ネタバレ・感想ありノイド~愛のすくう星~【電子限定描き下ろし付き】のレビュー

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ヒューマノイドと人との恋物語
ネタバレ
2024年9月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒューマノイド…通称ノイドと呼ばれる人間に擬態した生物のいる世界のお話。ノイドは満月の夜に本来の姿になるものの普段は人と変わらない生活をしており、時には人を襲うこともあることから、ノイドを匿うことは禁止され通報も義務化されています。和田ケイジは山奥の家に祖母と二人で暮らしており、現在祖母は施設に入っています。ある日ケイジは森で倒れていた青年ニアを保護します。記憶を失くしたニアは恐らくノイドだと思われ、何もわからないニアは不安になります。そんなニアをケイジは精一杯慰め力づけてくれるのでした。ニアはやがてケイジに恋心を覚えるようになります。記憶の無い不安と、他に誰とも接することのない環境ゆえの思い込みだとケイジは諭しますが、ニアの想いは決して嫌ではないのでした。身近な誰かが危険な存在かもしれない、もしかすると自分もそうなのかもしれない、そんな不安はリアルな人間社会にもあることで、それをノイドというUMAに象徴させて描いた作品です。ケイジのおばあちゃんの「愛着は呪い」という言葉はまさにその通りで、でもその愛着が思いやりやで優しさをもたらすのです。ふわっとしたファンタジーに硬派なテーマを忍ばせたちょっと不思議な後味でした。
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SFBL
2024年8月28日
SF漫画でした!よかったです。社会が今後どんな感じになってくのかな、、、変わらないだろうな、、、2人でうまいことやっていってほしいですね。あとばあちゃん長生きしてね
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ネタバレなしで読みましょう!
2022年5月1日
ノイドと呼ばれる異種の人類?宇宙人?が外来種として排除されてしまう世界で、ヒトとノイドが惹かれあい恋をする。
なんてことは無いラブストーリーに、ヒトに紛れて生きるノイドの設定がうまく絡み合い読み応えたっぷりでした。ぜひネタバレなしでどうぞ!!
あなたの異種BLはどこから?私は須和雪里先生のBL小説のサミア(歳がバレる〜)なんですが、異種だからこそ、本来の番になるべきでは無いその人の魂に惹かれるって BLの尊さや綺麗さと通じるところがありますよね。
私は好き!
2021年10月13日
「向こうの人」が良かったので続けてこちらも購入。レビューで何人か書かれていますが、確かに人を選ぶ作品かなぁ?
申し訳ないけど、絵が上手いわけでもなく(コラっ)エチ描写も一瞬で終わっちゃいます。でもでも、何だか心に残る作品…これが上野節なんでしょうか!?
多分、上野先生の作品全部購入すると思います。大好きです😄
寂しくて臆病なラブストーリー
ネタバレ
2021年10月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読みのときの不安感・緊張感は、さすが上野ポテト先生。これクセになる…。

ノイドと人間と思われる2人の暮らしが、山奥の一軒家を舞台にミステリータッチで描かれます。
謎めいた2人の関係を推測するドキドキ感もありますが、読み終わってみるとしみじみとした余韻があって、また読み返すたびに新しい感想が生まれます。
どうせ理解されないよと壁を作ったり、気付かずに人を傷付けたり。ノイドだから、ゲイだから、男だから女だから、外国人だから、障害者だから…全ての事象に当てはまることですね。ノイドが幸せに暮らせる未来は、誰にとっても幸せな未来のはず。愛の巣食う星は愛が救う星であってほしい。

ところで、ニアの昭和感あふれる可愛いパジャマは、ケイジの趣味なのか、家にあったパジャマなのか…。
異形な姿が異形ではないのには訳がある
2021年10月4日
ポテト先生の作品続けて読んでます。この作品、初めて読んだ時はぼんやりした感触で星4だったのですが、再読して星5に。ほんと噛めば噛むほど中毒になりますね、作者さんのお話。「向こうの人」のような描かれていない行間(コマ間)を知りたすぎる萌えの興奮はありませんが、淡々と進む中にもしかけがあって面白いです。この作品も“異形な姿”が異形というほどには描かれてなくて、少し拍子抜けです。でも、これは意図して、わざと描いてないはず。私は知っています、作者さんの別名義内川千尋先生の作品では、異形が異形すぎて怖くて見られないレベルの描写ができるお方だと。。。というわけで、作者さんの抑えた描写のおかげで、この作品は読みやすいBLになっていますよ。
何気ないことが面白い
2021年4月28日
作者さまは本当に何気ない人間描写がうまい。面白い。「向こうの人」でも思ったのだけれど、リアルなちょっと変な人が本当にうまい。漫画的な変な人じゃなくて、現実にいる「何かちょっとこの人変わってるな~」程度の印象の人がうまい。それで話を面白くするのだから本当にすごいと思う。テイスト変われば亜人みたいな話にもなりそうなのだけど、そういうのではなくて、大きな出来事の端にいる人にスポット当てた話だから、ドラマチックな面白さとは違う。けれど、「違うことを受け入れてもらえたら嬉しい」っていう誰しも多かれ少なかれ分かる話で、それでもってとってもロマンチックな話でした。ある意味この世界のノイドの人にとって二人の話はお伽噺に近いと思う。作者さんの描写する人間の機微は本当に面白くて、正直万人受けは難しいかもしれないけど、この話も3巻くらいでじっくり読みたかった。途中駆け足で、中途半端感はあるけどすごく好きでした。作者さんにもっと亜人系でこういう話本当にかいてほしいなぁ。普通にしてるのに何でか生きづらい人の話とかが本当にうまい。「何でか」の理由が明確じゃなかった「向こうの人」は読んでてしんどいところがあったので、亜人くらいマイルドに理由あればありがたいです笑。東京グールの5巻までが面白いと思うタイプの人は好きなんじゃないかなぁと思いました。(個人的な感想ですので違ったらすみません)
上野さんの真骨頂
2021年2月5日
これまでの作品も読みましたが上野さんはとにかく人間の感情の機微を描くのが上手い…!
シンプルな絵柄と静かで不穏な雰囲気がSF展開にぴったりハマってて、今までの作品の中で一番グッときました。
きっと他の方が同じ内容で描いたらもっとファンタジックな漫画になると思うのですが、
上野さんは画や雰囲気でごり押しすることなく、丁寧に客観的に描写してくれるので、大変読みやすく何度読み返しても味がするスルメ的な漫画になっています。
次回作も楽しみです!
よかったです
2020年12月22日
人によって好みが別れそうですが、私はとっても好きなお話でした!
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誰しもが普通に生きたい
2020年12月5日
ノイドという異種族が地球上に突如現れたという世界観のお話。
ちょっと人を選ぶ作品ですね。
正直に申し上げますと、BLとしてもSFとしても中途半端だなという印象でした。
甘い恋愛や重厚なSFストーリーのどちらかを過度に期待すると肩透かしをくらうかも。
ただし、異種族(未知のもの)への差別や迫害をテーマとした作品としては秀逸です。
ネタバレ無しで読む方が良いとは思いますが、展開を予想するのは容易なので、あらすじや帯にある衝撃作というのは言い過ぎかなぁ。
ですが全てわかった上でもう一度読むと、1周目よりも違った印象で読めて胸に迫るものがありました。
生き方や思想が大多数の人とは違うとわかっていても、誰かと好きなものを共有したり、そんな自分を受け入れてもらいたいと無自覚に願っている。
それぞれの普通がわかりあえる世界(自分と違っていても受け入れられる世界)が当たり前になれば良いのにという強いメッセージをSFを交えて巧みに描いた作品だと個人的に解釈しました。
後日談で作品の魅力がグッと強まるので、webで読んでいた方にもおススメです。
攻受は表紙の通り。描写は見えない感じであっさり。絵は好みが分かれるかも。
日常の風景、ちょっとした何気ない動きや会話が細かくてとても良かったです。
派手な作品ではないけど、ふとしたときに読み返したくなる、心にじんわりと染み渡る作品でした。
ストーリー性がすき
ネタバレ
2023年12月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 厭われてるノイドと呼ばれる謎の生命体と人間の交流。
ストーリーが練られていて、読み返したくなるお話です。
ノイドの修正について、ぼやかして書かれてるのも余白があって良かった。
これからも二人で日常を重ねてほしい!
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よく考えると怖くてなかなか深い
ネタバレ
2023年7月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 184p、全表題作、描き下ろし、電子限定描き下ろし、協力書店限定ペーパー。人類とは違う新種が人類の顔をして普通に隣に生きている。通称ノイドと呼ばれて恐れられ迫害される存在。情報としてノイドの恐ろしさは伝わってくるがストーリーの中では普通の平凡な存在。満月の夜の変化した姿はエピソードとして出てくるだけで具体的な場面があったわけではないのでその畏怖感は薄かった。ただ記憶を操作する能力があるということは平凡な日常を過ごしているつもりでもそれが本当の事なのか、信頼がなければ疑問が生じるのではないか?異種間でも、普通の平凡な生き方が可能で疑問さえ抱かせない信頼関係の構築が出来ると伝えたかったのかな。
なかなか追い求める理想は高いが理想は高くても良い
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含蓄のあるお話
ネタバレ
2021年6月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人間と見た目が同じだけど特殊な能力を持っている人類と違う新種「ノイド」。人外ものです(でも見た目は一緒)。必ずもう一度読みたくなる系の作品でした。記憶を無くした謎の青年(ニア)と青年を拾ったサラリーマン(ケイジ)、2人は山奥でひっそりと暮らしています。自分とは違うものとどうつき合っていくか、差異を認め、おそれを乗り越えて共存できるかというのがテーマで、ノイドに関わらず色々と考えさせられました。ノイドについては深く掘り下げていません。そこらへんを上下巻くらいでやっていただきたかったです。愛の救う星?愛の掬う星?愛の巣くう星?作者様のメッセージが込められているのかなと思いました。
2020年11月 総184ページ 修正=見えない構図、一部白抜き。
不思議な距離感
2020年12月12日
会社員の青年と、記憶喪失の青年との山奥での同居生活。
普通ではない生活の中で、なぜか惹かれ合う二人。
作品全体に流れる閉鎖的な空気感と、非日常的な日常の描写が良かったです。
途中から展開が予想できる感じではありましたが、終盤は結構ドキドキしました。
がっつりSFではないので、ちょっと不思議な設定のBL、くらいの心持ちで読むのがおすすめかも。
独特でした
2024年8月28日
おもしろいし好きなおj話だけど、最初から最後までふわふわした感じでスッキリできなかったです。描きおろしのふつうの日のはなしが理解できなくて気になる。
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SFぽくてよかった
ネタバレ
2022年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ なんとなくノイドが逆なんだろうなとは分かっていたけど少しずつ伏線を張っているのが上手いと思った。
もう少しノイドがここまで畏怖されている描写があればもっと世界観を理解できたかも。
面白かったです。
温かくて悪くないけどふんわりした話
ネタバレ
2021年6月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 〈ノイド〉と呼ばれる新亜種の人外と人間が共存するも、ノイドを匿うと罰せられる世界。

謎の青年ニア×山奥に住む地味な会社員ケイジの話。

山奥でひっそりと一人暮らすケイジが、ノイドのニアを匿い二人きりで穏やかに暮らす日常での甘く切なく温かな恋愛譚。
大雑把な設定だけど意外と悪くない世界観。

危険人物って別に人種ではなく個々の人柄よね〜と気付かせてくれる話で、平和に共生出来たり住み分けを選べる世界が早く来るといいな。

冒頭から思わせぶりな伏線が張られていて、回収が楽しみの読み方になるんだけどイマイチ爽快感が伴わない(笑)『向こうの人』でも同じ感想を持ったので、その有耶無耶感が持ち味なのかな〜どちらの作品も引き込みはいいのに、淡々とフワッと逃げる様に終わる印象です。

ただ無責任な好奇心が最も危険って『向こうの人』と共通テーマなので、特に最近の過激なSNSへの警鐘になってそうですよね。
???
2020年11月26日
記憶喪失の宇宙人!?
まるで、訳が分からないけど、二人の間には、愛があるのかな?
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ニアのパジャマの着方は良かったです
ネタバレ
2022年5月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 184ページ。
作者の言いたいことはわからないでもない。
差別へのアンチテーゼみたいなことですよね、たぶん。
ただ、私はこれを読んで、ノイドというのは恐ろしい存在だと思ってしまったんですよね……。記憶操作をしてノイドだと思い込ませるって、そんなことをするのが紛れ込んでるって、恐怖ですよ。そりゃあ人間側は不安にもなるしちゃんとした区別は必要です。
もしも自分のそばにノイドが居たら?記憶を操作されていたら?今の自分の記憶は本当なのか嘘なのか?アイデンティティーの危機です。作中では愛の力でなんとかなっちゃった展開ですが、なんとかならないと個人的には思います。
ノイドがどんな姿に変貌するのとか、ノイドが起こした事件であるとか、そういうものが全てぼかされており(そのせいで狩られるのが差別なのか妥当なのかの判断もできない)、SF好きとしては肩透かしだし、下手したらそういう事は掘り下げて考えられていない可能性もある。
あとは、同じノイドであるおばあちゃんがケイジの記憶を改竄したのが、どうがんばっても理解できなかったです。いつか受け入れてくれる人に出会ってほしいから記憶を消したってどういうこと……?おばあちゃんも仲間なのだと、理解してくれる人間(この場合はおじいちゃん)も居るのだと、ケイジに寄り添ってやれば良かったのに、やったことは真逆。満月の夜ごとに、繰り返し繰り返し自分がノイドである現実を突き付けられ、それを孤独のうちに耐え続けたケイジが可哀想でなりません。
まあ、逆転劇を見せたかったという作劇上の都合なんでしょうが、納得いかなすぎる。
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