「一匹と九十九匹と」に収録されていた「オーバー ドーズ」を読んで、ピンキーさんに惚れました。こちらで続きが読めるようだったので購入しました。プロローグ+全五話という構成で、ピンキーさんと女たちのエピソードを堪能できます。
読みながら何度「惚れてまうやろー!」と心中で叫んだことか。とにもかくにもピンキーさんが男前!堅気じゃないから仕事では下手な情けはかけないけれど、出会った女達には結局情けをかけてしまう中途半端な自分を笑うピンキーさんに、腰が砕けそうでした。登場する女性は各話で異なりますが、みんなイイ女ばかりで、恋とかじゃなくて人として惚れたから、ピンキーさんは彼女たちを助けたんだろうなと思いました。また助け方も粋なんだな~、これが。
ピンキーさんが小人症という設定がすごく効いていて、舐められたら仕事にならない裏の世界をこの身体で生き抜いてきたということ。チーフと同じ画面に映っても、圧倒的な存在感で、むしろピンキーさんの方が大きく感じられるということ。「そういえばピンキーさんって小人症なんだった」と気付く度に、彼が内に秘める底知れなさを実感します。こういうのを漫画で表現できる作者様の才能も底が知れませんが・・・。
今は「ダーウィン事変」の連載でお忙しいと思うので難しいと思いますが、いつかピンキーさんの話の続きを描いて下さったら嬉しいです。