流麗な線で美しいヒロインのボディが際立ち、溜息が出ます。ヒーローが少し地味めの坊ちゃんヘア、角度によっては、ぽよよんほっぺたが、ふくよかに見え、護衛騎士団の方がよほどイケメン揃いだなと思いましたが、素直な人柄は伝わって来ます。でも総じて、霜月先生は絵が達者な事は判るのですが、年々「淡白」に拍車がかかって、キャラクターの魅力が今一つになりつつあり残念に思います。せめて男性キャラの襟足短く、前髪分けもっさりのパターンから脱却して欲しい。先生が描くと、妙に野暮ったく、美しい線の無駄遣いでは。一方、原作の方は諸々、ご都合主義で安易な設定。栄養失調状態のヒロインに露出過多のドレスを着せて、毒婦を演じろって何ですか?? ウエストが細い点は理解できる。しかし固いパンとスープ、食事抜きで育ってきた令嬢が、貧血とは無縁に夜会へ出られる体力があるのも不思議。骨が脆くなるレベルの栄養失調なら、首筋、鎖骨、背面の肩甲骨が無様に骨が浮き出過ぎる筈、それなのに、その豊満な胸は! そのたゆんたゆんな胸は!! どんな奇跡か天性の素質か! すっごい(けしからん)納得いかない。さらに外から見えない所を傷つけていたと書いてあるのに、早速、冒頭から右肩の露出部分に妹ちゃんから受けた怪我をヒーローに把握されるとか、「都合が良いね!」というツッコミしかない。コニーは割と好きな子でした。メインカプより、コニーと護衛騎士がくっつかないかなと、ちょっと思ったくらい。控えめで大人しい主人を破天荒にグイグイ引っ張って、時には空回るメイドは、まあナシ寄りのアリかなと思います。