微妙で食べ進められないが完食したいのでストレスを感じるといった感じ。主人公としては大変だろうけれど、タイトルにある切羽詰まったドラマがそこまであるでも無く本文に出てきた時はこのフレーズを使いたかったのかなと違和感だった。小さな事件大きな事件と起こるけれど主人公の人柄のせいか淡々と進む割にどちらも大本が解決していないようなモヤッとする後味が残る(ストーリーとしては解決しているが)。割引中にクーポンで更に割り引いてなので残念に思いつつも期待しすぎた。原価ではお勧めしない。先が気になり過ぎて興奮して寝られないということは無いので寝る前の読書には向いているかも。
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