発情期を虚偽申告して有休制度を満喫しているΩのサラリーマンが、お見舞いにやってきた会社の後輩に嘘がバレそうになったことで、芝居を演じて乗り切ろうとしたことから始まるオメガバースのお話。
オメガバースのお話というとシリアスな展開が多く、第二性に悩まされるΩが多いですが、鈴谷は今までのイメージを覆す程明るくしたたかなΩです。Ωの性質を利用して有休を取るというずる賢さで日々のストレスを解消するという、第二性で劣勢な立場のΩの特徴を逆発想で活かす前向きな考え方の鈴谷のおかげで、物語が明るくなっていると思います。そして、そんな鈴谷自身の主演男優賞モノの演技や頭の中の鋭いツッコミが面白く、とにかく楽しいお話でした。
古池が鈴谷に惹かれた過程などは少々曖昧ですが、演技で乗り切っていた鈴谷の仮面が剥がれるくらいには古池のまっすぐな想いは伝わっていたんだろうと思いました。えちの時の古池のエロオヤジ風のセリフの数々もとても面白かったです。