九十九
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九十九

琥狗ハヤテ

人と九十九神の短編集

ネタバレ
2025年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買い。長い年月を経ることによって命を得た“もの”・九十九神。彼らと人とが邂逅する短編集です。

表紙の二人は一番初めの“とらのとりこ”に登場。夜毎呻く虎の絨毯と、そのお祓いを頼まれた若き宮司のお話。
かつて腹を裂かれた苦しみが未だ癒えないという九十九神の虎。いっそもう一度殺してくれと宮司に訴えかけるが…。
───その結末は、自分の想像と全く異なったものでした。そう来たか…!

他のお話のテーマも興味をそそられるものばかりで、お箸、茶釜、枕、そして異色の近未来物までも。それらに加え、少し長めのシャーマンのお話が一編収録されています。
どのエピソードも甲乙付けがたい上、やはり琥狗先生といえば人外キャラのデザインが秀逸。
ただ一つ一つのお話がかなり短いので(最後の一編以外)、欲を言えばもっと長くそれぞれの世界観に浸りたかったな。短編集なので仕方ないのですが…。

それと、毎度おなじみのおまけ4コマはやっぱり可愛かった😊
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