過去にレビューで惹かれていた作品を、最近のレビューと番外編レビューに後押しされ購入。
こうして出会った作品は間違いなく面白いので、いつも有り難いかぎりです。
若葉の頃を生きる彼らの、心の傷と自立と恋愛。
痛みがずっと続いているミチルの瞳が、綺麗なままでいたのが余計に悲しい。
父親の印象を薄くし母親にのみ焦点を当てることで、子どもの置かれた狭い世界をとてもリアルに表現している。
子離れされつつあるミチルの場合は、痛みを伴いながらも自立していく過程が胸を打つ。
対して潤の環境は息が詰まる。耳触りの良い言葉を吐いたかと思えばすぐに感情的になり、意のままに子どもを操ろうとする母親と、諦念を抱きながら静かに離れ、自分も悪いと反省すらする息子。
まだまだ問題は山積みだ。
バイト先の父娘にも健全な衝突があり、どんな親子であっても難しいもんだな、などと思う。
親子関係の問題に目がいってしまったけれど、若葉色の恋愛描写も大変素晴らしかった。
向き合って話し合って分かち合って、二人が肌で確かめ合うシーンは美しく尊い。心情を表す台詞や空気感を作る描写、見せ方、気付かせ方も大変素晴らしい。
4月から連載される作品も初恋のお話のようで、今からとても楽しみです。