となりのメタラーさん
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となりのメタラーさん

マミタ

寡黙で優しいメタラーさん

ネタバレ
2025年10月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ マミタ先生の作品は自分にとって2冊目の拝読。セール+表紙の柔らかい雰囲気にすごく惹かれました。
試し読みもコメディタッチな始まり方で面白そう!ということで購入。
主人公は幼年教育学科の院生・遣斗。家賃7000円に釣られ、ガス栓が壊れたままの部屋に越したものの…。大雪の日にあまりの寒さで死にかけてしまう。
そこを隣の部屋の住人・壮志に救われて、二人の交流が始まっていきます。

全身“真っ黒”のメタラー・壮志さん。一見ちょっとヤバそうな(?)雰囲気を醸し出していますが、中身は真逆の寡黙ながら優しい人です。
緊張してしまうと上手く言葉が出てこなくなってしまう彼。人と関わることが苦手となり、過去のトラウマも相まってメタル(音楽)を“バリア”にして孤独に生きていた。
そのバリアを壊すために登場するのが、凍死寸前のビンボー院生・コミュ力抜群の遣斗です。
もし遣斗の部屋がガス栓壊れてなかったら、住人が遣斗じゃなかったら…。壮志さんの暮らしは特に変化なく過ぎていったのかも。そんな風に色々思い巡らせる中、遣斗よ家賃7000円に釣られてくれてありがとう!と思ってしまったよ…。
そして遣斗に「引っ越さないで欲しい」と涙で訴える壮志さんのいじらしさ。頑張って伝えようとする姿にこちらまで泣けてきてしまいました。もう本当に壮志さん可愛すぎた!幸せになってくれ~!

穏やかさと温もりに包まれた、優しい優しいストーリーです。ライトBLが好みの方に特にオススメ。私にとっても大好きな作品の一つになりました。
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