積木の恋【単行本版】
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積木の恋【単行本版】

黒沢要/凪良ゆう

主人公の境遇が。。。

ネタバレ
2024年3月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 凪良ゆう先生のBL小説のコミカライズです。原作小説は旧版を読了済み、旧版小説の後書きによると、元々この作品は「恋愛詐欺師」というタイトルでお仕事として2作目に書かれたかなりの初期作品で、11年に単行本として出版するために小説後半の2篇が新たに書き下ろし収録されているとのこと。コミカライズでは、前半部分だけで、書き下ろしでその後をちらりとだけ描かれてます。この小説書き下ろし後半部分の2篇が、ハピエンですぐに終われるはずがないふたり、特に蓮のその後の辛さもよく書かれているのですが、コミカライズでは、そこまでページ数なくて残念。

初めて原作小説を読んだ時は全く知らなかったのですが、Y新聞に掲載されていたインタビュー(検索すると今でも出てきます)でゆう先生の生い立ちについて知り、とても驚きました。この恵まれない蓮の境遇とほぼ同じだったのではないかと。。お仕事2作目として書かれているということは、きっとものすごくこの作品を大事にして自分と重ねて書いていらしたということですよね。お隣の女の子が部屋を追い出されるシーン、帰ってくる場所、家がほしかった、という言葉、あのインタビューを読んでからこの作品(小説でも漫画でも)を読むと、とても心に強く痛く響きます。

コミカライズ描き下ろし店頭配布用特典ペーパーの万里さんは原作小説の後半に出てくる重要人物なので、気になる方ぜひ小説読んでみてください。新版が出版されてますね。(新版小説は読んでないので、旧版と違いはわかりません)
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