死神
」のレビュー

死神

ヤマシタトモコ

煙が漂う先にある死

ネタバレ
2025年7月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヤマシタトモコ先生の女性ジャンル。読み切り前後編。
幾つかの死のまわりを彷徨いながら読み進む、自分の目線も死神のようだと思ったり。断片的で暗いうえに答えもなく、暴力的描写もあるので読む側によって好みは分かれそう。

いなくなった夫を探し続け、死神と呼ばれる女。
眠りと死の境目があやふやな疲れきった男。
怒り?衝動?を秘める女。
見ぬフリをしている自業自得な男。

皆すぐに忘れる。疲れてるし、隠し持ってるし、見ないフリもする。でも忘れないこともある。
不安定さが読んでいて辛い。

祈る人と、翻訳できないと言った彼の言葉にどんな意味があるのだろう。むずかしいっす。でも好き。暗いし辛いけど。
長編の前ふりだったらすごくカッコいいなとも思う。

表紙など抜くと前編32ページ、後編44ページ。
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